表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大斧の女戦士ビアンカの結婚(特別任務で辺境伯を探るつもりだったのに気が付いたら円満な結婚生活を送っていました)  作者: 風野うた
番外編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

92/94

聖夜☆大作戦 準備

もうすぐリシュナ領も聖夜を迎えるようです。辺境伯城の人々は密かに何かを用意しているみたいですよ~。


このお話は番外編です。本編読了後にお楽しみくださいませ!!

★執事・セザンヌ★


「アンナ、中庭の進捗状況を教えて下さい」


「はい、クラード(庭師)は『予想外の大雪で困ったな』とボヤいていましたが・・・。ペーターに確認したところ、大きなもみの木の手配は完了しており、前日の朝までに中庭へ設置を完了させるとのことです。ですので、飾りつけはその後に侍女や警備の者たちを総動員して進める予定です」


「それは良かったです。私はこれからルイーズさんのところへ行ってきます」


「演奏の件ですね。分かりました。私はここに残って荷物の受け取りをします」


「そうして貰えると助かります。よろしくお願いします」



★指揮官・ルイーズ★


「サジェ、宰相の件はどうなった?」


「閣下から了解は貰ってます。ビアンカ様にそろそろ手紙が届くはずです」


「そうかい。じゃあ、ビアンカが実家に戻る明後日までは慎重に動いておくれ」


「はい、本格的な準備は明後日の午後からですね!!」



★宰相・ピサロ侯爵★


「ディヴィス!明後日から二日間、ビアンカが帰ってくる。暇なら相手をしてやってくれ」


「はぁ? 暇なわけがないでしょう。仕事です。父上が相手をしたらいいじゃないですか」


「いや、それは・・・、怒って帰るとか言い出したら困る・・・」


「歯切れが悪いですね。何を企んでいるんです?」


「――――ビーちゃんが帰ってくるって本当?」


 二人の会話にアデリーナが割り込んで来た。


「母上は知らなかったのですか?」


「ええ、今初めて聞いたわ。私がビーちゃんの相手をしましょうか?」


 ピサロ侯爵は難色を示す。


「ロス(ピサロ侯爵の愛称)、何を隠しているの?」


「いや、ビアンカが途中でリシュナ領に帰らないようにしないといけないのだよ」


 ピサロ侯爵は妻と息子に事情を説明した。



★主神・ダイア★


「グラード、何をしておる?」


「おお、ダイア様、今日もお見えになったのですな!」


 中庭の温室に神殿の出入り口を設置してから、主神ダイアは毎日のように辺境伯城を訪れている。そして、植物に詳しいグラードへ質問を重ねているうちに親しくなった。


「人間の世界に季節の移り変わりを作ったのは我ながらいいアイデアだった!このひんやりとした空気は本当に心地がよい」


「なんと!この真冬にそんな感想をいうのはあなた様だけでしょう。私のようなじじいは寒くて堪りませんぞ!!」


 グラードはどっさりと積もった雪を指差す。いつもは美しい草花で彩られている中庭も真っ白な雪で覆われ、樹木の本体が見えない。


「で、それは何じゃ?」


「これはもみの木です。飾りを沢山つけて聖夜を祝うんですよ」


「聖夜?」


「神が生まれた日を祝う祭りです」


「神? 私に母はおらぬ。故に誰かから生まれたりしていない。強いて言うなら、無から・・・」


「あ~、無粋、かなり無粋ですな。フォッ、フォッ、フォッ」


 グラードは楽しそうに笑う。彼は勿論、主神ダイアの正体が神様ということを知っている。


「ダイア様、人々があなた様を称えているのに、それを貶すような発言はおススメ出来ませんぞ。フォッ、フォッ、フォッ」


「そうか・・・」


「ええ、人々は聖夜を楽しみにしているのです」


 グラードは主神・ダイアに聖夜の正しい過ごし方を話して聞かせた。



★諜報・X★


「閣下~、例のブツが届きましたよ~」


 Xは大きな箱を抱えてユリウスの執務室に現れた。


「ああ、そこに置いていてくれ」


 ユリウスは書類から目を離さずに返事をする。


「これ、中身は何っすか?」


「秘密だ」


「チェッ」


 文句を言いつつ、Xは本棚の前に箱を下ろす。


 パチン。


 ユリウスが指を鳴らすと同時に箱は消えた。


「持ち場に戻れ」


「くぅ~、冷たい!!あっ、セザンヌさんから伝言っす。プランB完了らしいっす」


「分かった」



★女戦士兼辺境伯夫人・ビアンカ★


「えっ、父上からの手紙―!?」


(嫌な予感しかしないのだが!!)


 ビアンカはアンナが差し出した手紙を嫌そうに受け取る。


「至急お返事を下さいとのことです」


「分かった。急いで読む」


 ビアンカはバリッと豪快に封を開く。封蝋がポンと宙を飛んだ。


「おうおう、封蝋が丸々飛んでいったらダメだろ~。あれっ、封筒は無傷だぞ」


 ビアンカはアンナにひらひらと封筒を揺らして見せる。豪快に開けたのに破れや皺が全くついていなかった。


「いや~、こんな留め方をしていたら、中身を見放題・・・。宰相の癖に」


「確かに・・・、ウフフフッ」


 アンナはつい笑ってしまう。ビアンカの指摘が的を得ていたからである。


「あ~、はぁ・・・、いや、でも、仕方がないか・・・」


 手紙を読んだ後、ビアンカは便箋に向かって独り言を呟く。


 アンナは静かに返事を待つ。


「――――アンナ、明後日から二日間の予定で実家に帰る」


「承知いたしました」


 アンナはビアンカが実家へ帰ると言ってくれたのでホッとした。


さて、準備は整ったようです。次回は当日のお話です!

最後までお付き合いの程、よろしくお願いいたします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ