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姉妹愛! 異世界デス・ゲーム  作者: 渋谷かな
33/101

第2Q グィネヴィア

「んん?」

 渋子が思い悩んでいる。

「どうしました? 殿。」

 様子を見たシバちゃんが渋子に尋ねる。

「おかしい? あのマッドサイエンティストの日向お姉ちゃんが、アーサー王物語を真面目に続けるかしら?」

「確かに!?」

「日向なら、もっと手の込んだクエストを作りそうだ!?」

「つまりそういうこと。この先には、もっと手の込んだ仕掛けがあるに違いない!?」

 天才ゲーム・プログラマーの姉の日向に恐怖する3人。

「もう少しアーサー王の登場人物を整理しましょう。」

「Sランクは不倫騎士ランスロットとアーサー王の妻のグィネヴィアも尻軽女だからURよね!」

「ということは、アーサー王はA、若しくはB、人望も無いから三国志の劉備以下とすれば、C!?」

「やる!? あのお姉ちゃんなら!? 平気で物語の主人公もCランクにする人だわ!?」

 日増しに姉の日向が怖くなる三人。これでSが孔明、シバちゃん、ソウちゃん、ランスロット、グィネヴィアの5人になった。

「聖剣エクスカリバーはSランクの武器よね。」

「アーサー王をガチャで手に入れたら、エクスカリバーを強奪するわよ!」

「おお!」

 一致団結する渋子パーティーの面々。哀れなアーサー王。

「はあ!? まさか!?」

 渋子は何かを思い出した顔が恐怖で引きつる。

「思い出した!? 昔、タクティクスオウカというゲームで、死んだ王様が、ラスボスで幽霊として蘇ったな。」

「今の漫画の麦わら帽子と同じ展開だな。覇王が蘇ったり、海賊王が蘇るのか。」

「お姉ちゃんの好きそうな展開だ!?」

 渋子の姉、日向は第二形態など、更なる強い敵が現れるを好む、ゲーム・プログラマーにありがちなS体質であった。

「ということは、アーサー王がCランクで並みの設定なのは、Sランクの幽霊アーサー王にラスボスで進化するからだわ!?」

「なんて恐ろしいお姉ちゃんなんだ!?」

 日向のことを考えると恐ろしくなってくる3人であった。

「私はこの国の王妃であるぞ!ワッハッハー!」

 第2クエスト、アーサー王の嫁、グィネヴィアが現れた。

「黙れ。会議中だ。ポイッ。」

 渋子は現れたグィネヴィアにアトミックボムを投げつけた。

「ギャアアアアアアー!?」   

 ドカーン! っと爆発しグィネヴィアを一撃ドッカンで倒した。

「浮気はバレた方が悪いのよ。」

 渋子の過ぎ去った後にはキノコ雲しか残らなかった。

 つづく。

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