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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
始まりの魔王 高橋直の章
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外伝 東雲惠の魔界探訪 港町シオバニラ

「これが…シオバニラ…。」

 目の前というか少し離れたおかだと思う位置に転送されたらしく、そこから見えるのは高さ20mにも及ぶ壁と…その先に見える海だった。そういえば冒険とか旅、してなかったな。

「ああ、海岸の街であり遠くにチョイワル島がある港町だ。ここは冒険者ギルトの影響が大きいから安定してるんだよ。」

「冒険者ギルド?」

「ああ、まあ話すと長いけどな。まあそういう傭兵集団がいるんだよ。で…。」

「私、事実上のトップ。」

 ネルがいいながら城門まで歩く。

「そういえばゴーストとかモンスターじゃないんですか?」

 ヨミはそう言うと徐々に自分の体の色を薄くしていった。

「おっというの忘れてたな。このB1F”魔界”はジオフロントエリアなんだ。全員ダンジョンに忠誠を誓ってはいない。だから、襲ってくる場合がある。」

「そうなんですか?」

「ただしどんな奴でも”一応中立”だから襲って来たら戦っていいが、それ以外は基本自己責任な。」

「はい。」

「で、この都市とかはうちらが管理してる”冒険者ギルド”が衛兵として守ってるんだよ。」

「冒険者ギルドですか…。」

 まるでラノベみたいだな…。でも魔王が管理する冒険者ギルドとか…。

「今は各町の護衛が任務だ。と言っても街道はちゃんと管理してある。」

「すごいですね。」

 そんな一生懸命討伐したのか…。みんな頑張ってるなー。

「ちゃんとナオに頼んで、敵が弱いエリアを街道傍に貼り付けてある。」

 えぇ…。なんか手抜きとか言うよりもっと上位の何か来た。

「外に時々出るだろうが、時々間引きさえすれば、一定数越えないから危険はないんだぜ、自分から挑んだり、なわばりに入らない限り。襲ってこないし、暴走するとしてもこの城壁は壊れない。」

「じゃあ。街の中は安全なんですね・・。」

「そうなる。無論犯罪者はいるから。完全に安全ではないぜ。」

 しばらく歩くと城門に来た。見えているのはハーリスさんと、ネルさん、そして、私だ。ヨミさんは姿が透明だ。

「皆さんこんにちは。そのゴーストさんは?」

「友好的なゴースト、これ、身分証。この子、冒険者ギルドに連れていく。」

「分かりました。どうぞ。」

 そう言いうと、ネルとハーリスはすたすた城門内部に入っていく、内部は潮の匂いが凄い白い建物が多い港町だ。

「そういえば、通行料もなければ、犯罪人チェックもしないんですね。」

「まず通行税は基本無料。一定レベル以上の富裕層以外は全部納税義務がない。ある場合は書面で渡す。その土地での税金以外はかけない。時々町や村が魔物で全滅するから、そんな通行料取っていたら難民がどこにも行けなくなり、食べられて食物連鎖的に魔物が増えすぎる。それに冒険者ギルドも街道護衛とかだけでも人手がかなり欲しい、ハーミィまだ愚痴ってるから人でまだ足りてないなと思う。だからこの世界では通行料はない。また、犯罪者は基本街から追放。した時点で刑罰が終わる。基本武器御武具無しで追い出せばどこかで襲われて死ぬ。だから、生きて帰れるなら、もうもうそれで終わり。だから門でのチェックの意味はない。」

「そうなんですか…。ほへー。」

 制度が凄いしっかりしてる…。

「基本ここは、”現在ある集落以外に"人間はいない”だから、外に犯罪者は発生しない。」

「いないんですか?」

「基本、ゴブリン、オーク、オーガ、トロルとかいるけど、それも人間と同じ考えで生きてる生命体。悪いやつは悪いが、いいやつもいる。実際冒険者ギルドにはゴブリン部隊とかいる。」

「へぇー。」

「この世界はむやみに殺しても、補充されるから絶滅に意味はないし、命も軽い。」

「でしょうね。」

「それは私たちも一緒。だから、強くないと生きていけないし、自由もない。そのための冒険者ギルド。弱者は固まって生存権を得る。」

「ネルちゃん。」

 すごい…いや、覚悟に近い考え方だ。

「その分巨大生物とかあって、その素材を加工することに発展してきている。海に行ってトビキリウオ狩れば、その羽から、軽い矢じりができるって感じ。そうやって肉以外の活用法を覚えて、そしてそれを冒険者ギルドに売る。そして冒険者ギルドが他の街に物資を運び、それをその街の商人に卸す、それが、この世界の経済。魔物の素材を買い取り、商店にも流す。無論ここで商売する分は自由にしていいし、それで生活していけなければ、ギルドが買い取り、他の街に売りさばく。」

「冒険者ギルドっていう運送業なんだね。」

「運送業…いい響き。」

 ネルは感心して、ケイを見つめた。

「いいねえ…物分かりのいい子は。」

「で、私の立場って?」

「うん、さっき言ったゴブリンみたいなやつで、役に立つモンスター扱い。基本この世界のモンスターでこういう状態になると暴走はしない。だから、認めて街に入れてくれる。但し最初からだと

すごい時間かかる。」

 当たり前だと思うだってモンスターだもん。しばらく行くと感じのいいカフェが見えてくる。

「ここで塩パン作ってる。後さっき言っていたトビキリウオの塩漬けも食べれる。」

「刺身は?」

「刺身?」

「魚って、新鮮で活き締めした後だと、生で食べれる。後それに塩つけて食べる場合がある。後沿岸部なら、海鮮パスタとか?」

「なにそれ?」

 今度はネルが不思議そうな顔して…そのまま店に入った。

「よく私、向こうで食べてたのよ。刺身とか、あと海鮮パスタ。」

「ナオは知ってる?」

「うん、よく付き合ってもらったもん。」

 その言葉にハーリス含め、3人の目の色が変わる。

「それあとで教えて。シーアに取りに行かせるから。」

「わ、分かった、みんなそんな顔を近づけない。」

「頼んだよ。」

「でもシーアさんって?」

「エレノアの部下。海底がメイン。」

「ああ、今は地上で武者修行してるはず。最近はモンスターの姿コレクションがマイブームらしいからな。」

 変身とかできるのかな?

「なんかすごい趣味してる。」

「エレノアよりはいいだろ…。」

「そうなの?」

「まあ、食べようぜ。」

 そう言うと、ネルは奥に行くと、小さい魚が盛られた皿と、パンを持ってきた。

「でもよく考えてみたらゴーストなんですよね。」

「まあな。あ…そっか…すまない。」

 ヨミが頭を下げる。

「どうしたんです?」

「いやあな、魔力体のレベル1だと食べ物食べれないんだよ。」

「えー。」

 せっかく食べ物あるのに。

「慣れると食べれるだぜ。」

 そう言うと透明のままパンが…かじられた跡がついて…いつの間にか全部なくなった。

「ただそのためにもまずはレベリングだな…。」

「はい!」

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