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俺の異世界冒険記!  作者: ワシュウ
領主の娘 領地に行く
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怪奇の裏側

コルチーノ領地へ向う途中の町の宿屋に何度か泊まる。婦女子を連れてるから野宿なんて絶対にしません。

ちょっと、キャンプ的なのを期待してたけどな、憧れるじゃん?冒険には付物だし。


昼飯もどこか街や村に寄り道して小綺麗な店に入ってる。

お母様は紅茶を飲まないと死んじゃうの?

確かに旅の途中で仕入れるパンがパサパサで水分欲しいけどさ


街道沿いにそこそこ大きな街がある

今日はここで泊まるそうだ。まだ日が高いけど、この先にもう泊まれそうな宿屋が無いからって、明日は早朝から出発するらしい

今のうちに買い出し行くってお父様の従者が話してた

「私も街を見てみたいわ!ウロウロして迷子になってもこの宿に戻ってくればいいのよね?」


「マリー、僕も行くよ

父上、僕が面倒をみます街を見てきます。

馬車は座りっぱなしは体が固くなりますね」

スコットが伸びをしてコキッと体をならす


期待に胸を膨らまして一緒に行きたいと顔に出してるアンナとサイモンの2人も連れて行くことに


珍しいお菓子とか、明日の昼食用のパンかな色々と買ってた。

お父様の従者が買い物してるのを付いてまわって、気が済んだ。

夕飯も部屋で済まして、湯浴みの順番待ち。父、母、兄、俺だ。お母様長そうだな


2階の窓から宿の後方の森を見る

光るホタルみたいなのがチラチラ見えるんだけど、見に行ったら怒られるかな?


あ、子どもが森に入って行った

なんだ地元では普通に入ってくところなんだな


森の手前、開けた宿の庭部分までならいいかな?

幻想的だけど、ちょっと雰囲気ある森だ・・・毎日見てたら普段の風景になるんだろう


庭に出てみると森の手前に子どもがいた。


あれ、帰ったきたのかな?


「お兄を迎えに行くの一緒に来て」

同い年くらいだから、4、5歳の子どもが1人で森に入るのは良くないな


「いいよ、お兄さんどこに行ったか知ってるの?そんなに広くない森ね

あ、野生動物いない?野良犬でも怖いかも?」


『夜の森探検とか子どもだな!おっさんのくせに』

「俺はまだ20代だ!宿の森だろ?大丈夫じゃない?オオカミとかいたら注意の看板あるだろ

さあ、行くわよ案内して!」


『案内役を置いて先に行くなよ』


「ホタルみたいに見えるあれは何?こっちのホタルは1色じゃないの?苔が光ってるの?明るいわ!幻想的ね!凄い!楽しいわ!


あ、あなたお名前は?私はマリーちゃんよ!」


「ペーターだよ」


「そう、ペーターね!手が冷たいわ!よく見たら薄着じゃないの、これ着る? お兄さんは何しに森に?」


「きっと泉を見に行ったんだ、お父さんがいるから」

ペーターは、ポソポソ喋るから聞こえにくい。


「泉があるのね、魚でも釣るの?夜のうちに仕掛けておくのね!


俺も昔やったな、夜釣り。こんだけ明るい森なら夜も安心だなナマズか鰻かな?朝食用か?」


『おっさん、妄想の声が漏れてるぞ! 森暗いし!お前には、どう見えてるんだよ』


「俺はまだおにーさんだ!

雰囲気のあるいい森じゃないか、1人で入ると怖そうだけど地元の小さい子が普通に入ってんじゃん?

地元の人が入っちゃ行けませんって所は駄目だけど、普通に入ってくし、俺はそんなフラグは踏まないぜ!」


「お兄はこの先の泉にいるの、僕は近づけないから呼んできて」


「ほらな、こんな風に入っちゃ駄目な泉は、絶対に入らないぞ!怖いからな!

声かけるだけだぞ入らないからな!」


『ハイハイ、入るなよ(ククク、ビビってるな脅かしてやる)』


ガサガサと草むらを回ると泉があった

泉の底は黒く泥が溜まってる、ナマズかいそうだ

鰻も鮭とかと同じで、海で産卵するんだっけ?じゃあここにはいないかな、それとも海にでない小さいのはいるかな?


引き込まれそうな雰囲気だな、なるほどこれは子どもは危ないわ


いたいた、あれだな最初に森に入って行った子どもだ。


俺は声をかけて、少年を連れて帰る

薄着で冷えて青白い顔の少年を暖かくなる魔法で暖かくして羽織ってたショールをかけると顔に朱がさす。

マリアンヌが俺を脅かそうとなんか言ってる、ハイハイ泉怖いですよ。


すると、後ろから女の人の声がする。

振り向くと泉の中から長い髪を引き摺って枯枝の化け物がほふく前進してる。

めっちゃホラーやん!


でも少年がお父さんって言うからお父さんなんだろう、俺には化け物に見えるけどな

まあ城の化け物の方が化け物だった


マリアンヌが返事するなとか、まだ脅かしプレイしてる。

「おとーさーん、ここだよー」

少年が返事をした。


すると

オドロオドロしく引き摺ってたお父さんらしき人の髪が襲ってきました!


「ぎゃあああ!」

みんな叫んだ俺だけビビリじゃない。


少年のお父さんらしき人の笑ってる顔めっちゃ怖い!


少年のお父さんでも嫌だ!

逃げるよ、必死で足を動かした、嫌だ怖い!この中で足遅いの俺じゃね?無理無理ぃ めっちゃ怖い!もう、必死で逃げる!


きゃあ!こっち追いかけてくるぅ!無理ぃ!


あっあいつ等、草むらに隠れやがった、俺を囮にしやがって!くっそー


追いつかれるぅ! あ、穴魔法のアイテムボックスに突っ込むぜ!オリャ

ぐわっと穴の中に突っ込むと髪が絡んで付いて来ました

ヒヤァァァ!キモチワルイ!ギョエエ!


そしてウゾウゾ化け物が動ける事態に発狂しそうだ


少年のお父さんってこと忘れて、いつぞやの光の矢を展開する。もう息も絶えだえアップアップだ!


人間は必死なときに進化をするものなんだな


光の矢が、開いた傘のようにたくさん展開して、開いた傘から静電気を集めるように持ち手部分から光線が出た

アンテナ攻撃ってイメージかな

対象を攻撃してアイテムボックスの中なのに衝撃波が来る、アイテムボックスの中から弾きだされる

1点集中したエネルギーがキャパオーバーしたらしい

草むらに突っ込むと、ペーターに起されて

「お兄が人形と泉に落ちた」


うわ、マリアンヌが、泥が、怒られる!

俺は走り出した


そしたらペーターが犬に化けました、俺より早く走る

「ちょ、走るなら乗せてよー待ってー!」


追いかけると、泉の中程でバチャバチャしていた。え、溺れてないか?

日本人は学校で水泳を習うから多少は泳げるけど普通は習わなければ泳げないものだと聞いたことがある。


あ、マリアンヌ完全に濡れてる!

あいつ実体化したけど少年が暴れてる、あ、沈む


俺は濡れたくない!

黒い水怖いし、服がドレスだし、足がすくむ。

まわりは明るいのに仄暗い水の底から枯枝とか骨が見える・・・人骨だ!なんなんだここは?


アイテムボックスを地面に展開して、窓を覗くように繋いだ穴から手を出す

バチャバチャやってる奴らの上から俺が覗き込んて見えるだろう


白い犬が水の中から少年を咥えて浮かび上がる


「しっかり咥えて来い!」


俺は少年を掴んで引き上げようとしたが重くて無理だ。4歳の腕力なんてこんなもん。一緒に泉に落ちそうになったから、

横に穴魔法を展開して水ごと引き込むように、少年たちと引っかかってる枝や骨もろともアイテムボックスに入れる

ザバーンゴゴゴって感じでアイテムボックスへ流れていく。マリアンヌ人形もちゃんと入った所で穴を閉じた


アイテムボックスって便利だな、異世界人スキルバンザイ


『お前、僕を置いて逃げやがって!大変だったんだぞ!』


「お前らこそ、俺を囮にして、ちゃっかり草むらに隠れてたじゃねーか!顔怖いのに追いかけてられてチビるかと思ったわ!

幼児は漏らしやすいのだよ!わかるか?」


『わかるかよ!僕も怖かったの!』


「ハイハイ、最初はビビらそうとしてたくせに?


おっと、話してる場合じゃない!あの枝ここでも動くんだよ。白い犬も動いてる・・・少年は止まってるけど」

俺は光の矢を小さめの傘のようにいくつも展開して、ドローンのように追跡させて少年に絡みつく枝や骨をパチパチ焼いていく。人体に影響無いの?スゴッ!

しつこく絡みつく異物を丁寧に焼く


『知らない間に強くなってる・・・何だその魔法攻撃!』


「最新のドローンだ!」

ウソだ。

でもドローンみたいに動いてる!凄い異世界魔法!ヒャッハー!


俺は足元に転がる筒を拾った

泉の泥と一緒に流れ込んで来たらしい。

中には手紙が入ってる、まあ、読むよね・・・


カサカサと開くと

【君とはやっていける気がしない、悪く思わないでくれ。

シータとペーターを探しに行く

ディルクをよろしく頼む

さようなら

ダミアンより】


これは、あれか?

父親が浮気相手と逃げるための書置きだな

ヤバいもん見つけちまった・・・


筒にそっと手紙を戻して、俺たちはアイテムボックスから出てその辺の木の枝に手紙を挟んでおく。


『あそこのあれ、お前の兄じゃないのか?風呂の順番来たんじゃね?僕もついでに洗ってよ』


「アンナに怒られに行こうか・・・あれ?濡れてないよ?乾いたの?」

人形が少しも濡れてなかった。でも転がった時に土がついたのか少しだけ汚れていた


「マリー、勝手にいなくなったら駄目じゃないか!みんな探してるよ!早く帰ろう!

体が冷えてるよ!寒かったでしょ?」

髪の濡れたまま探しに来たスコットの方が寒そうだ。

宿の庭に捜索隊が出来てて、あわや森狩りが始まりそうだった。

みんなにしこたま怒られました。


お説教が長いので途中で泣き真似したら、マリアンヌが涙のアシストと泣き疲れて寝た振りしようとしたら、眠りのアシスト。



わざとじゃないの!すっかり忘れてたんだけど、悪気があった訳じゃないんだよ、後で出すつもりだった。


次の日起きたらすぐ出発だったから

少年をアイテムボックスに入れたままだった事に気がついて大急ぎで宿の庭に捨てた


アイテムボックスに入れっぱなしに気づいたときの俺の心臓の縮み具合がわかるかな?


だって、3日もたってたんだもん

骨の燃えカスとかも全部ポイだ


後でショールを回収し忘れてたと思って、夜中にこっそりショールだけ引抜いた


穴魔法便利!


ミネルヴァに行かなくなったから、誘拐犯も入れっぱなしだった。そっちはまあいいとしても気をつけよう。


「みんなで行くと楽しいけど時間かかるねぇ」

お父様が疲れたようにそう言った


コルチーノの領地について広大な庭と遠くに見える館を見た。

ドラキュラ城みたい!とか思ったのは内緒だ、言ってもわからないだろうし


夜中に吸血鬼出ないかな、ワクワク

ニンニクと十字架用意しなくちゃ!

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