表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
くしゃみ10連発のおかげで  作者: 植松マヤ
23/84

お茶会-5-(ソフィア=フランシス)

お察しの通り今回はソフィア視点です!

「シウォルさんー……お父さんに今日のこと何か言われた?」

「ええ。『初めてのお茶会はちゃんと出席しないとダメだ』って何度も言われたわ。……そんなに言われなくてもちゃんと行くわよ」

ホントいちいち五月蝿(うるさ)い。

父への不満がどんどん溜まっていくのを感じる。

「ま、待って!? ソフィアってもしかしてだけど私と同い年の13歳……?」

「ええ、そうよ」

そう言って目を見開いて驚いている貴族の娘なのに平民である私を対等に扱う、変わった性格をもつ美少女を見た。

「ええー!! 同い年ぃー!?」

と、突然そう叫びだした。

「いやいや、その大人っぽい雰囲気とか全然同い年に見えないって! ソフィア見たら絶対皆年上って思っちゃうって!」

「うるさい」

「ゴメンナサイ」

私の迷惑そうな目を見、彼女はスッと口を閉じた。

素直。



「ていうか、そろそろ戻らないとマズイわね」

あれから(しばら)(しゃべ)った後、そう言って(から)になったお皿を持ち立ち上がった。

正直もう帰りたいけれど。

「そうだねー……ってソフィアさん!? 何で先行くの!?」

スタスタとティナの前を通りあの貴族たちがいる会場へ向かおうとするとティナに止められた。

「え、だってティナあなた私と一緒にあの人たちの前に出たらトバッチリを受けるわよ」

あの人達のことだ、平民の私と一緒に居るのを見てなに言われるか……。

「なら尚更(なおさら)一緒に行かなきゃ」

「は?」

考える間も置かずそう言ったティナに(くち)(ふさ)がらなくなった。

「ソフィアがあの時みたいに笑われてるのを黙って見てれるほど私、神経図太(しんけいずぶと)くないの。それに2人でならムカつきも半分こ出来るじゃん?」

そう言って悪戯(いたずら)っぽく笑った。

「ティナって本当ー……うん」

「え、ちょ、何!? 気になるところで止めないでー!?」

と騒ぎ始めた。

はいはい、とティナを(なだ)めながら私は自分の頬が(ゆる)むのが分かった。


思えば貴族の子とこんな風に話したことなんて初めてだ。

いつも貴族の人に会えば、自分は平民にも優しいいい子だという自己アピールに利用されるか、ストレス発散の対象にされるかそんな感じ。

だけどティナは違う。

ティナと話していると貴族とか、平民とかそんなことどうでも良くなってくるから不思議だ。

「ねぇティナ、今更だけどあなたさえ良ければ私と友達になってくれない?」

もっと側でこの子を見てみたい。

純粋に彼女を見ていてそう思った。

「私で良ければ」

照れながらそう言って微笑む。


(のち)に私たちは親友となり互いに互いのことを大切に思うようになるのだが、そんなことを知らない今の私たちは他愛(たあい)のない話をして笑いながら会場に戻ったのだった。



「あら、戻って来ましたわ。……ねえ、平民の隣に居るのってシーナ様じゃありませんこと?」

「あら嫌だ、そんなわけー……本当ですわ」

「な、どうしてあんな平民と!?」

2人で会場に戻ると予想通り皆コッチを見て口々にそんな事を言い出した。

「ティナ」

ほら言ったでしょ?

とティナの方を見ると、そこに彼女の姿はなくく、少し戸惑いながらあたりを見渡せば、彼女は目をキラキラとさせながら美味しそうな料理の前に立ち私を手招(てまね)きしていた。

「ソフィア、ソフィア、これ食べた?」

ティナの横に来ると彼女は目の前のデザートのタルトを指さしてそんなことを聞いてきた。

「……は? え、ちょ、あなたこの状況でそれ聞く?」

今、シリアスな感じだったわよね!?

「えへへ、だってタルトが私を呼んでたんだもんー」

「バカなの? いやごめん、バカでしょ。何仕方ないみたいな顔してるの!? 呼んでないから誰ひとりとしてティナの事呼んでないから」

(ちな)みに2人とも全部小声。

「ひ、ひどい!」

「ひどいのはどっちよ」

「ゴメンナサイ」

じっとティナを見れば素直に謝った。

「でもまぁ、おかげでリラックス出来たわ、ありがとう」

実を言うと会場に戻るのちょっと怖かったから。

「ソフィアって、ツンデレだよね」

ニヤニヤしながらそんな事を言った。

「顔面やばいからその顔ヤメテ」

「そんな!?」

こんな言い合いが楽しいと思ってしまう私はもう末期である。



結局その後お茶会は何事も無く終わった。

お茶会の間は興味津々にコッチを見ていた人も居れば、何か言いたそうな顔でコッチを見て居る人もいた。

まぁ断然後半の方が多かったけどね?

それでも何故だかティナと一緒にいる間はそんな視線は全く気にならなかった。


次ティナに会う日がもう既に待ち遠しい。


お茶会はこれで終わりです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ