22-SP35 東雲恵の魔界探訪DE 問題はそれがNPCかプレイヤーか
全員集まってみてるのは…霊の大型コンテナだった。ついでに会計士が入れる”貿易品”の標準コンテナと一緒の大きさだ。
「で、面倒な事を引き受けたと。」
「イベントで儲け狙えるじゃん。」
コンコンコン。
「でもぉ。開けてみません?最悪中身が人間の場合…海に落ちて死にますよ。」
「「「「「「え?」」」」」」
6人ぐらいの声が重なる。
「だってぇ、そうでしょぉ。フィールドに出たらぁ、パーティ組んでいないとぉ。プレイヤーなら個別でしょぉ?」
「あ、確かに。」
「でぇ、船に乗ったら。船とパーティが分裂されちゃう可能性あるでしょぉ?」
「ちょ!待ってよ、あーし、死んじゃうの?」
「でも、その人の自業自得と言いません?」
「NPCなら死なないでしょうが、そのNPCが街に出るって事、したの見た事無いんですよね、万が一消滅したら…。」
「ああ…。」
「え!?え!?え!?」
「舟がフィールドに出た瞬間別行動扱いになるから…。」
「でも、因果応報だぜ。」
「というか…。」
全員が、箱を見つめる。
「なんか一人多くない?」
ついでに、クカカカおかっぱと、コクヨウちゃんは話していない。
「・・・出てこれる?」
「無理。出して。そんな話知らないし、」
中に誰かいるらしい。
「ちょっと、手伝ってよ。」
みんなで、木箱を剣とかを使いこじ開けると、壁とドアがあった。・・・え?
「何これ。」
「開いた?」
「開けたわ。」
ドアから出てきたのはピンクのドレスが似合う明るい感じの、紙を束ねた…ギャルっぽい貴族令嬢だった。
「いやマジ?」
「うん、マジ、」
「とりあえず説明して欲しいわ、無賃乗車さん。」
「いや、あたしはイリスという名前…があるし。」
なんか聞いてみると、この人、この町の城のお姫様である。そして”攫われる常連”であるが、その理由が”抜け出して、遊びに行きたい”というわけで、盗賊と契約し、街に連れ出され、遠くの町まで遊びに行く”設定”である。ただ、設定というとおり、このお姫様逃げ出すまでが5日で”救い出されるとゲームクリア”扱いである。但し、正確には報酬を1000万DP貰い、後のポイントは経験値換算(ほぼ0)のみとなる。が、言っちゃあお悪いが、お姫さまやっているプレイヤーとしては暇だった。そこで、帰った際にSNSに設定を書き込めると知って、作ってもらったのがこの”攫われる専用コンテナサロン・プリンセスプライド”である。これは外見普通のコンテナに見えるが、内部は”釘で打ち付けたベットと、ミニテーブルで構築されており、内部にはお茶請け”洋菓子箱”と”飲料水の魔道具”と、ポットを温める”発熱の魔道具”と鉄のポット。で構築された物を”ダークボックスの付与された宝石”内部に入れることができ、持ち運びが可能である。という物を設定に書き込み…脱出する予定だったらしい。
「ついでに脱出は王様とか全員承知だから。」
「は?」
「これ、近衛兵の登用試験なのよ。」
「え?}
「あーしは捕まると、エンディング行きだけど、捕まえた側は騎士とかになれるんよ。」
「そう言うの好きな奴いるわ。ごろごろ。」
シーアの記憶が言うには、彼女がリンシュメルトに身を寄せ、女騎士として活躍していたころ。やたら”女騎士”見たさに、騎士になりに来た連中が多いこと多い事。その時に聞いたのが、騎士になり武勲を上げるという事に憧れがある人が多く、多くは異世界人だった。その代わり裏方の書類とか、物資調達をやってくれる人がいなくてシーアがよくダンジョンから部隊を出して、調達任務や運搬任務をさせていたという。シーアはどちらかというとそちらの方が経験が多い。、会計畑の為部下の調整や戦略のほうが思考が大きい。但し、彼女はスライムの為か…非常に”計算が弱く、考えが単調になりやすい”という欠点は感じていても直しにくいので、現状に感謝していた。
「だからさ、考えて逃げろって言われてんのよ。」
「じゃあ、これは本物?」
「そうだよ。但しアポとってないけどね。」
「あ…。」
「あーし、その子と文通仲間っぽいのよ。んで、会いに行って庭見せてもらおっかと、そこなら、ゲームオーバーにならないで色々できそうっしょ。」
「というか、その魔道具。凄いわね。」
「一応中はエモい部屋になってっから。見る?」
「食事はどうするのよ?」
「ああ、10日分までなら、パチってきた。」
すっごい用意がいいお姫様だな。でもコンテナ1個分に合わせた。
「でもどうする?」
「パーティお願いしていいっすか?」
「いいけど、プレイヤーだよね。」
「そうッすよ。」
「ま、届けるまでならいわよ。」
「マジサンクス。」




