久しいなアンナ
洗礼式を書くつもりが
アンナの愚痴が長くなりました
読み飛ばしてもいいです
洗礼式当日の朝
朝起きたらスコットが隣で寝てる
「おはよう僕の可愛いマリー
今日はお披露目だね
いつもより少し早いけど準備しようか
たくさんの人がマリーを見たらみんな君の事が好きになってしまうよ、嫌だなぁ
ハハ、君は今日も可愛いね」
そう言いながら、とろける笑顔で頭にちゅっとする
ベッドからおろしてもらい
部屋から出たところで、久しぶりにアンナをみた
「おはようございますマリーウェザー様
禊ぎの薬湯は準備できております」
「アンナ 久しぶりね
しっかりお仕事しているようで安心したわ
マルク(執事)さんからは、順調ですとだけ聞いていたの
もうこの屋敷に馴染めたかしら」
「もったいないお言葉です
マリーウェザー様に目を掛けていただいて光栄でございます」
すっかりツンデレが無くなってメイドが板についてる、マルクさんやり過ぎじゃね?
ツンデレアンナが・・・ちょっと寂しい
「さあマリー行こうか
母上が選んだのはネクトリンの薫りがする薬湯だよ
知ってるかな白い花が咲いてピンクの実になる果実だよ
可愛いマリーにぴったりだ」
洗礼式をする人は、無事に終わるまで何も食べないのだそうだ水は飲んでいいらしいが
流石に湯浴みまでは着いて来なかったが、スコットがあれ以来ベッタリすぎじゃないか?
俺も小学校に上がるまでは、ねぇちゃんに付いて回ってたみたいだし、人の事は言えないけど
桃のすげーいい匂いの風呂に入って
アンナをじぃ~とみると
ようやく
「何よ」と言った
「ふふふ、アンナはツンデレが似合うわ」
「ツ、ツン?よくわかんないわよ!
あんたのお陰で、ご飯も教育もちゃんとしたのをもらってるわ
伯爵家の使用人には、下級貴族の三男とか四女もいるのね、知らなかったわ
その・・、働いてるのは平民のお手伝いかと思ってたから」
「皆とおしゃべりするほど仲良くなれたのね」
「そんなんじゃないわよ!
私の洗礼は孤児院から年頃の子ども皆で教会へ行って、クソ不味・・・変な味のお茶を飲むのよ
貴族はそれに全身浴びて浸かっていたのね
私たちはコップに一杯分だけだったのに
洗礼式も皆でよくわかんない歌を歌って、小さなパンの欠片に苦い樹液がかかったものを『おいしい』ってありがたがって食べて終わりよ
貴族と平民はどこまでも違うわ!」
「いっぱい勉強したのね、頑張ってて偉いわ」
「そんなんじゃないわよ!
たまに、高そうな服を着てる子どもがいたの
いいところの商家の子どもだと思っていたけど、貧乏下級貴族の三男とかだったのね・・・
彼等はお披露目をしてないから、貴族として認められてないって
何も知らずに私には青い血が流てるとか自慢して笑われたの!
凄く悔しかったわ!私馬鹿みたいじゃない」
「そう 見返そうと努力してるのね」
「そんなんじゃないわよ!
あんたのお気に入りになれたから、これからは私があんたの専属よ!
私を専属から外したら許さないんだからね!
専属メイドだと、毒見と称してお菓子やご飯食べていいんだって!約得よね!
私が毒見してあげるんだから、ありがたく思いなさい!」
「ありがたやありがたや」
手を合わせて拝んでみた
毒見の意味知ってんのかな?
「あんた、もう出なさいよ!茹で上がるわよ」
「アンナが元気でよかったわ」
高級感のある服・・・服の事なんて正直よくわからんが高そうな服だな
汚したら怒られそうな服を丁寧に着せてもらい
何人かで髪を複雑に結ってもらった
会場脇の準備室で両親が待っていた
「おはようマリーウェザー
おお!可愛くおめかししてもらったんだな
やっぱり女の子はいいなぁ
さあ張り切って行こう」
パパのノリが軽いな
「おはようマリーウェザー
準備はできているみたいね
聖句は覚えたかしら?
緊張しなくてもいいわ、舞台前まで私たちがエスコートするから
慌てず優雅に気品よく、絶対に下を向いてはいけませんよ
前を見ていつ何時も笑っていなさい
今日という日であなたの印象が決まるのよ
200人ほどしかいないから大丈夫よ
笑顔よ!笑顔が可愛いマリーウェザー」
200人もいんのかよ!プレッシャーを与えるなよママン
アンナのツンデレは好きです




