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革命家は異世界の夢を見るのか☆

 目が覚める。変わった夢を見た。変な男と話をした瞬間異世界の、それも猛吹雪の真っ最中の雪原に飛ばされる夢なんて、荒唐無稽もいいところだ。そう考えながら重いまぶたを開ける。そこには普段どうりの見慣れた芸術性のかけらもない白い天井が


ない。


 そこには木の板で造られた天井があった。自分の家ではない。急いで起き上がり周りを見渡す。


 横に椅子があり、そこには見たことも無いような、美少女が毛布を掛けて寝ていた。身長は低めで髪はゴールドよりのシルバー、いわゆるプラチナブロンドというやつだ。そして何より超絶可愛い。今まで洋物、和物色々なエロ本を見てきたがその中でもズバ抜けて一番だ。そしてもう一つ確実に外国人だ。しかもロシアかウクライナ辺りの東欧系だ。何なら今すぐ飛び付きたい。

 

 しかし、今はもっと重要な事がある。どうして自分が彼女とこの部屋にいるかだ。昨日は確かに自分の部屋で寝た。酒も飲んでないから、記憶が飛んでいるとは考えにくい。

 

 では、何者かに連れてこられたのだろうか。そんな大物になった覚えもない。

 

 そうこう考えていると、部屋の奥にあった木製の扉が開き、奥からこちらも同じくプラチナブロンドの髪の男が入ってきた。腹が立つくらいのイケメンだ。こいつも確実外国人。だが少女とは少し年齢差があるように見えるから、恋人ではないだろう。


「起きたかい。」


「あ、ああ。それよりお前は誰でここは何処だ?俺に何をしやがった?」


 その外見で日本語うますぎだろ。一瞬驚いたせいで舌を噛んだが、聞きたいことを聞くことにした。正直通じてるか不安だ。


「僕は、ミハイル、ミハイル=イワノフ。で、ここは僕の家。君には何もしてないよ、命を救ったんだ。」


 頭の上にクエッションマークが立つ。特に最後のが気になる。命を救った?ここ最近死にかけた記憶がない。というか今まで一度も死にかけた事なんか無い。


「どういう事だ。命を救ったって、最近死にかけたことなんざ一度もないぞ。」


「死にかけてたじゃないか、昨日。雪に埋もれてる君をこいつが、家に連れてきたんだよ。」


 そう言ってミハイルは少女の肩にイヤラしい手つきで手を置く。やはりイケメンというのはろくなものじゃない。外面が良くても中身は最悪だ。どうせこれからこの少女に対して史上最悪クラスの鬼畜プレイを強要したりするんだろう。


 その時、ふとさっきのミハイルの言葉が引っかかった。


「今、お前雪って言ったか?」


「ああ、言ったよ。昨日こいつが、あんたを雪の中から救ったって。」


 雪といえばさっきの夢だ。確かに俺は雪の中にいた。そして力尽き倒れたのだった。まさかあれは現実だったのか。夢のことを思い出しているとミハイルが質問してくる。


「ところで、君は誰だい?命を救ったんだ、名前くらい聞いてもいいだろ。」


話を聞いてると徐々にこいつの言う事が事実に思えてきた。だとしたら名乗らないのは流石に失礼だろう。まだ心を開いた訳じゃないがな。


「俺の名前は赤星だ。」


「アカボシ、それだけ?短いね。それに聞き慣れない名前だ。顔からも思ってたんだけど、君は一体どこの国から来たんだい?この国の人間じゃないだろ。」


「日本だ。」


「ニッポン?どこだいその国。聞いたことない国だね。」


 そうだった、夢の通りならここは異世界だ。異世界なら日本といっても通じる訳がない。まぁ適当に説明しておこう。


「日本はとにかく東のほうにある島国だ。」


「東にそんな国あったかなぁ。そういえば君、東方の人なのにサンクテリア語上手いね。」


聞き慣れない言葉が出てきた。サンクテリア語?何だそれ。


「サンクテリア語って?」


「今君が話してる言葉じゃないか。」


 確かに変だ。異世界でしっかり言葉が通じてるなんて。


 それに気づいた時、あの男が、夢の中のあの魔術師野郎が言っていた事を思い出した。


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