第4話 ここはどこ?
2人が出合います
「うう・・・」
目を覚ました後、ゆっくりと上半身を起こす。目の前に見えるのは海・・・多分海である。砂浜の海岸に寝ていたらしい。
(若者にしか見えない男に色々言われて・・・異世界ということころに来たはずだった)
ゆっくりと自分の体を見てみる。どうやら、本当に人間の体になっているようだ。
(特製とか言っていたはずだが・・・)
強烈な頭痛が起きた。元のタヌキとしての記憶、そして、波高という名の人間の記憶が何故かある・・・。
(そういえば、元の世界にいた人間の記憶をDATAとして入れておくとか言っていたな・・・)
組み込まれた波高という男の記憶は実に興味深い・・・。どうやら、飛行機を操縦していた人物らしい。波高の記憶領域を確認し終わると頭痛は収まった。
そして、そのどちらでもないはずの記憶があった。
「ステータス」
そう念じると、目の前にスクリーンが現れる
名前 ラムシュンド(Lv.1)
HP 3000
MP 10000
魔法 神聖 :プリフィケーション(Lv.1)
火属性 :ファイヤーボール(Lv.1)
スキル なし
称号 タヌキの英雄
ラムシュンドという名前になったらしい。HPは生命力、MPは魔力、使える魔法はプリフィケーションとファイヤーボールというものらしい。プリフィケーションをタッチすると、画面が切り替わった
=プリフィケーション=
浄化魔法。瘴気に汚染されたもの浄化できる。レベルが上がると対象となるものの種類と範囲が拡大される。
【戻る】
プリフィケーションとは浄化魔法らしい。そういえば、瘴気によってつくられる魔物と瘴気の発生源と思わる沼を塞いで・・・とか言ってたな。この能力を使うのだろう・・・。
【戻る】クリックすると、元の画面に戻ったので、続いてファイヤーボールをタッチする。
=ファイヤーボール=
火属性の攻撃魔法。火の玉が飛んで行く。
【戻る】
波高の記憶によると、ファイヤーボールは初級魔法らしい。名前のところにもレベルがあることから、このレベルを上げると能力が上がるのかも・・・しれない。よくわからん。
・・・
「うう・・・」
目を覚ました後、ゆっくりと上半身を起こす。目の前に見えるのは木・・・いや森のようなところらしい。周辺には木が生えている。
「ここは何処ニャ」
(若者にしか見えない男に色々言われて・・・異世界ということころに来たはずだったニャ)
ゆっくりと自分の体を見てみる。どうやら、本当に人間の体になっているようだ。
(特製とか言っていたはずだが・・・)
強烈な頭痛が起きた。元のねことしての記憶、そして、阿久津という名の人間の記憶が何故かある・・・。
(そういえば、元の世界にいた人間の記憶をDATAとして入れておくとか言っていたニャ・・・)
組み込まれた阿久津という男の記憶は実に興味深い・・・。 ???こいつ人間かニャ?飛行機の整備していた人物らしいが・・・ぼんやりしているが、元いた世界でない何かの記憶があるような無いような・・・ぼんやりしてその部分はよく解らない。阿久津の記憶領域を確認し終わると頭痛は収まった。
そして、そのどちらでもないはずの記憶があった。
「ステータス」
そう念じると、目の前にスクリーンが現れる
名前 カート(Lv.1)
HP 2000
MP 10000
魔法 付加属性 :ヒール(Lv.1)
火属性 :ファイヤーボール(Lv.1)
スキル なし
称号 猫のブレーン
カートという名前になったらしい。HPは生命力、MPは魔力、使える魔法はヒールとファイヤーボールというものらしい。ヒールをタッチすると、画面が切り替わった
=ヒール=
回復魔法。怪我や病気から回復させることが出来る。レベルが上がると対象となるものの種類と範囲が拡大される。但し、異常状態や瘴気には効果がない。
確か、英雄を助けるように言ってたニャ。瘴気には効かないということは、攻撃出来ないニャ。
【戻る】クリックすると、元の画面に戻ったので、続いてファイヤーボールをタッチする。
=ファイヤーボール=
火属性の攻撃魔法。火の玉が飛んで行く。
【戻る】
阿久津の記憶によると、ファイヤーボールは初級魔法らしい。名前のところにもレベルがあることから、このレベルを上げると能力が上がるのかも・・・しれニャい。よくわからんニャ。
・・・
ラムシュンドは、背後に森があることを発見した。
(まずは周囲の探索だ・・・そういえば、相棒を用意するとか言っていたはず・・・)
森に入ると、何か気配がした。
よく見ると全裸の男である。
「お前は誰だ!」
ラムシュンドは叫んだ(ちゃんと言葉がはなせているらしい・・・)。
ラムシュンドの声を聴いた全裸の男はラムシュンドの方に向いた直後、
「お前こそ誰ニャ!」
そう、ラムシュンドが見たのはカートであった。
「異世界から連れてこられた」
「異世界から連れてこられたニャ」
ラムシュンドとカートは、ほぼ同時に叫んだ。
「ということは・・・」
2人の声が重なった。
・・・
元の世界で、若者にしか見えない男 に言われてこの世界にやってきたと理解した2人はお互いの姿を見て、
「服くらい用意してほしい(ニャ)」
と同時にしゃべっていたのであった。
すると、森の奥が光りだした。2人が光る方を見ていると、見覚えのある人物(?)が現れた。
「2人とも目が覚めたな。服や初期装備品は用意したから、安心してくれ」
若者にしか見えない男は2人を見ながらに言った。
じっと見る2人。
「服くらい最初から着せておいてくれ(ニャ)」
再び声が重なった。
若者にしか見えない男は、2人の要求言葉をスルーして
「では、まずラムシュンド、脳内で“アイテムボックス”と念じてくれ」
ラムシュンドは言われたとおりにすると、目の前の空間が開いた
「えっ?」
と同時に脳内に収納リストが表示される。見ると、服一式、着替えの下着など、ショートソード、干し肉、水筒などが入っていた。
「続いてカート、脳内で“アイテムボックス”と念じてくれ」
カートも言われた通りにすると、ラムシュンドと同様、目の前に空間が開いた
「ニャ?」
と同時に脳内に収納リストが表示される。見ると、服一式、着替えの下着など、ショートソード、干し肉、水筒などが入っていた。
「どちらも、収納能力は無限のアイテムボックスを用意した。但し、使う場所には気を付けてほしい」
若者にしか見えない男はそういって、2人を見る。が、2人とも、自分の服を着るので精いっぱいな状況である。波高、阿久津の記憶から、服の着方はわかったものの、今まで服を来たことがないので悪戦苦闘していたのである。
(ちょっと待つか・・・)
若者にしか見えない男は2人が服を着るのを待つのだった。
お気づきでしょうか?ラムシュンドの言葉づかいが丁寧になっています。本人(?)は意識してません。誰かの仕業です。