第2Q グィネヴィア
「んん?」
渋子が思い悩んでいる。
「どうしました? 殿。」
様子を見たシバちゃんが渋子に尋ねる。
「おかしい? あのマッドサイエンティストの日向お姉ちゃんが、アーサー王物語を真面目に続けるかしら?」
「確かに!?」
「日向なら、もっと手の込んだクエストを作りそうだ!?」
「つまりそういうこと。この先には、もっと手の込んだ仕掛けがあるに違いない!?」
天才ゲーム・プログラマーの姉の日向に恐怖する3人。
「もう少しアーサー王の登場人物を整理しましょう。」
「Sランクは不倫騎士ランスロットとアーサー王の妻のグィネヴィアも尻軽女だからURよね!」
「ということは、アーサー王はA、若しくはB、人望も無いから三国志の劉備以下とすれば、C!?」
「やる!? あのお姉ちゃんなら!? 平気で物語の主人公もCランクにする人だわ!?」
日増しに姉の日向が怖くなる三人。これでSが孔明、シバちゃん、ソウちゃん、ランスロット、グィネヴィアの5人になった。
「聖剣エクスカリバーはSランクの武器よね。」
「アーサー王をガチャで手に入れたら、エクスカリバーを強奪するわよ!」
「おお!」
一致団結する渋子パーティーの面々。哀れなアーサー王。
「はあ!? まさか!?」
渋子は何かを思い出した顔が恐怖で引きつる。
「思い出した!? 昔、タクティクスオウカというゲームで、死んだ王様が、ラスボスで幽霊として蘇ったな。」
「今の漫画の麦わら帽子と同じ展開だな。覇王が蘇ったり、海賊王が蘇るのか。」
「お姉ちゃんの好きそうな展開だ!?」
渋子の姉、日向は第二形態など、更なる強い敵が現れるを好む、ゲーム・プログラマーにありがちなS体質であった。
「ということは、アーサー王がCランクで並みの設定なのは、Sランクの幽霊アーサー王にラスボスで進化するからだわ!?」
「なんて恐ろしいお姉ちゃんなんだ!?」
日向のことを考えると恐ろしくなってくる3人であった。
「私はこの国の王妃であるぞ!ワッハッハー!」
第2クエスト、アーサー王の嫁、グィネヴィアが現れた。
「黙れ。会議中だ。ポイッ。」
渋子は現れたグィネヴィアにアトミックボムを投げつけた。
「ギャアアアアアアー!?」
ドカーン! っと爆発しグィネヴィアを一撃ドッカンで倒した。
「浮気はバレた方が悪いのよ。」
渋子の過ぎ去った後にはキノコ雲しか残らなかった。
つづく。




