第一 無名の誕生
この世界に生まれ落ちるは、天性の才を持ったもの、、
しかし、世界は彼に名を与えない、、
彼に名を与えたのは、探索者と祖の従者であった、、
愛情と悲しみを知った天才は、、、
この世界に、名前を持たぬものが生まれ落ちた。
そいつは、誰よりも才があり、誰よりも能力が高く、誰よりも世界に愛されていた、、、
しかし、世界はかの者に名を与えなかった、、
故、かの者は世界に名を残せなかった、、、
これは、そんな名のもなき者の人生の物語、色あせた物語、、、
「な、、何だこのものは、、、何故、このような場所に?」
「わかりません、しかし、才は確かなもの、、どうでしょうか?このものを英雄として育て上げるのは?」
「英雄、、だろ、、!?そのようなものは、ここ何十年も出ていないであろう?そう簡単には、、、」
「えぇ、、簡単ではないと思います、しかし、我々が諦めては、、、もう、、」
「ふ~む、、、よし、わかった、それを呑もう!!」
「それでは、、」
そういうと、赤子を抱えた二人が歩いていく、、、
それから数年がたった、、、
名もなき者は一人で走れるまでに成長していた、、
「はぁはぁ!!父上!!お帰りなさい!!」
「おぉ!!クロリア!!元気にしていたか!?」
「えぇ!1私は元気にしていました!!それで!!今回の探検はどちらに!?」
「あぁ、今回は「天霊の命墓」に行って来たぞ!!」
「それは!!早く聞きたいです!!」
「ははは!!そうかそうか!!では、、!!」
「その前に風呂にお入りください、旦那様。」
「、、スタント、、はぁ、、分かったよ、、」
「さて、クロリア様、お勉強の時間ですよ、、、」
「うぇ~、、ちょっとくらい、、、」
「だめです。」
「えぇ~、、」
そうして、夕食の時となり、探索の話をしていた、、
「それで!!父上!!「天霊の命墓」はどのようなところでした!?」
「そうだな、、今回の天霊は過去の挑戦したものたちが亡霊や霊騎士として出て来たな。」
「、、そうですか、、、」
「ん?どうした?まさか落ち込んでいるのか?」
「えぇ、、死んだものとはいえ、生前は知り合いだったかもしれないものたちを倒すのは、、、」
「そうだな、、だが、もし知り合いだったとしても、命を落とすことを承知で挑戦したのだ、ならば、そこで霊として出たとしても、それを倒すのが攻略をするものとしても教示だ。」
「そうですよね、、そうでしたね!!父上!!」
「あぁ、それにな、霊になったとはいえ遺品は持ち帰れた。」
「では!!帰れたのですね、、、」
そのような探索の話をしていた夕食は終わりを迎えた、、、
それから、数日がたったある日、訃報が飛んできた、、、
「、、、は!?う、、嘘ですよね、、、!?」
「いえ、嘘でも、冗談でもなく、本当のことです、至高の探索者 クレントリアさんは今回の探索先である「雷錬の木蓮」により死亡が確認されました。」
「、、、み、、見間違えではないのですね、、、」
「はい、身元の確認はできています。」
「、、ど、、どのようにして亡くなったのですか、、ボスに挑んで死んでしまいましたか、、?」
「、、いいえ、探索の途中で仲間をかばってトラップにより、、、」
「、、そうですか、、父上は、、私の尊敬する探索者は仲間のために死んだのですね、、、」
「はい。」
「わかりました、伝えていただきありがとうございます。」
クロリアがそう言い、頭を下げる。
「それでは、私はこれで。」
そういい、伝え来たものが帰っていく、、、
「く、、クロリア様、、」
「、、スタント、、あなたは自由になりました、この家にいるもよし、出ていき田舎に住まうこともいいでしょう、あなたはもう自由ですよ。」
そう笑う、クロリアの眼には涙が溜まっていた、、、
「く、、クロリア様は?」
「私は、「雷錬の木蓮」に向かいます、今までありがとう、スタント。」
「、、!!ク、、クロリア様!!」
スタントがそう呼びかけたが、もうそこにいたのは「クロリア」ではなく、愛情と悲しみを知った、名もなき天才であった、、、
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