ちょっと豪華なショートケーキ。
三月、四月といえば歓送迎会のシーズンである。当店もその恩恵にあずかっている。実にありがたいことである。
当店の場合、三月に子供関係の行事の持ち帰り用のお土産としてのショートケーキのオーダーが三月に何件か入る。
行事用の商品として用意しているのは、ちょっと豪華なショートケーキだ。通常のショートケーキよりも少し大きめのサイズでトッピングを豪華にしてあるので一個で十分見栄えがする。基本はフルーツがメインだが、トッピングは季節によって変わる。例えばクリスマスならば、フルーツを少なめにして、小さなチョコプレートとサンタの砂糖菓子を乗せる。今回は通常バージョンなので、フルーツがメインだ。
種類としては基本は生クリームとチョコクリームの二種類たが、レアチーズや抹茶などのほかの種類でも対応している。あるときはモンブランのバージョンで30個というオーダーをお受けしたときもあった。そのときはモンブランの好きな人ばかりの集まりなのだろうか?などと想像をしてしまった。
今日、配達するのは100個。生クリームが40個とチョコクリームが60個。平たい大きなケースいっぱいに小さな箱をびっしりと並べる。これからお客様のところへ配達に向かうのだ。
もちろん今日のおやつはこのケーキである。本日はスタッフ全員に一個ずつ。つまみ食いばかりでは申し訳ないので、たまにはスタッフにもこうして配ることにしている。
配達スタッフが数のチェックを済ませ、車に積み込むと運転席に乗り込んだ。配達も楽しい作業の一つなので、今日も笑顔で手を振って出発していった。配達先での受け取りをする代表者さんも無事に到着した安心感もあるだろうが、たくさんのケーキに笑顔を見せてくれるからだ。この受け渡しの瞬間は実にやりがいを感じる。花束をもらって思わず笑顔になるように、ケーキを手にした時に思わず笑顔になる人は多いと、この仕事を始めてから知った。ケーキで笑顔になるのは俺や俺の身内だけじゃないと知って、なんだか嬉しかった。
だからこそ、こうして配達でお客様の元に運ぶ時は、配達中の交通安全はもちろんのこと、納品するまでは絶対につまづいたり転んだりしないように細心の注意を払う。1個たりとも型崩れは許さない。もちろん、信用問題という点でも許されないが、100個配達するのなら、100人の笑顔の素である。全員に笑顔になって欲しい。




