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六から十
06
離す中 トノサマバッタ 人気避け 飛び立つ浜さ 長閑な砂場
はなすなか とのさまばった ひとけさ(け とびたつはまさ のどかなすなば)
07
鯉奪う ゆりかもめ内 いかさまさ 怪異なメモか 理由は初子
こいうばう ゆりかもめない いかさま(さ かいいなめもか りゆうはういご)
08
気も重し 名残惜しがる 孫の手の 困る菓子折り 小梨も重き
きもおもし なごりおしがる まごのて(の こまるかしおり こなしもおもき)
09
夜泣く子 八面体の 御門跡 神の異端め 血は濃くなるよ
よるなくこ はちめんたいの みかどあ(と かみのいたんめ ちはこくなるよ)
※ 夜 → 春、濃くなるよ → 濃くなるは。
10
春日山 似た草の名は 罪印し 蜜花の咲く 谷間や幽か
かすがやま にたくさのなは つみしる)し みつばなのさく たにまやかすか)