ビジネスチャンス…じゃね…!?
私が前世なるものを思い出したのは七歳になる頃。正しくはずっと妄想だと言われていたものが、前世の記憶だと認識できたというほうが正しいか。
オタクだった私は様々なものに理解があった。だからこそ学園に馴染んだ頃に『理解』ってしまったのだ。この世界はどうやら乙女ゲームの世界?らしい?そうなのかなと思っただけなので、実際はどうか知らないけれど。
「貴族が通う学園ってなんだよ。イギリスだって男子校から始めたべ。男女共学が出回るの早すぎるっぺよ。そして平民から特待生を迎えるとかいう制度を考えた奴はヤベーな?」
色々ツッコミどころの多すぎる話に、これは異世界だなと納得するのは早かった。そして貴族が通う学園に平民の特待生が現れて、色んな男子と仲良くなっているのに驚いた。純粋にスゲェ体力だと思うわ、尊敬しちゃうぜ。
「普通に考えて男しか仲良くない奴は地雷女だろ。良いギャルには同性の親友と彼氏の両方がいる、それが世界の法則だわ。あれサークルクラッシャーじゃん。地雷系サークラがヒロインとか世も末だな」
明らかに臭う地雷に気付かずにハマってる攻略対象者達には別に婚約者がいるわけで、彼女達はイライラを募らせている。今にも虐めが勃発寸前!このままいったら特待生に愛を捧げた逆ハーレムのせいで学校はしっちゃかめっちゃかになっちゃう!
そんな崩壊寸前ジェンガみたいな様子を外から眺めていた私は思ったんだよね。
「ビジネスチャンス…じゃね…!?」
「ステラには人の心が無いのか」
婚約者のセインに呆れたような声色でそうツッコまれた。
「私はむしろ人の心がありまくるわ。無いのは周りでしょ。婚約者を投げ出して他の女を追いかけた奴の尻を叩けない者は友達じゃない」
「うーん。一理ある」
私は今回の計画について概要を書き出した。最終目標金額を設定し、そこに至るまでの道筋を導く。
男達が地雷女に引っかかるなら、こっちはこっちで男に眼中がない女を量産しよう物語〜!その日、おまいらは思い出す。ヤツらに支配されていた恐怖を、自分達は選ぶだけではなく選ばれる側の人間だということを。
「この学園は心の寂しい人ばかり。そんな皆さんのココロのスキマをお埋め致します」
「胡散臭いを通り越して不気味に感じるのは僕だけなのか?」
「セイン、くれぐれもスーツ姿で恰幅の良い男には注意するんだよ。ホーッホッホッホ」
私はお客様の幸せが何よりの報酬とは思わないから、普通にお金請求しちゃうけどな。
「さて、清掃してお金を貰っちゃいますかっと」
私は肩を震わせて笑いながら、どうしたら一番利益が出るか考えた。




