幼馴染が二股してもいいかと相談してきた
オレには、美月という幼馴染がいる。
そろそろテストだということもあり、お互い得意分野を教え合おうと、互いに協力してオレの部屋で勉強している。
あんまり必死過ぎても疲れるので、たまに休憩をはさみながら、勉強していたんだけど…
美月がいきなり勉強していたテーブルを、ドンドン、ドンドン‼︎と叩き出した。
「え、どうした?虫?」
「んなわけないじゃない。そんなに必死で虫を叩く女なんかいないでしょうよ?」
…
美月なら、やりかねないけど…
「じゃあ、どうしたって言うんだよ?」
「好きな人がいきなり同時に迫ってきたらどうする?」
「え、困る」
「それな‼︎そうなのよ‼︎え…わたしったら、どうしよう…ねぇ、晴也どうする?二股しちゃう?」
…
え…?
二人同時に迫られてるんだ?
美月…
モテ期到来やん…
てかよ…
好きなやつ二人もいんのかよ⁉︎
そんで、オレは入ってないのかよ⁉︎
オレは、美月のこと…好きだけどね?
…
なぜオレは…テスト勉強中にいきなりフラれているんだ…。
「で、どうすんの?」
「どうしよぅ〜…うううぅっ」
「てか、だれ?美月に迫ってきてるやつってさ」
「みっくんとたいちゃん」
…
「へぇ、楽しそうな脳内だねー」
なんだ、推しの妄想かよ。
「いや、これはガチなの‼︎ダンゴムシの決勝戦なの‼︎」
…
ダンゴムシ?
「え、美月の推しってダンゴムシだったんだね」
…
「違うよ‼︎大会がそういう題名なのっ‼︎」
「あー、美月脳内大会ね。まあさ、どっちが好きかトーナメント戦したらいいんじゃない?顔とか性格とかビジュとかさ」
「あー、なるほどねぇ」
「てかさ、たいちゃんって最近好きになったんだよね?みっくんは、ずっと前から推しだったわけだから、好き歴が長いみっくんが優勝でよくね?」
…
「え、え…どうしよう…わたし、わかっちゃった…」
「一位?」
「うん」
「なら、よかったな。」
…
「うん。おめでとう…春翔」
「だれだよ⁉︎春翔ってよ⁉︎」
「あ、動揺して間違えちゃった。おめでとう、晴也」
…
「なんでオレがおめでとうなの?アドバイスがよかったから、オレが一位?なんてな」
「うん、そう」
⁉︎
「え、どういうこと⁉︎」
「わかったの。声も顔も仕草も雰囲気も優しさも、なにもかも一位なのって、晴也なんだって」
「え…じゃあ、オレは推しに勝ったの⁉︎」
「うん、ダンゴムシ大会一位だよ」
「その大会名、なんかヤダな」
「わがまま言わないの。で、受け取る?」
「なにを?」
「賞状」
⁉︎
「あるの?」
「うん…両手を出してください」
両手を差し出すと、美月がオレの両手をギュッと握った。
おお♡
オレの賞状だから、なにしてもいいのか?
「なぁ、美月。オレ賞状もらうといっつもどうしてた?」
…
「え…?いつも…賞状が折れないようにギュ〜ってしてた…よ…ね」
オレは、優しく美月を抱きしめた。
そして、
「ありがとう。オレも、ちょうちょランキングで美月が一位だよ」
って伝えた。
「ちょうちょ?」
「うん、ちょうちょみたいにきれいだから」
「え、嬉しい。もう一回いって♡」
「ちょうちょの中で一番きれいだよ、美月」
「ちょ…ちょうちょだけにちょいまちよ!」
「なに?」
「なんで、わたしってちょうちょに紛れてるわけ?」
「え?だって…それは、しらん」
「なにそれー」
「でもさ、ひとつわかってることがある」
「なに?」
「オレが美月を大好きだってこと。あと、明日がテストだっていうこと。」
「あ…テスト、忘れてたね。」
「うん、忘れよう。今回は、忘れよう。」
「そうだね。でも、今日のことは忘れないよ♡」
「だな♡」
ギュ〜♡
こうして、テストそっちのけでイチャイチャするのでありました♡
おしまい♡




