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うす青い強弱の交差点  作者: 結城 義仁
6/22

06 広域の不良グループ(田神会)誕生と終結

ある日、同じ電車通学している「青木」が、「藤原」からの連絡

を伝えに家に来た。


次の土曜日の午後2時に、以前から話のあった「田神会」の結成会

を、市の図書館の2階でするので、来るようにとの伝言だった。


何で図書館なのか、不思議には思ったが、とりあえず行ってみると

図書館の中には、知り合い以外、誰一人いない?。


仲間に話を聞いてみると、来たときには10人程度人がいたが、メン

バーが五~六名集まった時。 雰囲気でわかるのか、誰も居なくなった

そうだ。


青木と二人で、1時過ぎに着くと田上先輩と藤原が既に座っていた。


「ご苦労さん、今日はよろしく」「こっちに座ってくれ…」と藤原が。


俺は事前に「藤原」から聞いて、参加メンバーの名前や役員の構成

は周知していた。


総勢13名が2時前には集合した。藤原が「これから、会を始め

ます。」


「勝手ながら、私が司会進行の約を勤めます。宜しいでしょうか」

全員無言で拍手。


「最初に会の名前を「田神会」と致しますが、宜しいでしょうか?」

全員無言で拍手。


「田神会の目的は、会員同士の抗争を禁じ、困ったことがあれば、

助け合う」「これでいかがでしょう」全員無言で拍手。


「次に役員を発表します。会長は「田上」、副会長は「山川」、幹事

は、各学校の責任者の古畑(工業高校)白石(川東高校)鶴牧(川

西高校)」「これでいかがでしょう」「異議なし」全員無言で拍手。


「他にご意見は、ありませんか…」「ないようでしたら、書名捺

印(血判)お願いします。


全員書名捺印(血判)が終わると、「田上会長、ご挨拶お願いいた

します」と司会者が。


「皆さん、本日は、ご苦労様です……」

「田神会」を結成し、総勢13名で、これまでのような仲間同士の

争いを無くす事が出来れば、と思い立ち上げました。これからも

ご協力よろしくお願いします


「尚、中心的役割をしてくれた、藤原君ありがとう」拍手と握手で

結成式は終了。


   この後、会員同士の争いは全く起きなかった。



   『 暴行事件等で仲間が次々と退学に 』


     「田神会」は、自然消滅に。


三年生も終盤にかかってきた頃、ほんの短期間の間に「田神会」の

仲間に問題が発生。


「おい、副会長の山川さんが、市外の高校と揉め、テェーンで相手

を殴って大怪我をさせたそうだ」 この事件は、学校にばれてしまい、

即座に退学に。


鶴牧(川西高校)先輩も、校内で喧嘩になり、これまでの罪状もあ

って退学に。


同じく川東高校の1年生の2人が、校内で金銭要求の恐喝を数回して

いたとして、退学に。


数ヵ月後にも、市外の高校へ通っていた、藤原と青山が共謀して、

市外の学校を押さえるため、目だった連中を次々に呼び出し暴行を

加え数人が怪我をした事が親にバレた、当然のように学校に通報さ

れ、2人とも即刻、退学に。



    その後、仲間達の人生が、このらの事件を

        きっかけで、徐々に悪い方向に動き出した。


副会長の山川先輩は、貸し金業に。


青山は再度受験に挑戦したが、不合格で社会人に。


藤原は、きっぱり学生と縁を切って、鉄工所に就職。その後は、藤原

らしく私達、学生の前には全く姿は見せなかった。


川東高校の1年生の一人はヤクザに、もう一人は、東京でテキヤにな

ったと噂話で聞いた。



     この時代の多くの先輩、同級生、後輩達は、

        周りの環境が悪かったのか、


      ちょっとでも油断すると悪い道に

     引き込まれたり、引き込まれそうになったり、


     苦しい激動の時代だったのかもしてませんな。



        『 終末は簡単に訪れる 』


      多くの者達の消息も途絶えてしまった。




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