通学と脅迫?
「おっす!」
「あ? って、何だ絵梨花か........。今日はちゃんと起きれたんだな。偉い偉い。偉いなー.........」
まぁ相変わらず制服は高校生になっても着崩しすぎな気はするが、これは今さらなところでもあるし。俺がいくら言っても無駄なやつだ。
達也的にもマイナスだって昔から口を酸っぱくして言ってきてやったのに。いつの頃からか完全にこのスタイルに定着しちまったからな。
ったく、何考えてんだか。
って、今日に関してはそれ、その太もものところとか胸元はさすがにギリギリのラインだろ........。
って、いや、も、もはやアウトの領域だろおい
本当に何考えてんだ。
「おい修二、アンタ朝からどこ見てんのよ?」
「は? ど、ど、どこも見てねぇよ。な、何だよ!」
「なーんか、いやらしい目線感じたんだけどー」
「ふ、ふざけんなや! お前のなんか誰が見るか!」
「えー、それはそれで何かショックなんだけどー」
「は? な、何言ってんだ。やっぱお前バカだ。バカ!」
み、見てない。見てないし
そんな露出させてりゃ、だ、誰だって自然と目に.......
「うわ、うっざ。まぁいいや。春とはいえ、まだちょっと風あるしもう二つぐらいボタン閉めとこっと」
そ、そうだよ。それでいいんだよ。
百歩譲ってそれぐらいならまぁ......何とか。
良くはないけどいつも通りのギリ許容範囲だよ。
駄目だ。このバカのペースに乗せられては駄目だ。
何か別の、何か別の話を
「って、お、お前今どこに住んでんだ? 美優紀から別々に住んでることは聞いてたけど。さっきそこの道から出てきたよな」
「え? すぐそこだけど。そこ真っすぐいって突き当たり右のところ」
「へ、へぇー」
まぁどうでもいいけど。へぇー
「って、あ! 今気がついたけど! ここって思いっきりアンタの通学路じゃん」
おい、何だ。今度は何をニマニマと.......。
そうだけど。マジでなんだその顔は.......
嫌な予感が、嫌な予感しかしない。しかも何か今ものすごい棒読みをしていなかったか?
「ねぇねぇ」
「じゃ、俺は急いでるから」
って、既に腕が掴まれて........
「修二にアタシから良い提案があるんだけど」
「いや、絶対悪い提案だろ.......」
「いーや、アンタにとってはものすごく良い提案に違いない!」
し、しかも何をそんなに密着して耳元で......
「教えて欲しい?」
「い、いやいらん。やめろ。やめてくれ......」
お、おい
「もし、今からする提案にアンタが首を横にふったりしたら、アタシ。襲われるーとか言ってこのまま叫んじゃったりしちゃうかもよ.......」
「テ、テメェ.......」
「じゃあ言うわよ」
「くっ........」
「ふっ、明日からアタシのこと毎日迎えに来て」