屋敷にも妖精いた
王都のコルチーノ伯爵邸に着いたのは、あれから半月たったころ
小さい俺やお母様の体力を考慮して途中の村や町で休憩を挟んだから遅くなったらしい
別に俺がファンタジー世界に興奮して走り回ったりしたから遅れたとかじゃない
喋る花や 見たこともない鳥なんかいたけどな
そして、とても疲れた
馬車がガッタガタ揺れるんだよ 吐きそうだった
馬車ってもっと乗り心地いいと思ってたのに違いました
俺はぐったり疲れてたのに
屋敷に着いて、無理矢理風呂に入れられて、そのまま寝たんだよ
幼女の体力こんなもんだ
朝起きたら、知らない男の子が隣で寝てました ひぇぇ
目を丸くする俺の横で
「おはよう 可愛い妖精さん
君がマリーウェザー?
僕は、スコットだよ 小さかったから覚えてないかな?
君の2番目の兄だよ ちゅっ」
頭にちゅうされた
うわー
お兄ちゃんだって
ハグやキスは挨拶だよ!が文化の国だ
「スコットおにいさま おはようございます」
3歳児の挨拶こんなもんでいいよな
「挨拶してくれるなんて とてもうれしいや
これからよろしくね
マイ・フェア・レディ」
お母様と同じで金髪碧眼の美少年でした
スコットに天幕つきの豪華なベッドから降ろしてもらって
なぜか、侍女にではなく
スコットに着替えを手伝ってもらって
(だってボタンが後ろなんだよ自分で着れない服なんだよ)
髪もセットしてもらって
(自分でくくれるかい)
食堂まで手を繋いで行った
(エスコートと言うやつだな多分)
「おはよう
スコット マリーウェザー」
「おはようございます 父上 母上」
「おお
愛しのマリーウェザー! お父様だよ
昨日はやっと会えたのにすぐに寝てしまって寂しかったよ
よく帰って来てくれたね
ここが君の家だよ
元気にしてたかい?
南の辺境は過ごしやすかったかい?」
よかったー!お父ちゃん黒髪黒目だ
別にお母様の不貞を疑った訳じゃないからねっ!
顔立ちはあんま似てないけどな
お父ちゃん
幼女をいきなり抱っこしたり匂いをクンクンしたりしたらアカンで引くぞ
イヤイヤしてる時の子犬のように抵抗してみたけど、嬉しそうに笑いながらスリスリされて
そのまま、お父様の膝の上で朝食いただきました
食べにくいよパパン
朝食後、逃げるように
スコットに屋敷の案内をしてもらって
天気がよかったから庭にも案内された
庭に噴水があるではないか
しかも、水しぶきに小さな小人が踊ってる
ファンタジー!ヒャッホー
「スコットおにいさま あのコビトは何の妖精ですか?」
「んん?どれの事を言ってるんだい?」
「あの水辺のコビトです」
「うん?
・・・あ、そうかそうか
妖精か ハハッ
マリーウェザーは可愛い事を言うんだね フフ」
「・・・?」
「じゃあ、もしかして あそこにも見えるかな?」
「はい、あの あずまやの上の ですよね?」
「アハハ なるほどね
マリーウェザーは可愛いなぁ フフ
でも このことは僕たちだけの秘密だよ 約束だ」
「はい、ヒ・ミ・ツですね」
小さい子って内緒話好きだよな
スコット13歳
俺27歳、なんかすまねぇ
幼女のモデルは前世の甥まーくんです
この後
「お嬢様が妖精を見たとか、可愛らしい事を言っていたそうよ」
と噂されるようになるんだけど、口の硬い約束なんてどこの世界にも無い




