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クールで一途な白雪さん  作者: 隆頭


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二十五話 彼女の回想(5/5)

 わたしの龍彦くんの家に初めて入ることができたことで、今の私の脳内はとんでもないほどにパーティ気分となっている。

 もしここに私しかいないというのなら、このありったけの情熱を叫びに変えているわね。


 彼の家に上がらせてもらったのはいいものの、それならもっと先に進みたい……ということで、私はせっかくならば、龍彦くんの部屋でお話がしたいと、彼にお願いした。

 照れつつも受け入れてくれた彼に内心悶絶したけれど、何とかそれを悟られずに部屋に入った。


 年頃の男女が同じ部屋で二人きり……しかもしばらくは他者の干渉もほぼ無しとなれば、やる事なんてたった一つだよなぁ!?

 そんなことを考えながら、まずはこの龍彦くんの疑問に答えることが最優先。

 それが終わったら……んっふふ♪


 でぇもその前にぃ♪彼の膝の上に乗っちゃおうかしらぁ♪


 溢れ出る欲望が私にそんなことを囁いてきて、それに全力で応えようとその欲の通りにした。

 案の定驚いた龍彦くんなのだけれど、なんと彼は私に見惚れたのだのか。おほっヤッベっ、何この生き物最高に尊いんだけど。あ"あ"あ"あ"尊すぎて辛いぃ!

 しかし悶絶するばかりではいけない。まずはちゃんとお話しないと。


 しかし彼は、まだ何処か遠慮していたようで私のことを名前ではなく苗字で呼んだ。だからまずは、ちゃんと名前で呼んで欲しいと伝え、彼はその通りにしてくれた。えっ、ウソマジ?ひぇああああ最っ高!


 荒れ狂うほどに喜んでいる私の胸中を落ち着かせながら、まずは私が龍彦くんのことを好きになった時の話をした。

 それは良かったのだけれど、彼への気持ちを吐き出している内に段々と体もソレに反応し始めたようで、好きという気持ちが抑えられず彼にキスをしてしまった。もちろん私のファーストキス、大好きな人に捧げられてとっっっても嬉しい♪


 初めてのキスを愉しんだ私は、ここで準備していたモノを胸ポケットから出した。一度も使ったことのないソレは、私の欲望を如実に表していた。ちなみに彼の目を盗んで先んじてポケットに入れておいたの、わざわざこの演出の為だけに。

 いつかは、やがていつかはと 思いカバンに忍ばせておいたソレが、ようやく日の目を浴びる時がきたのだ!


 龍彦くんは少しだけ尻込みしているのか、それとなく断ろうとしていたのだけれど、逃がすわけねぇだろ!絶対ぜってぇにその気にさせてやる!

 という私の情熱が伝わったのか、彼はOKを出してくれた。だから脱がしました。


 彼の引き締まった身体が私の身も心もを狂わせる。すっかり見とれていた私は自分が服を着ていたことに気付いて、全てを脱ぎ捨てる。

 私の全部を大好きな龍彦くんに見て欲しかったし、見てもらえる事にとてつもない喜びを感じていた。

 服を脱いで彼に抱きつくと、少しだけ硬い筋肉の感触と、おそるおそるといった様子で抱きしめようと腕を回してくる龍彦くんが最高だった♪


 ひとしきり彼のすべすべの肌を堪能した私は、行為をしようと思った。ここで私が彼をリードして、もっと私に沼らせてしまえばこっちのものよ。


 ただ大口を叩いた後、行為の直前になって私は気付いた……ただの 未経験みみどしまじゃん、やってもーたー!

 とりあえず彼にはそれを悟られないようにやっていたのだけれど、初っ端から私の前に壁が立ちはだかる。


 大きくなった彼のソレに、ゴムを装着出来なったのだ。付け方が分からず悪戦苦闘する私を見て吹き出した龍彦くんが、私の頭を撫でながら落ち着いてと言ってくれた。これはこれで幸せ……♪

 もう生でいいや と思っていたところで、残念なことに彼が自分で装着に成功させてしまった。あぁ彼の子種エキスが欲しかったのに……ってまだ早いか。



 行為が終わり、龍彦くんの匂いと温もりに囲まれながら夢見心地に身を任せていると、彼に先ほの てんやわんやをからかわれてしまった。とても恥ずかしかったけど、とても幸せな気持ちだった。

 

 名残惜しいけれど、時間がやってきて彼の家をお暇することになって玄関に向かっていると、彼のお母さんが帰宅してきた。えっ、もうご挨拶!?

 ちゃんと心の準備もおめかしも出来ていないというのに、もうご挨拶だなんて龍彦くんってば気が早いわね……♪


 そんなことを考えたのだけれど、実際は違うようでただ単に今の時間に帰宅しただけみたい。

 だから私はお義母さんに、友人ということで名乗ったのだけれど、彼はなんと私のことを恋人だと言ってくれた。

 もはや何となくその言葉は本心ではないと分かったけれど、それでも彼なりに前向きな気持ちがある事を知って、心の中で狂喜乱舞したことは言うまでもない。


 いつもより清々しい横顔の龍彦くんが、本当にほんっとうに素敵でかっこよくて!とっても大好きだと強く思った。



 それから私たちが正式に付き合う事になったのは、ほんとうにすぐのことだった。

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