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【43】聖女様と新たな家族(2)


アマンダ母さんの冷たい微笑みに、約一名を除き凍り付く面々。

わたしとガイ父さんだね。


アマンダ母さんは無表情で眺めている。

怒りも何も見せない表情は非常に怖い。


母さんはわたしをニコリと見て


「アイラちゃん。説明をお願い」

「はい!ただいま!わたしが説明いたします!」


チラリと父さんを見ると、父さんはすがるような目に訴えている。ここは一肌脱ごう


「お父さんは裸のノルンさんに抱き付きました。

ノルンさんはそんなお父さんに清らかな乙女の裸を抱き締められて、恋に落ちたと思います!」

「おいっ!!!!!!」


父さんすかさず突っ込む!

わたしは間違った事は言っていない!さ


「あなたは黙って。わたしはアイラちゃんに聞いているの」


有無を言わせぬ迫力にタジタジになる父さん。

母さんはわたしにまたニコリとして


「それで……アイラちゃんの見解は?」

「ノルンさんは、お父さんの二人目の奥さんになって、冒険者の時にサポートととかしたいみたいです」


「それは本当かしら?ノルンさん」

「はい!おおむね合っています!

あたしを抱いた責任は最後まで取って欲しいてす」


──いやはやノルンさん最高!


「おい!誤解だ!」

「あなたは黙って」


「……」


ホントに黙った


「それでノルンさん。ガイと結婚してどうしたいの?」

「子供が欲しいです!」


──それ!地雷だよ!


子供の産めないアマンダさん。ずっと気にしていたもの


「そう……子供ね……」


そう言ったきり暫く無言状態が続き


「で。ノルンさん。サポートってどんなサポートかしら」

「あたしは斥候で偵察するの。だからガイと一緒に冒険して危なく無いようにするわ」


「料理とか……物資を揃えたり……そういうサポートはなさるの?」

「え~~~っと……。

凄く苦手です。でもガイさんはとても上手ですよ」


「お料理とか洗濯とか普段はしているの?」

「全然。服は汚れたら川で洗うくらい。

料理は人任せです!」


あっけらかんと答えるノルンさん。

全然アマンダさんを怖がっていないみたい


「ノルンさん。おいくつかしら?」

「16歳です」


ここでわたしをチラリと見るアマンダさん。

わたしの正体を明かしたから、アマンダさんはわたしとノルンさんが同い年と気付いたみたい


「ノルンさん。あなたはガイのどんなところが気に入ったの?あなたはまだ若いし、ガイの年齢からすればあなたのような歳の娘がいても可笑しくない、おじさんなのよ。あなた可愛いし未来があると思うの。

それでもガイを選ぶの?」

「はい!ガイさんは貴重なポーションを迷いも無く見ず知らずのあたしに使ってくれたの。

使う前にあたしは初めてをあげると誓ったの。

まだその誓いも果たされていないけど、裸のわたしを抱き締めてくれた時『もうこの人しかあり得ない』と強く思ったの」


「ふう」


アマンダ母さんは溜め息を付いた


「ノルンさん。ガイと結婚しても後悔しない?」

「絶対しない!アマンダとも仲良くする!アイラちゃんも大好き!みんなと家族になりたい!」


「と……言っておりますが?

ガイ。あなたはどうなさるつもり?」

「俺は……」


ガイは少し間を置いてから


「重傷で身動き取れないのに、仲間を助けようと必死にギルドマスターにくらいついていた。

抱き付いたのは、ポーションで治った体を確認するためにノルンが興奮して人前で裸になったから、止めたかったからだ。決してやましい気持ちはない」


ガイはノルンの頭をポンと叩き


「こいつはこう見えて頑張り屋さんだ。いつも明るく前向きで、本当は辛く不安な時でも人には弱みを見せようともしない。

俺は……ノルンの生涯のパートナーに相応しいとは思わないけど、こいつの事は気に入ってる」


「だから?」


お母さんはその先を催促する


「俺はノルンを妻にする。

アマンダ。お前も俺の妻のままだ。

アイラも俺達の大事な娘だ。

俺に言える事は……それだけだ。

俺は欲張りだから、どれも手放したくは無い」


「良いわ。家族になっても……」


お母さんは呆気なく折れた


「ただし」


そうは問屋が卸さないみたい



「わたしにも条件がありますわ」



これは嵐の予感だね!







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― 新着の感想 ―
[気になる点] 貴重なポーションを迷いもなく使ってくれたのが大きな理由なら、その恋心はアイラに向かうべきであって(笑)
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