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くしゃみ10連発のおかげで  作者: 植松マヤ
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前世の記憶

初心者です。

お手柔らかにお願いします。

「くしゅん、くしゅんーー……」

くしゃみ8連発中。


私、ティナ=シーナは貴族の娘としてシーナ家に誕生した。

貴族の娘故に、私は小さい頃からチヤホヤされて育った。


そんな裕福な生活をして約5年が経った。

ある日、私は侍女たちに連れられて庭で散歩してい た。

「あ、お嬢様、この花すごく可愛いですよー!」

花壇を指差し、嬉しそうに言う1人の侍女の言葉にに私は何を思ったのか侍女が指差した花壇に自分の顔面を突っ込んだ。

「お、お嬢様!?」


ーーそして冒頭に戻る。


「……くしゅん、はっっくしょいぃ!!」

花粉に反応した私の鼻は10連発のくしゃみした。そして10連発のくしゃみを終えた瞬間、頭の中に自分の前世が流れ込んできた。


私の前世は日本という国に住む女性だった。

そしてここは前世の私が友達からゴリ押しされてやっていた乙女ゲームの世界。

所謂、私転生しちゃった感じ?

しかも、くしゃみ10連発したはずみで?

……ハッハッハッハーー、笑えねー……。


「お、お嬢様?」

「わたし、部屋に戻ってるね。」

不安そうに私の様子を見る侍女たちにそう言い渡し、走って自分の部屋に戻った。

早く1人になって、考えたかったのだ。


天蓋付きのベットに飛び込み、枕に顔を埋めた。

待って、待って!?

ここ乙女ゲームの世界なの!?

うん、1回落ち着こう。

確か、このゲームの題名は、『ドキドキッ! マリンschool』だったハズ………!

題名じゃね?って思うけど、今は置いとこう。


『マリンschool』と呼ばれる、世界各国から抽選で選ばれた15~18歳までの男女が通うことを許される船の上の学校が舞台だ。

は?って思うよね?

まぁ、イメージ的には大きな船の上に学校やら寮やらが建ってるって感じかな。

この『マリンschool』は海の上にいる時は、この世界について勉強し、国が見えてきたら、その国に上陸して、何日かその国に滞在する。

そんな学校の抽選で選ばれた平民の主人公が『マリンschool』で攻略対象たちと出会い青春するゲーム。


そこまで思い出した私はふと枕から顔を上げた。

「そうすると、私の立ち位置ってどこだろ?」

確か、ティナ=シーナは見た目は優しそうだけど、笑顔で主人公をイジメまくる悪役令嬢だったはず。


え!?私、主人公イジメなきゃなんないの!?

しかも笑顔でイジメるの!?

そんな器用なこと私が出来る訳ないじゃん!!

いや、待てよ、まだ私が悪役令嬢と決まった訳じゃない。

たまたま同じ名前だった、ってだけで何の関係もない役かもしれない……!


と、ベットの近くにある鏡を覗くと、そこにはフワフワのセミロングの茶髪の優しそうな美少女が映っていた。

「完璧ティナ=シーナじゃぁーん!!」

ゲームで見た悪役令嬢そのまんまだった。


くしゃみ10連発で前世の記憶を思い出すってどうなんですかね……

私は嫌ですね。笑

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