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冗談じゃねぇーよッッ!!  作者: 宮野明紀
3/5

怪しすぎる…。



「ふんふ〜ん♪♪」



「……。」



どうやら理事長様は、ご機嫌が良いご様子…。


くそッ…!!…何か苛つく。

コイツからも魔物臭がする気がする…。



意地の悪い怪しい小便小僧みたいな顔した

ヘンテコな仮面被ってるし…。


本当…魔物っぽい気がする…。



理事長なのに制服着てるし…

声も若過ぎる…。


しかもその無償に腹立つ、その中途半端に低い声は…何だか…作ってる気がするし…。


髪も淡い碧で…めっちゃ長いし…。

何か…男か女か分からない雰囲気を持ってる…。


あ、いや男だけどさ…。



怪しい…。怪しい過ぎる…ッ!!

この学校の生徒もこう言う感じなのか…?



「でっ?話って??」


「よしよし!!私の聞いてくれたまえッ!!

それじゃあまず…。

全ての原因の事成りを説明しよう…。」



笑いを含めた声を引っ込めて…

真剣な声色になった。


さっきまでのふざけた雰囲気が一瞬にして

一変し、教室の空気が重くなった。



声だけでこれだけの変わり様に…思わず息を飲んだ。



「まず…私達が住む人間界とは別に。


天神界、魔界、魔法界、人間界を含め

4つの世界が存在し、それら一つでも欠けると

バランスが崩れ、全世界が終末を迎える。…っと言われている。」



「……本当ですか…?」



「まぁ…。

信じるのは難しいかもしれないが…これは事実だ。


まぁ、でも人間にはあまり関係が無いし…。

人間界には、他の世界を区別する強力な結界があるから、普通では人間界に入れない。


だから私達以外に知る人はいない。

ま、政府でも知ってる人は滅多にいない。」



「ふーん。じゃあ何で魔物とか、魔女とかが普通に学校に通ってるんですか?」



「日向ちゃんは…一年前に起きた

山火事事件って…分かるかい??」



「えっ?…あぁ。

小さい山が燃えたって言う…

原因不明の発火事件ですよね?


えっ〜と…確か…。

姫神神宮の裏にある山…?」



家の直ぐ近くにある古い神宮だよね…。



「流石!よく知ってるねっ!!

実は、そこの神宮は…

この世界と別の世界を繋ぐ鎖の様な所でね。

普段は、そこに住む姫神様が強力な法力により

よそから来た強力な魔物を人間界に入れさせない様に…常に監視していらっしゃる。」




「…。」



家の近くにそんな恐ろしい所がッッ!?!?



「だがその日。

そんな姫神様の結界を暴威的な強力な力を持った

4人の異界の者達が破り、出て来てしまった。


勿論、姫神様はその者達を追い返そうとしたけど、運悪く体調が優れなかった姫神様は…

4人相手にも対等に対抗し、壮絶な争いをしたが…惜しくも逃がしてしまった。


そう!!その4人こそが…ッ!

この学園の魔物達を仕切っている連中…。

この学園が魔界学校になった原因だよ。


っと…。日向ちゃん?

ここまで着いて来れてる??」



「うーん??途中から意味分からなくなってるけど何となく分かった。


あの山火事は、それが原因って訳だッ!!」



「う〜ん…。

まぁそう言った所だね。


で、話を戻して…だ…。


逃亡した4人は、負傷した身体を休ませる

為にこの学校に進入した。

そして、そのままこの学校を拠点とし…

次々と人間を襲い、人間達は、魔物に変えられてしまった。


今では、9割が魔物となり。

人間はほんの数人しかいなくなったんだ。」



「ん?と言う事は…この学校の殆どは…

そいつ等に姿を変えられるわけだね。

何で変えられるのか謎だけどなぁ?


よしっ!!もうちょっとやそっとのビックリネタじゃあぁ〜、もう驚かないッ!!


もう何が来ても驚かねぇぜッ!!」



「おっ!?そうかいッ!!

中々飲み込みが早いねッ!!


ウッフフ〜!!それじゃあ〜

そんな日向ちゃんを腰を抜かすほど

脅かせてみせるよッ!!」



「おうっ!来いッ!!

何でもッ!ござれぇッッ!!!!」



クスッ…。


怪しい笑みを含めた声を出す男は、優雅に脚を組み直し、ビシッと勢い良く人差し指で私を指した。


そして…。



「君にはその4人の魔族達…

四天王をッ!!暗殺してもらいますッッ!!」



「…ッ……はっ?」



今…ッ…!!

何って言いやがったコイツ…ッ?!



「へ、な、アハハっ…!

何言ってるんですかぁ〜??

冗談言わないで下さいよぉ〜お〜!!」



「ハッハッ、ハァッー!!安心したまえッッ!!!

私は何時でも大真面目さぁッ!!!」



「……。

すげぇ〜偉くて強い神様でも勝てない

化け物共に、どう挑めと??


えっ?何?死ね…とぉ??

死ねッ!って事ぉですかぁああッ?!?!」



「いやいやいやっ!!

私はそんな事しないよッ?!


それにね…

日向ちゃんは本当に四天王を倒す事が出来るよッ!

日向ちゃんは、気付いていないが…

あの魔族達と同等に立ち向かえる程の法力があるんだよッ!!!


その為に、本来通う事は無い日向ちゃんを

この学校に編入させたのさッ!!!」



楽しそうな笑みを含めた声で奴は、そう言い切った。



・・・ふざけてやがる。




「やっぱ帰ります。もう絶ッ対帰りますッ!


今度こそさようならッ!!!」



「ちょっと待ってぇええええッッッ!?!?

いや!ちょッ!マジで待ってッ!!

本当に日向ちゃんにしか出来い事なんだってッ!!!マジ帰らないでッッ!!」



帰ろうとする日向に抱き付いて

ズルズル引き摺られているコイツに苛々しながらも、立ち止まって凄い勢いで振り返った。



「暗殺なんて出来る訳ねぇーッだろぉおッッ!!!バカじゃねぇーのッ?!

普通に無理に来まってんだろッ!!!」



「よしっ!分かったぁ!!

引き受けてくれたら…。

君の学費、学寮費を無料にしようッ!!!」



「ッんなっ!?えっ……そッ…!

クッ…!!そんなんでッ…!!

そんなんでッ!!釣られると思うなよぉおッッ!!!」



「えっ?!ならッ!追加してッ!!!


此処の有能で世界的にも有名なシェフの

極上料理を何時でも食べ放題ッ!!


あの人の料理は…最高だよぉ〜??

一口だけで天国行きだよぉ〜??」



「クッッ…!!

そッ…そう来るかッ…!!


じゃ…じゃあ…どう近付くんですか??

人間の私は、直ぐバレて暗殺する前に

返り討ちに遭って、へぇ〜んしん〜ッ★

……ですよ??」



「大丈夫ッ!!そこは心配しなくて良い。

対策は私がちゃんと考えている!


…それで…?

引き受けてくれるのかい??」



「ッ…悔しいけど…食べ物の話を出されたら

仕方ありません…。


もういいですッ!!

引き受けてあげますよッ!!!」



「ほッ…本当かい??」


「その代わり、私に何か合ったら助けて下さいよ?絶対ッ見捨てないで下さいよッ!?」



「勿論だともッ!!

あぁ〜////ありがとうッ日向ちゃんッッ!!

大好きッ!愛してるッッ!!」



「うわっ!?オイッ!止めろッッ!!

マジ気持ち悪いッ!!

抱き着くんじゃねぇーッ!!!」



ギュッ…っと強く抱き着くソイツを

もう理事長とは思わず、思いっきり殴り飛ばした。



ってな訳で…。


何が何だか分からない内に…

厄介事に巻き込まれながら


学校生活コト…暗殺計画は…。


始まったのであった…。








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