お茶会-5-(ソフィア=フランシス)
お察しの通り今回はソフィア視点です!
「シウォルさんー……お父さんに今日のこと何か言われた?」
「ええ。『初めてのお茶会はちゃんと出席しないとダメだ』って何度も言われたわ。……そんなに言われなくてもちゃんと行くわよ」
ホントいちいち五月蝿い。
父への不満がどんどん溜まっていくのを感じる。
「ま、待って!? ソフィアってもしかしてだけど私と同い年の13歳……?」
「ええ、そうよ」
そう言って目を見開いて驚いている貴族の娘なのに平民である私を対等に扱う、変わった性格をもつ美少女を見た。
「ええー!! 同い年ぃー!?」
と、突然そう叫びだした。
「いやいや、その大人っぽい雰囲気とか全然同い年に見えないって! ソフィア見たら絶対皆年上って思っちゃうって!」
「うるさい」
「ゴメンナサイ」
私の迷惑そうな目を見、彼女はスッと口を閉じた。
素直。
「ていうか、そろそろ戻らないとマズイわね」
あれから暫く喋った後、そう言って空になったお皿を持ち立ち上がった。
正直もう帰りたいけれど。
「そうだねー……ってソフィアさん!? 何で先行くの!?」
スタスタとティナの前を通りあの貴族たちがいる会場へ向かおうとするとティナに止められた。
「え、だってティナあなた私と一緒にあの人たちの前に出たらトバッチリを受けるわよ」
あの人達のことだ、平民の私と一緒に居るのを見てなに言われるか……。
「なら尚更一緒に行かなきゃ」
「は?」
考える間も置かずそう言ったティナに口が塞がらなくなった。
「ソフィアがあの時みたいに笑われてるのを黙って見てれるほど私、神経図太くないの。それに2人でならムカつきも半分こ出来るじゃん?」
そう言って悪戯っぽく笑った。
「ティナって本当ー……うん」
「え、ちょ、何!? 気になるところで止めないでー!?」
と騒ぎ始めた。
はいはい、とティナを宥めながら私は自分の頬が緩むのが分かった。
思えば貴族の子とこんな風に話したことなんて初めてだ。
いつも貴族の人に会えば、自分は平民にも優しいいい子だという自己アピールに利用されるか、ストレス発散の対象にされるかそんな感じ。
だけどティナは違う。
ティナと話していると貴族とか、平民とかそんなことどうでも良くなってくるから不思議だ。
「ねぇティナ、今更だけどあなたさえ良ければ私と友達になってくれない?」
もっと側でこの子を見てみたい。
純粋に彼女を見ていてそう思った。
「私で良ければ」
照れながらそう言って微笑む。
後に私たちは親友となり互いに互いのことを大切に思うようになるのだが、そんなことを知らない今の私たちは他愛のない話をして笑いながら会場に戻ったのだった。
「あら、戻って来ましたわ。……ねえ、平民の隣に居るのってシーナ様じゃありませんこと?」
「あら嫌だ、そんなわけー……本当ですわ」
「な、どうしてあんな平民と!?」
2人で会場に戻ると予想通り皆コッチを見て口々にそんな事を言い出した。
「ティナ」
ほら言ったでしょ?
とティナの方を見ると、そこに彼女の姿はなくく、少し戸惑いながらあたりを見渡せば、彼女は目をキラキラとさせながら美味しそうな料理の前に立ち私を手招きしていた。
「ソフィア、ソフィア、これ食べた?」
ティナの横に来ると彼女は目の前のデザートのタルトを指さしてそんなことを聞いてきた。
「……は? え、ちょ、あなたこの状況でそれ聞く?」
今、シリアスな感じだったわよね!?
「えへへ、だってタルトが私を呼んでたんだもんー」
「バカなの? いやごめん、バカでしょ。何仕方ないみたいな顔してるの!? 呼んでないから誰ひとりとしてティナの事呼んでないから」
因みに2人とも全部小声。
「ひ、ひどい!」
「ひどいのはどっちよ」
「ゴメンナサイ」
じっとティナを見れば素直に謝った。
「でもまぁ、おかげでリラックス出来たわ、ありがとう」
実を言うと会場に戻るのちょっと怖かったから。
「ソフィアって、ツンデレだよね」
ニヤニヤしながらそんな事を言った。
「顔面やばいからその顔ヤメテ」
「そんな!?」
こんな言い合いが楽しいと思ってしまう私はもう末期である。
結局その後お茶会は何事も無く終わった。
お茶会の間は興味津々にコッチを見ていた人も居れば、何か言いたそうな顔でコッチを見て居る人もいた。
まぁ断然後半の方が多かったけどね?
それでも何故だかティナと一緒にいる間はそんな視線は全く気にならなかった。
次ティナに会う日がもう既に待ち遠しい。
お茶会はこれで終わりです!




