全てを操るもの
其れは考えどうすべきかを悩んでいる・・・・
「どうせだ」
「此処から出て」
「愚かを纏め」
「くくくくくく」
ぱんと扇子で己がふとももを叩き・・・・
いい顔で笑い・・・・・
「へたれに」
「ほんとうに救われた・・・な」
狭い部屋の中・・・・・
償いの為に自由を奪われ・・・・・
時を奪われた男・・・・
ジン・ライ・コウミョウとは・・・・
此の世界の支配者だった男・・・・
筋肉隆々の白髪お髭の老人は・・・・
上半身裸で威風高く粋に構え正座で・・・・・
きめている・・・・・
カメラがあればさぞ良い絵が・・・・・
常にそう生き・・・・
他者にはさらにキツイ生き方をしいた男・・・・
「芸に生きるに全てを捧げ」
「芸の為全てを操らん」
今をさかのぼる事・・・・
昔・・・・・・
俺がガキの時にそう・・・・
そうほざくハヤシのもの達がやってきた・・・・
彼らは以前いた世界が滅び此処に流れて来た・・・・
水が合っていた・・・・
瞬く間にハヤシは無くてならない存在に・・・・
「考えてみりゃぁ」
「それでいいじゃねえか」
俺はダチは仲間は恐れた・・・・・
支配されることを・・・・・
奴らは権力を行使し・・・・
どんどんまるで雪だるまのように・・・
わらいながら突き進む・・・・
「そう何処までも」
「迷いなく悔いなく」
「近づきゃ良いのに」
「俺ってやつは・・・」
ただ恐怖し・・・・・
権力そんなん・・・・・
知らねえ・・・・・
だが阻止しなきゃならねえと・・・・
勝たなきゃならねえと・・・・・
勝って排除しなきゃならねえと・・・・
「で家族を」
「ファミリーを奴隷以下に扱い」
「其の上」
意に従わぬものを・・・・・
「殺した」
「いや」
「ハヤシの被害者も」
「俺の過ちだ」
裁判さいに知った・・・・・
何がオヤジだ・・・・・
ただの・・・・・
「お荷物じゃねえか」
「新しい世を・・・・」
カイ・キ・ハヤシ・・・・・・
ハヤシのあらたなるもの・・・・・・
へたれ俺の・・・・・
タイトルヒーローに・・・・・
一度は阻止した・・・・
計画道理に行った・・・・・・
そしてやつはカイをへたれと呼び盛大に貶し貶めた・・・
だがカイは・・・・
迷いなく芸を磨き・・・・・
伝え・・・・・
オオヤを動かした・・・・・
最古の支配者・・・・・
芸を愛し地を譲り・・・・・・
芸を今なお愛し続け・・・・・
愚かと笑われ貶され・・・・・
其れでも愛し続けた一族・・・・
其の此の時麒麟児を生み出した・・・・
オオヤ・・・・・
ヤエの両親は・・・・
彼らはカイを選んだ・・・・
ヤエ14の時・・・・・
彼らはカイに託した・・・・・
マスターカイそう呼ばれていた・・・・
カイに・・・・・
ヤエの更なる高みへと・・・・・
幸せを願い・・・・・
「カイを追い落とし」
「ヤエを担ぎ・・・・・」
ほんと馬鹿だろぉ・・・・
「何故?」
狂っていた・・・・・
権力にそう守ろうとしていた・・・・
己が権力を・・・・
ハヤシに近づいた其れを理由に・・・・
ヤエの両親を殺せば・・・・・
ヤエが手に入ると・・・・
ヤエが16の時に両親を殺した・・・・・
ヤエは家を継ぎ・・・・・
ゲーナウゼルセより慕う者と連なる者達と共に消えた・・・
「俺は恐れた」
「行方を探らせ」
みつけたらどうしていた・・・・・
そしてヘタレがカイが俺達の門を叩いた・・・・
「カイの存在は」
「都合が良かった」
そうカイを使い不満を和らげ・・・・
カイは・・・・・
「気がつきゃ♪」
「いなきゃならない存在に」
そう気が付いた時終わった・・・・
「何だった?」
「俺の歩みは」
「悪」
「くくくく」
「ばっさりだな」
しんしんと雪の降る中・・・・・
和屋敷の庭園で・・・・・
二人向き合う・・・・・
俺は今と同じ・・・・
和服で上半身裸で・・・・・
奴は潜入強化服で・・・・・
「ジン貴方には」
「悪を」
「最後まで演じて貰う」
「はぁー」
「おめえわかって・・・」
「償いの時だ」
「オヤジ」
「・・・・・・・・」
俺は扇子を閉じ・・・・
目を閉じ・・・・
「すぅー」
待つ・・・・・・
ヘタレが・・・・・・・
償いダァ・・・・
喜んで受け入れてやるぜぇぇぇぇ・・・・
それで皆様納得するならなぁぁぁぁ・・・・・
俺はかっと目を開き・・・・
転移する・・・・
「てめえは」
「よくてもなぁぁぁ」
カイは俺の真正面から・・・・
俺は其れを避け上から全力で落ち・・・
扇子で叩く・・・・・
カイは其れを黒い棒で・・・・
柔らかくゆっくと美しく・・・・
うけとめる・・・・
すこしだけ雪が舞い踊り・・・・
「納得させる」
「俺は愛してる」
「此の世の全てを」
俺はそして吹き飛ばされた?・・・・
不思議な感覚だった・・・・
宙をくるくると回り・・・
気持ち悪さは無く・・・
心地良く・・・・
心と身が晴れ晴れと・・・・
全てがすっきりと・・・・
だからはっきりと聞こえた・・・・
「故に」
やつのヘタレの思いが・・・・・
「芸に生きるに全てを捧げ」
「芸の為全てを操らん」
ああ・・・・・
操られてやるよ・・・・
だから俺も演じ続けてやる・・・・・
もう迷わねえ・・・・
「けど演出としてはアリだな」
「そろそろか?」
「カイ主演の・・・・・」
お読み頂き有難う御座います。