57話 滑り台
初の『部屋』以外への転移だったが、周囲には全くモンスターがおらず、最も楽な転移となった。
ただ、転移直後の地面が傾斜していたことも有り、何人かが足を挫くと言うハプニングはあった。無論、直ぐに『ミドルヒール』で治療したので問題は無い。
地面の思わぬ傾斜というのは、意外に厄介なモノで、足を痛めてしまうケースが多い。
高度からの落下訓練を受けているレンジャー徽章持ちでも、予測していなかった場合は対処出来ないケースも有ったと言う事だ。
ちなみに、だいぶ前だが、元レンジャー隊員が死刑や無期懲役を受けるような罪を犯し、熊本拘置支所へと収監されたことがあった。
その際、その元レンジャーは周囲の者に「絶対脱獄してやる」と言っていたのだが、実際に脱獄して見せた。
彼は、運動時間、屋上に有る個別運動場の3メートル以上有る壁を、コーナー部分をヤモリのように登り、上に掛けられていた錆びた金網を引き裂いて逃げ出した。
そして、収容棟から事務棟屋上へと飛び移り、そのまま塀にまで飛び移るというまさにレンジャーの身体能力を見せつけた。
だが、そんな元レンジャーも、塀から飛び降りた先で足首を骨折して、それが原因で大分離れた駐車場の車脇に隠れていた所を発見され御用となった。
その足首を骨折させたのが、地面の傾斜だった。この熊本拘置支所は、急な斜面に建設されており、元レンジャーが飛び降りた先はかなりの勾配が付いた道路だった。
再度身柄を確保された彼は言ったそうだ「あの道が平らだったら、ケガなんかしていなかった」と…… 閑話休題。
治療などの処置が終わった俺達は、目的の洞窟へと移動を開始した。
昨日の段階で確認していたのだが、ここからの通路は、御影石張りの通路の様に成っていた。
元々の『大阪ダンジョン』表層部と同じ様に、5メートル四方の正方形の通路だ。違いは、周囲の材質のみ。
これによって、『擬態』モンスターの姿は確認出来るようになった。そのおかげで、進行速度がかなり上がった。
だが、意外な問題も発生している。それは、滑りやすいと言う事だ。
御影石の様に、ツルッツルなんだよ。床もね…。水魔法使用後や、氷魔法が周囲の熱で溶けた水で、ツルッツルに滑りまくってくれた。
何人かは、ヘルメットが無ければ危ないレベルのケガをしたんじゃないかって、感じで転んでいた。
平時であれば、痛い思いをするだけですむが、戦闘中に滑ったら命に関わる。本人だけで無く他の者まで。
その為、水魔法は基本使用禁止となった。そして、氷魔法も控える方向でだ。
おかげでぺんぺんは『アイス・ストーム』や『アイス・インフェルノ』が使えず、『アイス・アロー』で急所を攻撃することで対処している。
この通路に入って、モンスターとのエンカウント率はかなり落ちた。1分1匹ペースとまでは行かないが、それに近いペースになっている。
そして、高レベルな初見モンスターも現れ始めている。
その為、エンカウント率に対して、進行速度は思った以上に早くは成っていない。ストーム級魔法一撃で死なないモンスターが増え始めていたからだ。
「虫虫大行進だね。Gさえ来なきゃ良いよ」
…カマキリ型やトンボに似たヤツは良い。蛭ってムシか? あと、ノミは勘弁してくれ。全長1メートルのノミとか、ジャンプする度に天井にぶつかって、かえって照準が付けにくくてならない。
そんな昆虫系がやたらと連続出て来たが、火系の魔法でゴリ押ししていく。
そして、発生した煙は、ぺんぺんの『ウインド・プチブレス』で吹き散らす。
基本はストーム系魔法の三重掛けだ。残りの2人が防御とカバーを担当する。俺達の場合は、牧村陸曹長が5人目の班員だ。
そんなゴリ押しで進むこと3時間。
明らかにモンスターとのエンカウント率が落ちてきている。3分1匹ペースだ。
この時点で、俺達は『この通路は枝道だったんじゃ無いか?』と言う不安を抱えることになった。
あの大ホールに向かって出て来るモンスターを確認したが、行き止まりの枝道があったとしたら、そこからも当然モンスターは大ホールへと出て来る訳で、このコースが最深部へと繋がっているコースとは限らないって事だ。
そんな不安を抱えながらも、念のため、と考えて、そのまま進んで行った。
そして、更に1時間が経過すると、その帯域からの湧きだしモンスター以外は、飛行系モンスターしか現れなくなった。
エンカウント率に関しては、4分に1匹ペースだ。現在の湧きだし速度そのままに近い。
「こりゃあ、完全に行き止まりコースか?」
「いや、それにしては部屋が無い。枝道なら部屋があるだろう」
戦闘が少なくなったことで、暇をもてあました者達が、現状をあ~だ、こ~だと話し合っている。
俺と碧も色々推論を交わしていたが、やっとその答えにたどり着く。
「……トラップか?」
「いや、トラップじゃないぞ。罠探知に反応が無い」
「…確かに、今までも普通にあったよな。ただ、床の材質の問題か」
その状況を呆然と見ている自衛隊員達と同様、俺も口が開いたアホな顔に成っていたと思う。
そんな状況で、唯一碧だけが爆笑していた。
「あっ! まただ、また滑ってくよー!」
碧が大笑いしている前には、湧きだした瞬間、そのまま滑って通路の先に消えていく、ヤマアラシの様なトゲを全身に付けたサイの様なモンスターが居た。
このモンスターは、火系のブレス持ちなのだが、足をバタバタさせながら炎を無駄に吹き出しつつ巨大滑り台の様な通路を滑っていく様は、確かに喜劇と言える。
そう、ここの通路全体が滑り台の様になっているんだよ。
とは言うが、実は単に斜度がキツい下り坂だって事なんだよ。
ただ、ここの通路の材質が磨き上げられた御影石の様にツルツルだったことに問題が有った。
一定以上の斜度があれば、水や油などが無くても普通に滑ってしまう。
他の洞窟の様に凸凹していることも無く、左右の壁にすら手がかりすら無い。一度滑れば傾斜が無くなる所までノンストップだ。
この通路は、斜度40°ほどでゆっくり弧を描いて80メートル程先で見えなくなっている。
その間に、次々と湧き出しては、滑って消えていくモンスターの姿が見える。
碧は一人で大爆笑中だが、他の面々は何故か笑えなかった。いわゆる、シュールすぎて笑えないってヤツだと思う。
この状況を見て、エンカウント率の変化や、飛行系モンスター率が増えていた理由が分かった。
単純に、下層から飛行系モンスター以外は上がってこられなくなっているって事だ。
そして、この事から、幾つかのダンジョンで見られる『水ゾーン』も、この『滑り台』と同じ効果を発揮しているんじゃ無いかと考えた。
通路が完全に水没している『水ゾーン』があれば、その奥に居る陸生モンスターはそこを通ることが出来ないって事だ。
そして、その『水ゾーン』に居る水生モンスターは、そこから先の水なしゾーンは通れない。
だぶん、『水ゾーン』有りダンジョンは、他のダンジョンと比較して、かなり出て来るモンスターが少ないんじゃ無いか?と考察出来る。
現状の各国間情報ネットワークが、事実上崩壊している状態で無ければ、多分早い段階で確認出来ていただろう。
そんな考察を続けている俺を余所に、ひたすら爆笑していた碧も、やっと満足したのか笑いやんでいる。
「あー、駄目。腹筋痛ー。で、お兄ー、ど~すんの? ここ?」
そうだ、状況的に見て、ここはトラップでは無くただの通路だ。そして、多分奥へとまだまだ繋がっている。最深部へと繋がっている可能性も高い。
と成れば、先に進むべきなのだが……
「滑って降りる訳にはいかないよな」
「当たり前だ、途中にトラップがあれば回避出来ない」
「空歩でってのも無理か」
「全員持ってないし、持っていても、この斜面がどこまで続いているか分からない状態では愚策だな」
「ロープがいるだろう」
「……一旦帰るしか無いて事か」
通常、洞窟探検などではロープは必須だ。だが、ダンジョンの場合は、その上昇したパラメーター故にある程度の段差は道具無しで移動出来る。
それ以前に、落差3メートルを越える段差はダンジョンでは確認されていない。
その為、ダンジョンに入る際にロープを持ち込む者は先ずいない。当然俺達も所持していなかった。
残り半日以上を無駄にしなくては成らないのか、と落胆している中、一人の自衛隊員よりアイデアが提示された。
「ストーン・ウォールとかで、途中途中壁を作りながら進んでいくってのはどうだ?」
その案を検討した結果、実行に移すことになった。
ただ、この案は実質デボしか実行出来ない。
なぜなら、ウォール系魔法は射程が僅か2メートル程となっている為、自由に飛行出来ない人間の場合は『空歩』などと組み合わす必要があり、HP消費が高く無駄が多い。
無論デボも、元々は飛べない鳥なので最低でも『天駆』を使う必要があるが、これは低レベルスキルなのでHP消費はかなり少ない。
またデボの場合、ドレイン系スキルがある為、途中で湧き出して滑って来るモンスターや、俺達から吸い取ることでHPやMPを補充可能だ。
これまで結構な時間低エンカウント状態だった為、全員のHPとMPは全快に近い。充分にやれる、そう判断した訳だ。
だが、やり始めて1時間… まだ先が見えない…
俺達は、全員この傾斜は100メートル程度で終わっているだろうと思っていた。
見えなくなっている部分の更に先まで行けば、平らな部分になっていると…
だが、その予想に反して、この『滑り台』は延々と続いていた。
俺の脳内マップには、蛇行しつつ螺旋を描いて下って行く通路が描かれている。既に高低差で500メートルは下っている。
俺達は、時折上がってくる飛行系モンスターと、上から滑り落ちてくるモンスターを殺しつつ、20メートル置きに通路の半分を交互に『壁』で塞ぎながら移動していた。
この20メートルと言う距離は、安全な状態で滑り降りられる最大距離として設定したものだ。
余り伸ばしすぎると、速度か乗りすぎ、強化したパラメーターを持つ自衛隊員達でも負傷する可能性がある。
かと言って、細かく刻みすぎれば、時間が掛かる上にデボのMP消費がかさむ訳だ。そこら辺の兼ね合いも取った値でもある。
あと、定期的に、最後尾の者が通路全面を塞ぐ『壁』を作製して、上方から滑って来るモンスターの数を減らしても居る。
移動当所は少なかった滑落モンスターだが、下に下るに従って上部の斜面が長くなる訳で、それに比例して湧き出すモンスターは増える。そして、滑落してくるモンスターの数も増える訳だ。
その為、デボの『Mixドレイン』用とするよりも、攻撃する事によるHP・MP消費の方が多くなってしまった。
結果、『壁』で完全に塞ぎ、デボのHPとMPの補充は俺達全員からローテーションで吸い取ることで賄う事に成った。
その『滑り台』移動は、戦闘で考えればかなり楽なものだったが、肉体的にはかなり負担が掛かっていた。
回復剤系ポーションは、ケガや病気等は回復するが、疲労は回復しない。乳酸などの疲労物質は溜まり続ける訳だ。
そして、予定外に長く、先が見えない事は精神的な疲労も生み出していく。
そんな移動が2時間を越えると、さすがに鍛えられたレンジャー徽章持ち達からも愚痴が出始めた。
大半が「まだかよ」「どこまで続くんだ?」と言ったものだが、当然ながらそれに答えられる者はいない。
定期的に響く、通路上部に作製した『壁』に滑落してきたモンスターがぶつかる音を聞きながら、なおも俺達はその通路を滑り降りていく。
そして、下り始めて実に3時間を越えた頃、やっと『滑り台』の終わりらしき気配を感じる事が出来た。
その気配は、『気配察知』によってマップを真っ赤に染める程集まったモンスター群れだ。
マップ範囲外の段階から、養豚場を思わせる様なモンスターの嘶きでその存在は全員が認識出来ていた。
通路を完全に埋め尽くす程の高レベルモンスターの群れだが、俺達は全員その存在を喜びを持って迎えた。
実に高低差だけで2キロ近い道のりだった。その絶望的な道のりに比べれば通路いっぱいのモンスターの方が遙かにありがたい。
俺達は、そのモンスター達の先頭がギリギリ見えない位置に『壁』を4列作り、全員が移動する。
そして、『空歩』持ちによるストーム系魔法の一撃離脱攻撃を実施した。
足場にしている『壁』から飛び出し、『空歩』でモンスターが見える位置まで移動、その位置からストーム魔法を叩き込むと、『空歩』で『壁』足場へと戻る。
そして、即座に『Mシールド』によって通路と『壁』の隙間を塞ぎ、魔法による余波をブロック。
この作業を、魔法の属性を換えながら、延々1時間続ける事となった。それだけの間続けなければならない程のモンスターがそこに溜まっていたって事だ。
実際、最初の段階でモンスターの先頭が居た位置は斜面の途中で、通路に溜まったモンスターを足場にする事で斜面を登っていた。
飛行系モンスターが上がってくる数が、思いの外少なかった理由もこれで、飛行系が飛んで通れる隙間も無い程通路がモンスターで埋まっていたって事だ。
ヤツらは、そんな下からのモンスターの圧力とモンスター足場によって、80メートル以上斜面を登っていた。
多分、下からの分もだが、上から滑ってきたヤツらが追加された事もそこまで伸びた理由だと思う。
1時間に上る戦闘で、降り立った平坦な通路には、無数と表現するのが合いそうな程の魔石が転がっている。
そして、破損したドロップアイテムも所狭しと転がっていた。
通路が狭い為、火系の魔法は使用しなかったのだが、他の系統でも延焼は無いが、転がっているドロップアイテムのほとんどを破壊するには充分だった様だ。
「黒だけは集めるぞ。前衛と後衛以外は全員魔石の回収だ。あと、マジックアイテムがあれば破損の程度を見て回収しておけ」
乱戦の為、個々のモンスターのレベルは計れなかった。だが、それまでの間飛んで来た飛行系モンスターのレベルなどから換算して、少なくともレベル80は越えるモンスターばかりだったと思う。
その為、ドロップした魔石も大きく且つ高品質なモノが多。D-6以上のモノがごろごろだ。
ソフトボール大のものも散見される。
そして、人型モンスターからのドロップと思われる指輪型や腕輪型マジックアイテムも僅かながら見えた。
大半は壊れてしまっているが、コアとなる部分、たいていの場合は填められた宝石類が無事なら、それだけで効果を発揮する。
だから、そう言ったアイテムは動作確認を行った上で回収していく。
ただ、魔石が余りにも大きい為、各自が背負っているリュックに入る数が限られてしまった。
有る意味嬉しい悲鳴ってヤツだ。全員が、動きを阻害されない程度に、出来るだけ高品質の『黒の魔石』を詰め込んだ。
そして、まだ倍以上残っている分は放置するしか無い。
翌日回収出来れば良いのだが、ダンジョンの自然回復力によって12時間程で消滅してしまう。もったいない…
使用可能なマジックアイテムを見つけて喜ぶ自衛隊員を余所に、俺達4人は通路から来るモンスターの相手を続けていた。
「お兄ー、今のヌリカベ、レベル96だよ」
自分のステータスに表示された経験値を確認していた碧が言って来た。
ちなみに、碧の言う『ヌリカベ』とは通路半分を塞ぐ様に移動してきた、巨大で真っ白な6足歩行する動物型のモンスターだ。ある程度似ている動物で言えば、カバが一番近いかも知れない。
こいつは、デボの『雷神』『風神』の様に炎を纏って体当たりをしてくるモンスターで、外皮も異常に硬く、魔法耐性も高いヤツだった。
その為、レベル確認の為、碧は『レイ・ボウ』を4連射する羽目になっていた。
直径10センチの極太レーザーを、ほぼ同一の場所に4連射してやっとだ。さすがにレベル100間近とも成ると一撃はもちろん二撃でも難しくなって来ている。
「100間近だな。…ドロップは肉か。帰りがけに手には入ったら持って帰るか?」
「もちのろんだよ! 高レベルになるほど美味しいから、これって絶対美味しいよ! 缶詰食はさすがに飽きてきたから、絶対持って帰って食べよう」
自衛隊の保存食は、かなりの種類があり、完成した料理の形で缶に詰められた物も多い。そして、その味も良い。だが、流石にそればかりとなるとキツくなってくる。
食糧難で困っている一般人に言わせれば、贅沢以外の何物でも無い話だが、それはそれだ。飽きる物は飽きる。無論ありがたく食べてはいるが、別の物があればそれを食べたいと思うのは仕方が無い。
実際、魔石やマジックアイテムを漁っている隊員達も、時折転がっている『肉』を持ち上げて、切なげな顔をしながら投げ捨てていた。
中には「塩コショウだけでも持って来とけば良かった」と、この場で食べる事を考える者までいる程だ。
このダンジョン産モンスタードロップ『肉』は、ドロップ直後は寄生虫はもちろん、大腸菌などの菌類も全くいない事が分かっている。
つまり、レアはもちろん、生食も出来ない事は無い。軽く塩コショウして、『ファイアー・ウォール』の熱で軽く焼いて食べても良い、腹を壊す様な心配は無い。
俺も、明日は塩コショウを持参する事を密かに心に決めていたりする。
俺や一部隊員の思惑はともかくとして、持てるだけの魔石を回収し終わると、移動を開始した。
…………
「おい、モンスターのレベルが急に上がってないか?」
「ああ、滑り台の下じゃ気づかなかったが、格段に硬くなってる気がする」
移動を開始し、20分程で先頭を他の隊員に譲ったのだが、その隊員達から多少なりと焦った様な口調が漏れてくる。
魔法やスキルによる力押しとは言え、相手の防御力が上がっていれば、魔法などを使用する回数とランクを上げる必要がある。
その為、どんどんとエネルギーを消費していき、交替の速度が加速していく。
ついに、ここに来て、この30人での自然回復量を消費量が上回ってきた。その為、久々の休憩を挟む必要が出た。
そこで、途中で見つけた枝道へと入り、最初に見つけた『部屋』で入り口を『壁』で塞ぎ1時間の休憩を取る事にする。
ちなみに、この『部屋』には初めて見る形状の『宝箱』が存在しており、中からはMPを消費し風属性の矢を生み出す『風鳴りの弓』を手に入れた。
MP消費は一律2と少ないが、それでも確実にMPを消費し、その物自体が結構なサイズがある事もあって可搬性も悪い。サブ武器としては美味しくない。
その為、一応持ち帰るが、誰も欲しがらなかった一品だ。
ちなみに『宝箱』は、中に入っている物が大きければ、それに従って全体の大きさが大きくなる。
その為、碧の『龍槍』の様な長いものが入っていた時には、外観の材質や模様は同じで、横長の棺桶に似た形状だった。
今回の『宝箱』も槍の時程では無いが、横長だった為その外観から、大半の者が剣が入っていると期待していた。
多分、魔法やスキルを持った剣だった場合は、取り合いとなっただろう。幸か不幸か、今回はそんな争いは起こらずにすんだ。
そして、この休憩時間を使って、村井陸士長には申し訳ないが、俺達4人を連れて出入り口の水晶柱まで転移してもらった。
彼のMPをかなり消費させる行為ではあったが、『滑り台』下で結構な経験値を稼ぐ事が出来た為、念願の『Mixブースト』を修得しておく事にした。
他の自衛官達は、残念ながら誰もレベルすら上げられない状態だった為、俺達5人のみでの転移となった。
多少、イレギュラーな事態が発生して、ダンジョン周辺への時間外の攻撃が有る可能性を心配したが、幸いそんな事も無く、何時も通りの殲滅・箱作りを終えると、とっととパラメーター操作を行った。
俺は予定通り『Mixブート』を、碧は光系の最高レベル魔法で有る『スター・ボウ』を修得した。
デボとぺんぺんは、残念ながら修得可能な魔法やスキルが無かった為、俺達よりも1多くレベルを上げている。
そして、とうとう、碧とぺんぺんのHPとMPが1000を越えた。つまり、累計レベルが100を越えたと言う事だ。
俺は、レベルリセットされる前から、レベルよりパラメーターを上げていた事も有り、まだ累計レベルで90にしか成っていない。
レベルリセット後も同じ様な考えでやっていた事もあり、気がつけばぺんぺんと13もレベルが離れてしまった。
だが、まあ、良い。パラメーターでは格段に俺が上なのだから。
ちなみに、今回は、全員、2ポイント分のパラメーターを上げている。と言うか、2ポイント分しか上げられなかった、が正しい。まだ5桁とは言え、上げるのかキツい値になってきている。
そして、パラメーター処理が終わると、『部屋』へと転移し、1時間の休憩を取った。
1時間で回復する値は限られてはいるが、その範囲内で行ける所まで移動する事にする。
だが、予想外な事に、思いの外深くまで移動する事が出来た。
それは、移動するに従って、襲ってくるモンスターの数が減っていったからだ。
そして、そのエンカウント率が3分1匹を越えた時点で、2つの可能性を俺達は考えた。
1つは、ここが枝道である可能性。もう一つは、また『滑り台』が有る可能性だ。
一応、ここが枝道だった場合を考えて、『滑り台』の上のポイントは2名の『転移』持ちが記録している。
これを記録していないと、あの『滑り台』を遡らない限り、また出入り口からやり直さなくては成らなくなる。そこら辺はぬかりない。
俺達は、2つの可能性を考えながら進んだのだが、その先に有ったのはそのどちらでも無かった。
そこに有ったのは、小型のホールとその真ん中に鎮座している翼を持った巨大なトカゲ…俗に言うドラゴンにそっくりのモンスターだった。
そして、その奥の壁際には、水晶柱が見えいてる。
俺達はついに、この『新大阪ダンジョン』の最深部へとたどり着いていた。
・氏名 鴻池 稔
・年齢 23歳
・Level 32(+6)
・生命力 900(+60)
・魔力量 900(+60)
・スタミナ 29(+1) +6(大地母神の指輪)
・筋力 29(+1) +8(力の指輪Ⅲ)+8(力の指輪Ⅲ)
・知力 35 +4(賢者の腕輪)+4(賢者の腕輪)
・素早さ 31 +9(音紋のブローチ)
・魔法 転移・サンダー・ボール サンダー・アロー
サンダー・ウォール サンダー・ストーム
レジスト・サンダー サンダー・インフェルノ
付与(パワー) 付与(スピード)
付与(インテリジェンス) 付与(スタミナ)
・スキル マップ 盗む 罠探知 罠解除 気配察知
飛燕 蓮華 瞬刃 ブースト(パワー)
ブースト(スピード) ブースト(インテリジェンス)
ブースト(スタミナ) ★Mixブースト
ステップ 瞬歩 空歩 縮地 鍛冶
水中呼吸 水中移動 水中機動
・経験値 637
次回UPに必要な値(パラメーター) 23813(+7277)
次回修得に必要な値(魔法・スキル) 1461(+244)
・氏名 鴻池 碧
・年齢 20歳
・Level 35(+6)
・生命力 1030(+60)
・魔力量 1030(+60)
・スタミナ 34 +6(大地母神のカフス)
・筋力 26(+1) +8(力の指輪Ⅲ)
・知力 27(+1) +4(賢者の腕輪)+8(叡智の腕輪)
・素早さ 32 +9(音速のネックレス)+6(瞬きの腕輪)
・魔法 錬金術 ファイアー・ボール ファイフー・アロー
ファイアー・ウォール ファイアー・ストーム
レジスト・ファイアー ファイアー・インフェルノ
ライティング レイ レイ・ボウ ★スター・ボウ
デバフ(パワー)
デバフ(スピード) デバフ(インテリジェンス)
デバフ(スタミナ)
・スキル ステップ 瞬歩 空歩 縮地 鑑定
牙突 爆裂突き 輪舞 青龍破
呼び戻し 飛槍 投振破
水中呼吸 水中移動 水中機動 細工
・経験値 894
次回UPに必要な値(パラメーター) 23813(+7277)
次回修得に必要な値(魔法・スキル) 845(+141)
・氏名 鴻池 ぺんぺん
・年齢 3歳
・Level 37(+7)
・生命力 1060(+70)
・魔力量 1060(+70) +30(女神の雫)
・スタミナ 26 +6(大地母神のカフス)
・筋力 24 +10(インドラ神のタリスマン)
・知力 31(+1) +4(賢者のブローチ)+8(叡智の指輪Ⅲ)
・素早さ 27(+1) +6(瞬きのネックレス)
・魔法 アイス・ボール アイス・アロー
アイス・ウォール アイス・ストーム
レジスト・アイス アイス・インフェルノ
ウインド・プチブレス ウインド・ミニブレス
ウインド・ブレス
付与(パワー) 付与(スピード)
付与(スタミナ)
・スキル ステップ 瞬歩 空歩 縮地
爪斬Ⅰ~Ⅲ 旋風爪
水中呼吸 水中移動 水中機動
加重Ⅰ~Ⅲ
金剛 部分硬化 鉄人
・経験値 324
次回UPに必要な値(パラメーター) 23813(+7277)
次回修得に必要な値(魔法・スキル) 8146(+2490)
・氏名 鴻池 デボ
・年齢 3歳
・Level 35(+7)
・生命力 980(+70) +40(大地母神の祈り)
・魔力量 980(+70))
・スタミナ 23(+2) +5(絶倫のタリスマン)+9(ゼウスの耳飾り)
・筋力 22 +4(力の指輪Ⅱ)
・知力 27 +4(賢者のブローチ)
・素早さ 26 +6(瞬きのネックレス)
・魔法 ストーン・ボール ストーン・アロー ストーン・ウォール
ストーン・ストーム ストーン・インフェルノ
ヒール ミドルヒール ハイヒール
エリア・ヒール エリア・ミドルヒール エリア・ハイヒール
クリア ミドル・クリア ハイ・クリア
雷神Ⅰ~Ⅲ 風神Ⅰ~Ⅲ
・スキル 超音波 怪音波 忌音波
HPドレイン MPドレイン Mixドレイン
天駆 宙駆 瞬転
斬翼 螺旋貫 翼舞
水中呼吸 水中移動 水中機動
擬態 光学迷彩 空
・経験値 682
次回UPに必要な値(パラメーター) 23813(+7277)
次回修得に必要な値(魔法・スキル) 8146(+1358)




