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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
第3章 3人の勇者編
94/1809

5-9 ギルドがきな臭いようですよ?

「で、追加人員だけよこせっちゅうんやな、旨味全部かっさらうつもりやん。」

 モートリアの噂を聞いたギルドマスターのカラムはエール酒を口に流し込み

「ですが、プラーク様であれでは。」

 モートリアのギルドマスターのペルーは、苦笑いするしかなかった。

「分かっとる、もっと上やろ。」

 彼らにとってプラークは隠れたエースの一角であり、このワークギルドの出資者である。ネルを助け、自分たちの仕事を手助けした恩人でもある。彼自身冒険ができないと金以上のランクになるのを

嫌い、銀級として活躍してるが、実際彼にエルフは敬意を払っている。

「しかも、ゴブリン20やっけ?」

「聞いた話だと40以上。」

「あの、リーメ様や、あの程度であるはずがない。」

 無論魔王軍の二人は、そこがどこで、相手がどれか理解している、情報も伝達済みである。だが、実際のダンジョン構成はお互いの為にならないと中身は言われなかった。ただ特性を知るのみである。

「やろな、プラーク殿ではこれ以上は荷が重いと。」

「ですね…ですが誰行くんです?未だに銀が限界で、金クラスいませんよ。」

 そう彼らは仕事の成果度でランク付けしてるが、実際そこまで人が育ってはいなかった。特に軍事関連は全滅気味でどうしようもなかった。

「向こうもやっけ?」

「いや、向こうの銀クラスなら、こっちでは当然の金ですよ。」

 向こうというのは冒険者ギルドであり、魔界のほうである、向こうは魔物の中で生きているので、こっちみたいにゴブリンだけなら、銀ならどの数いても最悪一人で何とかできる。それだけの差が

あるのだ。ただし。

「持ち込むのはまずいんちゃう?ばれる。」

「ですけど…。」

 そう、冒険者ギルドの人員をよこさせるわけにはいかなかったのだ。二つの世界のことがばれると自分たちの身が危ない、何より、冒険者ギルドにいるハイエルフたちに侮られる。それはまずかった。

「だから、うちが行くか?」

「いえ、今売込中のあの連中にしようかと。」

「あのバカども?」

「はい。一応ネル様から設立の許可は出てますし、今度の新組織のトップが売名でそちらに向かうと。」

「ネル教、司祭やん?」

「はい、トップですね。」

 最近設立された、ネル様ファンクラブの上位組織で現在エルシュウッド、エクトネーゼでは教会が建てられ、孤児院が建設されていた。そしてそのトップは熱狂的ネル信者であり最後までネルを離れようとしなかった。役職のないエルフ村最後のメンバーである。

「強いけど、うちらの名前出して大丈夫?」

「向こうで回復だけしてもらう予定です、護衛も一名いれますし、二人いれば過剰戦力でしょう。」

「やけどな…。」

 ハイエルフたちは基本全員ギルマス含め全員同じくらいの力を持つ。その為大体の人数で戦力が分かるのだ。

「戦力はいいねん。あいつら見て、エルフあほちゃう言われるの嫌いねん。」

「そこはあきらめるべきだと。そうでなければネル様行かせるしかないのですぞ。」

「う…ぐ…。」

 ギルドの最大戦力クラスは現在3チーム。教授とネルの”勇者部隊” ”指先姫リューネ”そして”ネル教の司祭ペールの3羽ガラス”である。

「リューネ様は動かすと怖いし、ネル様は最終手段や、ペール達がええんやけどあいつら怖いねん。」

「副マスターのパリムさんは?」

「あいつか…今ワイの仕事おっかぶせて、逃げて来たねん。」

「じゃあ、ギルマスやります?」

「いやや、あんな金にならん仕事やりたくないねん。」

「じゃあ、エミリは?」

 エミリとはエルシュウッドの評議長であり、カラムの義理の姉でもある。ただ、現在エルシュウッドはエルフ以外の人員を断ってるため国と単位はなっているが、実際は8名の住人しかいない。が

その一人一人が、勇者級とされている。

「やめてや、あいつの頼るくらいなら死ぬで。恥ずかしい。」

「ならあきらめるんですね。」

「うう、仕方ない。」

「…私そんな嫌でした?」

「いやいや、ペールちゃうねん。」

 二人しかいないはずの会議室に来たのは白い衣と腰に刺した”ネル様人形ストラップ”付きの聖印を持つ司祭風のエルフである。ハイエルフたちは時としてハーリスに転送してもらえるので神出

鬼没でありこういうことは訓練時代からよくあったことである。

「何がですか?私だってあんな不心得者!挽肉にしてやりたいのを我慢して、我慢してきたんですよ。その様子なら帰りますか?」

「いや待てや、そんなんちゃうねん。」

「ネル様に言われた御聖命により、仕方なく来たんですよ、そうでないなら信者と今日もネル様のすばらしさを語りたいんですよ。」

「やっぱりアホや。命令あるんなら第一やんか。そんなんうちに早よ言えや。」

「命令はありますが、命令以外にですよ、命令を守るのなんてあたりまえじゃないですか?」

 やっぱりというか全員基本”ネルの狂信者“で構成されているので、こうなるのは基本である。

「でもなんてや?」

「はい、いきなり勇者が行くと魔石発掘より先に戦争になるかもしれないと。なのでランクが低い順に行き。できれば兵士を助けよと。戦闘は参加しなくていいと。」

「そんなら、ペールじゃなくて、ミソッカスのミヤックでもええやん。」

「それが、駐留絡むので、空いてるの私だけだったんですよ。」

「駐留?探索やないんか?」

「ヨミ様の話では駐留させるそうですよ、あそこで独占利益狙い。だからネル様も少しでも噛める私をって、あなたの尻ぬぐいに来たんですよ。」

「うわ腹立つ。なら頼むわ。ワイがその状態ていったらわい殺されてまうねん。」

「あなたが全滅させるの間違いでしょ?」

「うちは臆病なんや、それにペールは強いから大丈夫や、その辺、最悪連中が裏切ったら処理頼むで。」

「お断りしたいですけどね…来るなら潰しますよ。」

 そしてもう一個、ハイエルフたちはネルにずっと訓練させられてきた関係上凄い喧嘩っ早いのだ。それは彼ら全員がエルフ村として幹部として育てられた結果である。

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