第1話 空き教室
「っ…やめてください!」
教室に響く私の声
「少しだけ、ほんとに少しだから」
(なんでこんなことに…)
遡ること1時間前
「星谷、生徒指導室に来るように。」
呼び出されてしまった。
どうせアイツらが何かしらチクったのだろう。
「星谷さん呼び出しだって笑」
「ウケる笑」
「地味な癖して調子乗るから笑」
何故こんなにも上手くいかないのだろう
めんどくさいし、一瞬だけ行って速攻で帰ろ。
ガラガラガラ
「失礼します…星谷です」
「おお、来たか。まあ座れ。」
中年小太りの生徒指導。
女子の生足をよく見てるだとか、とにかく気持ち悪いだとか、いい噂は聞かない、俗に言う変態教師。
「担当直入に聞くよ。星谷さんは不純な性行為をしてると報告が上がっている。それは本当なのかい?」
(そのことか…)
「はい…お金が無くて、、」
性行為をする事でお金を貰っているのはは本当だ。
する目的が金じゃ無いだけで…
「そうか、最近はいつしたんだい?」
「さ、最近ですか、」
(何だこのジジイ、気持ち悪い)
「いや変な意味じゃなくてね。報告の日時と照らし合わせたくて」
「あ、あぁ。 一昨日の夜です」
私は正直に答える。
「そうか。なら身体は大丈夫かな?」
「ま、まあ。」
ガチャッ
「え、なんで鍵…」
「いやね、僕は独身だしお金もそれなりに持ってるから、めいちゃんの相手にピッタリだと思ってね」
気持ち悪い…しれっと名前で呼んでるし
「い、や、大丈夫です…」
「まぁまぁ、遠慮しないでね?」
ダメだ。全く話が通じない。
蹴飛ばすか、いやそうすれば退学処分まっしぐらだ。
迫ってくる…どうする…
「まずは上から脱がせてあげるね」
「ヒッ…やめて…」
「まぁ、そんな脅えないでね?」
やばい…このままだと押し倒される………
コンコンコン
「あのぉー、この部屋の荷物取りたいんですけど…」
「あ、あぁ、ちょっと待ってね」
ガチャッ
助かった…
「あの、この部屋で女子生徒と2人で何してたんですか?まさか、、」
「い、いや!何もしとらんよ。この子についての報告について少し聞いていただけだよ。」
「あ、そうですか!失礼しました、じゃあこの生徒借りて行っていいですか?荷物が多いもんで…」
「あ、あぁ、いいよ。好きにしたまえ!」
ガラガラガラ
行った…
このままだとかなりヤバかった…
「あの、ありがとうございました」
「んー?あぁ、あのジジイ変態で有名だからね〜。良かったね俺が見つけて笑」
「ほんとに…ありがとうございました…」
「うん、そんなことより胸元のボタン締めな?ブラ見えてるし、俺も男だよ?笑」
「へ、はっ…変態!!」
「ごめんごめん笑 ついでにこの荷物運ぶの手伝ってよ」
「まぁ、いいですけど」
「良かった。んじゃ行こうか」
この時の私はまだ知らない。
この人と人生をかけた恋をするなんて。
反応モチベーションに繋がります!