5-11 ドラゴンマスターリューネ 勇者の態度がウザい
「で、君が勇者?」
「はい!よろしくお願いします。」
そう、リューネが呆れてみてる目の前の…女の子、に見える男の娘…彼女こそパルミダークで召喚された勇者だった。、
「師匠。早速パパっと必殺技とか教えてください。」
「…嫌だ。」
つい、突っ込みで行ってしまった。自分は確かにショタスキーだ。ショタが3度の飯より大好きだ。だが彼らは2次元だからいいのであって、おかまの卵たる自発的”男の娘”は嫌いだったのだ。
もう一個嫌いなのは、彼らの多くに恥ずかしさがなく、しかも”陰キャ”の自分はあの”目立ちたいオーラ”が嫌いなのだ。
「必殺技なんてないというわけでもないが、パパっとは来ない。」
そういえば自分もあるんだっけ。一応5レベル位になると爪も必殺技があり”属性爪”と”異常爪”が使える。状態異常を一つ選んでつけれるのだ。自分に属性がある場合は固定されるが
私は属性魔法が全属性扱いなので、全属性使える。
「と言いたいが、あるにはある。が…。」
「ないーからのー?」
うぜぇ!
「目安として、スキル戦闘系の4とか5位だと、必殺技が付くかな。それまではジャブ。」
「おおー。」
「だから、剣技とかそういえばステータス見せてもらっていい?」
「いいですよ。」
さらッとオーケーが出るな…。
名前:古手川 キラリ
職業:勇者LV1
Hp:244
MP:28
STR:12
VIT:25
INT:46
MID:62
AGI:45
MAG:12
スキル:輝きLV1 光魔法LV1 勇者の力LV1 格闘術LV1 魔力ブーストLV1
称号:勇者 異世界からの来訪者
所持金:なし
装備:異世界の服(学生服) 異世界の靴
輝きLV1 (特異系)
輝く。光ることに関する修正+1と効果20%アップ 必要DP 12000DP
魔力ブーストLV1 (特異系)
MPを任意消費してその分次の行動の効果を上昇させる 必要DP 22000DP
思ったよりステータスが低い。がこれ、火力特化だ。光魔法や、MPをガンガン使ってで、一撃必殺を目指す。
「そういえば、実家で格闘とかしてた?」
「うーん、習い事で、護身術少々。」
「ならそれも鍛えるか…。」
「鑑定ってあの鑑定ですよね、ラノベで有名な…!」
「ラノベって?」
「い、あ、すいません、この世界にないはずですよね。」
少年。分かるぞ、その気持ち、鑑定できるできないが主人公を分けるとか思ってるんだよな。が私は対策済みだ、安心しろ。…違うか…。
「まあ、いいや君はこのステータスみると、火力メインの一撃必殺型。だから魔法を鍛える。」
「魔法ですか!」
「ついでに私はあまり人に見せないんだけど、闇なんだ。」
「闇ですか…。」
しょげるキラリ…なんか腹立つ、。娘はお前よりかわいいって言うんだよ!押さえろー、押さえろー。
「便利だからね。」
「え?」
そう言うと虚空から黒い塊を召喚するとその中に手を突っ込み、確か、異世界いったら必ずあるからっていう、串焼き(本当は無かったから自作)を取り出す。ついでに今はギルドにレシピ
売りつけたので買える。ただしエルフ塩使うんで高いが…。
「ほい、これ。」
「えぇーーー!」
「これ闇魔法なのよ。」
「アイテムボックスだと…!師匠!異世界師匠と呼ばせてください!」
「アイテムボックスって、これ…。ダークボックス。」
ええ、知ってましたよ、これ見て即買いでしたもの、おほほほほ。ここで自慢しちゃる。ドヤァ。あとコクヨウ、発見してくれてありがとう。
「鑑定、アイテムボックス。そして必殺技。すごいっす、師匠!」
「いやあ。ぬぷぷぷぷ。」
「・・・。」
「え・・・。」
そこ、ドン引きした顔しない。確かに笑い声気持ち悪いと言われるけど。
「ま、まあいいわ。で、取りあえず訓練と、あと実戦経験が勇者に欲しいのよ。」
「はい、だからまず私と軽く戦闘してみる。こう見えて強いから、…そうだね…大体…教授並み?」
「教授?」
「んー。この世界って勇者複数いるのよ。」
「はい、聞いてます、各地で勇者いるって、私、国勇者っていうんですよね。」
どっかで聞いたことある称号だな。
「で、その上にいるのが”教授”。」
「そんな人がいるんですか?」
「私も直接の知り合いじゃないけど、はっきり言って私と同じか、それより強い。」
「ごく。」
「で、その従者のネルは会ったことある。」
主にミーア経由でダンジョンでな。思いっきり茶飲み仲間である。が、あいつにリーメの写真頼んだら、卑猥な事するって言ってくれなかったんだよな。
「が相当強い。が私も強い。」
「ごくり。」
「安心して死んでくれ!」
「いや、違うから。」
「いいツッコミ。君、いいセンスしてる。」
最近リーと話すようになってから話せるようになってきたんだよな…。ちょっと私、進化してる。陰キャの私ちょっと抜けてる。
「ま、ともかく私には全力でいい、私は受けるだけ。動くのも頑張って止める。」
「え?」
「いいのいいの。まずは君のステータス以外の本気が知りたい。」
そう、ステータスだけだと思うと痛い目見る。それは実感してる。
「じゃあ!」
そう言うと武術の構えをする。流石だな。そして加速するとそのまま私の腕に…いやあ、やっぱり痛くない。蹴りを入れたはずなのだが全く私は微動だにしない。
「え?」
「その位だと何ともないか…。というか衝撃波出ないの?」
「へ?」
「こんな感じ。」
というと素直に彼女の横を確認、人、物がないのをチェックして、爪格闘を出す、実は爪とか変形中に打つと元の大きさから任意でサイズ変更して打てる。のでこうなる。彼女の横を巨大な衝撃波が突き抜ける。ついでにこれくらいならギルドで見せたので大丈夫なのと、これが指先姫の由来の技だったりする。
「へげ?」
そのまま腰が抜けた感じで座り込んでしまった。これは腰が抜けたな。
「これくらいやれないと”教授”なんて夢のまた夢だよ。」
「何なんです?その”教授”って!?」
いやあわかるよ、それ、私も聞いてそう思ったもん。
「そんな先生の亜種みたいな顔して!」
「顔は知らないし、”教授”ってそんな意味なの?」
ついでにネルとお茶飲みながら聞いたら、私勝てるか半々だと思った。それくらい強い、主にチート。というかミーアが意外と顔広いんだよな…。が、ここでボケておかないと、ばれる…。
「知らないけど、でも先生なら、勝てるのでは?」
「ついでにこれ位だと勇者平均くらいよ。」
「え?僕が?」
「うん、これくらいやれるようにならないと次なんでないよ。」
実際、魔王軍幹部とかその辺はこれくらい普通にやってくる。リーメ君でさえ聞いた感じ、かなりえぐい。知ってるだけにこの調子はやばい。
「やれるんですか?」
「やろうとしないならできない、やれる、やれないじゃない、やる、やらないなんだ。」
「ぐぐ…。」
「やるんだよ、やるために努力するんだ。そうでないなら、私がこの王家に文句言ってきて、君が勇者下りればいい。やる気のない子育てるのきついよ。ついでに辞めてもギルドは君を保障してくれる
だろうね。」
本当は私もリタイヤしたいし、してほしい。面倒。
「師匠…。」
「どうする?やる?」
「やります!師匠!教えてください。」
「後、私こう見えて忙しいから。時々教えるけど、それでいい?」
「はい!」
娘のリアの時間さくほどの価値は君にまだないよ。




