出会いと力 パート2
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「お前! どこでその薬を!?」
「あー.. うる… うがぁぁぁーー!!」
もはや聞く耳持たずの状態だ 先生の問答にちゃんとした返事がなく攻撃してくるばかりだ。
「しかたない、全員下がってて。ここからは大人の仕事だ」
先生の攻撃が始まった。先生は全身に魔力を纏ってない状態で相手をおちょくりながらも翻弄し、隙を見抜いては盗賊を空中に蹴り上げ、地面に叩きつけた。盗賊もなんとか応戦しているが、目で追いかけるのが精いっぱいの状況だ。
「ねぇ、君の先生すごいね」
「うん、ものすごく速い」
緑髪の方の少年が話しかけてきた。
「うんだって、僕の師匠だもん」
そうこうしている間に、盗賊の足がふらついてきていた。
「さて、とどめだ」
盗賊の背後に回り込み、魔力を込めた拳でトドメの一撃を喰らわせようとした瞬間、先生の胸元が赤く光った。先生は光った瞬間に、「こんなもので?」と焦り、拳にかけた魔力を解いた瞬間、暴走している盗賊に隙を突かれ近くの木まで吹っ飛ばされてしまった。
急ぎ他の3人と一緒に先生のもとに向かい、無事を確認したがなんで胸元が赤く光ったのだろうか?
「先生! 大丈夫ですか?」
「バカ! 後ろ!」
先生の注意と同時に後ろを振り向くと盗賊がこちらに突進してきた。なんとか回避しようとしたが僕たちが間に合わないことを察知したのか先生が僕たちを抱え、少し離れた茂みのところまで離れ、盗賊から身を隠した。
「先生、腕が......」
先生の両腕が僕たちを庇ったことで内出血を起こしている。
「大丈夫、骨は数本いきましたが、左ならまだ使えます。 だけど、こんなんじゃあいつは倒せない」
「そんな、無理に倒さなくていいじゃないですか」
「そうですよ。 なんでそこまでして」
盗賊に追いかけられてた少年たちが先生に戦うことを止めようとしたが、先生は、
「いいかちびっこども、俺には「立場ってもんがあってだな、最低でもなんとかあいつを拘束はしなきゃいけない。 なによりなんとか捕まえてあいつが飲んだ薬をどこで手に入れたか、聞かないといけないからな」
「やっぱり、あの薬って...「リライフ」よね?」
緑髪の少年に憑いていた妖精が胸に手を当て先生に言った。
「ああ、よく知ってるな、妖精。人間の極限状態を無理やり引き出し暴走させる薬。 6年前までは「星導教会」っていうクソどものが生産してたが、6年前の大戦であいつらを倒し、処分したんだが、まだ出回ってるとはな。 それに、おそらくだが6年前とは効果の比が違う。」
星導教会。
お父さんたちが6年前の大戦で倒したカルト宗教団だ。
彼らは「破滅招来獣」と呼ばれる化け物を召喚がきっかけとなり大戦が始まった。お父さんたちがなんとか倒した後、星導教会は、一部のメンバーを除き監獄送りにされたそうだ。
だけど、そんなに強くなっているやつをどう倒せばいいんだ?先生は両腕がやられていて激しい戦闘ができない。僕と他の3人で戦ったとしてもやられる。いったいどうすれば...
(「ずいぶんと後手に回ってる様だな、小僧」)
何者かが僕の脳内の話かけてきておもわず「え......」と言ってしまい、後ろを振り向く少し光と霧がかかっており見えずらいがそこには龍らしき影があった。なぜかその場はほんわりと温かく、なぜか龍に関しては少し見覚えがあるシルエットだが、身に覚えがない。
「ま、まさか光龍!?」
光龍。
初代ガイア王の戦友としてガイア王国の歴史に刻まれており、初代ガイア王と一緒に破滅招来獣を倒したとされている。
ガイア王国の国旗に描かれている龍も光龍をモチーフにしているらしい。
「(さて、どうだろうな。)」
続く。
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