悪魔の夢ゎ、女になることです*・。.
「つまらないわ」
神崎ユリは、さらさらの髪を揺らしながら言った。
「何がだよ?」
突然言われ、少しどきっとする。
「あなたが、つまらないと言ってるの。普通の人間みたいで、考えていることはほとんどくだらない。地球上にいる、何のために生きているのかよく分からない、あなたは、ミジンコみたいな生き物。いや、ミジンコ以下よ!」
神崎は、たまに意味不明な発言をする。違う、毎日だ。
「なんだよ、急に。ミジンコ以下は、やめてくれ」
神崎は、よく俺をミジンコ以下と言う。ほんとにやめてほしい。
俺のプライドが傷つく。
神崎と出会ったのは、高校2年の春。神崎ユリが、やってきた。
「神崎ユリです。よろしく」
神崎の第一印象は、最高だった。
肌が白 く、髪は黒いが艶があり、一言で、例えると天使みたいな女だった。
しかし、それは、ただの夢にすぎなかった。
彼女は、天使のふりをした悪魔だ。
性格は、上から目線で担任にも毒を吐き、とにかく見た目とのギャップが酷すぎた。
「ねぇ、聞いてるの?祐介君」
祐介というのは、俺の名前だ。高木祐介というのが、俺のフルネーム。
「ごめん、なんか喋った?」
「私、女になりたいわ」
ん?どういうことだ・・・・。
「いやいやいや、どう見ても女だろ」
神崎は、見た目だけ見れば世界が認める美少女だ。
....っということは...
「私って、誰もが認める美少女でしょ?でも、それだけじゃ、ダメな気がするの。やっぱり心まで女にしなきゃ」
普通、そんなことって自分で言うか?まぁ、この女の場合だと言うかもな。
「私って、女らしさが足りない気がするの。別にそんなこと、気にしてなかったんだけど。でも、」