表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/15

村人A


 ぼ、僕の名前は山田(たかし)。もう、もう嫌だ。

 何で僕がまたこんな........。


 今日もこれで何度目だ。何で皆僕にばっかり声をかけてくるんだよ。

 おかげで僕は、僕はあの男からもう既に目をつけられて.......


 そ、そんな目で見ないでおくれよ。

 僕だって聞かれたら無視するわけにはいかないんだよ。仕方がないんだよ。


 「ひっ.......」

 

 星城修二。

 お、おそろしい男だ。

 あの凶悪な目つき。絶対に何人か人を〇ってる。

 高校でも、こんな進学校でもまた僕は的になるのかよ......

 し、進学校に来ればそういうのはないと思って必死に死ぬ気で頑張ったのに。

 こんな入学早々にもう.......


 「ひっ.......」


 し、しかもあんな凶悪な面でラノベを堂々と。

 ありえない。絶対にありえない。

 しかも15巻?

 も、もしかしてまずは俺達スクールカースト最底辺族をあのラノベで油断させて一気に喰らうつもりか。ど、奴隷にするつもりか。

 自分は15巻まで読んでいるラノベガチ勢アピールか。

 だ、騙されんぞ。騙されるわけがない。

 

 そ、それに、そんなピアスを耳にじゃらじゃらつけてそうな面して、じ、実際は鞄にアニメフィギュアのキーホルダーをじゃらじゃらだと!?


 こ、こ、怖い。ギャップが怖すぎる。

 一体何を考えている。


 って、あ!


 「ひ、ひぃ、パシリは勘弁してくださいー!!!!」

 「ぼ、僕貧乏なんでお金はありません!!!!!」

 「こ、殺されるー!!!!」


 い、い、行ったー!!!!

 や、やばいやばいやばいやばい。

 やっぱりそういうことだ。オタク狩り。これはオタク狩りだ。

 間違いない。間違いない。


 ガタガタガタガタ


 お、おさまれ。おさまってくれ俺の震え。

 やばい。歯が、口の中が無意識にガタガタと止まってくれない。


 なんで。なんで本当にあんな男がこんな県下有数の進学校に


 「ねぇ君、星城くんってどこにいる子?」

 

 って、あ、ま、また


 「あ、あ゛ガタガタガタ、あ....ガタガタ、そ、そ、コココココココ、で、で、ふっ」


 「え? 何? ちょ、どうしたの? 大丈夫? き、君? 」


 そ、そうだ。

 さ、さっき彼の兄をちらっと見たけど。

 ほ、本当に双子か?

 あまりにも、あまりにも違いすぎる。

 ま、まさに天使と悪魔


 それに双子と言えば彼女も.......


 な、なんでそんな聖女の様な顔してあなたは平然とその悪魔とお話を.....

 確か美優紀さんだったか?

 

 だ、駄目です。離れてください。

 あなたみたいな、あなたみたいな美女、すぐに食べられてしまいます。

 

 どうやらまだ来ていないみたいだけど、姉の方の美女ギャルの方なら百歩譲ってまだしも、あ、あなたは本当に危ないですから.......


 って、また目が合って。

 え、え、こっちに来る? ちょ、や


 「ひぃー!!!!!!!!!!!!!!!」


 い、命だけは。命だけは


 「たす、助けてくれーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!」



 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ