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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
始まりの魔王 高橋直の章
42/1805

3-14 決戦…そして消失

長谷川喜利視点となります。尚、暴力表現が一部あります、閲覧注意。

 しばらくしてエクトネーゼの街では勇者一行が魔王盗伐に魔の森に向かったと街で噂になっていた。話によると勇者たちは対魔王同盟結成日の夜に夢に女神が出て”魔の森”に魔王がいる。そこが決戦の地だと聞いたという。そこに勇者”3名”が向かった。山道を超えること一か月。山脈のすそ野に高い城壁と黒い壁そして、いかにも中世の城というたたずまいの大きな城がそこにあった。

「…あれが魔王城。」

「だな、あれが魔王か…。」

 茂樹もさすがに顔を引き締める。苦節一年やっとこの魔王城に到達したのだ。いや、前回の体たらくを思えば苦節6年だろうか。

「これで終わるんだよね…。」

 東雲の声は震えていた。すっかり弱気の少女だった。いや、あの虐殺前も、学校にいる時も優しい、物静賀な女性だった。但し芯が強いとも思った。が今回はそのその強さも鳴りをひそめて

しまった。

「だなあ、終わって祝賀会やってパーッと行こうぜ。」

「そうなればいいんだけどね…。」

 長谷川はじッとあの魔王城を見つめていた。予感があった。それはあのエルフの店に行ったとき、あのエルフはエルフではなかった。”スライム”だった。


名前:ネル(仮)

種族:エルフ(偽装):スライム LV222

職業:なし

HP:12

MP:42

STR:32

VIT:22

INT:12

MID:42

AGI:42

MAG::32


スキル:変形LV4 手当LV2 液体化LV9、アルマッサン語LV1

称号:エレノアの分裂体、

所持金:金貨25枚、銀貨122枚


 というステータスだった。ステータスは偽装解除のスキルがあるので本物で弱いだろうがスライムらしく物理耐性を持っていた。大方エレノアと呼ばれる人の僕だろう。そしてあのレベル、私たちは

レベル限界突破2を持ち込んでも75だった。それなのに222.化け物を見てるようだった。魔法なら死ぬであろうが、剣士としては相性が悪い。がこれが魔王なら分が悪いどころではない。緊張していた

「か、勝てるよね、終わるよね…。」

「あったりまえじゃねえか。楽勝!」

「ならいいんだけどね…。」

 あいつが魔王なら、きっとナオの行方を知っている。きっとそうに違いない。愛しのナオ。きっとどこかで困ってるはずのナオ。待ってて、このキリンが魔王の手から助けてあげる。


 魔王城につくと…城門に誰もいなかった。そして…城には赤いじゅうたんが敷き詰められていて…その先は大階段…そしてその先には大きな扉があった。城は静かで冷たく…空気が夏にも

かかわらず、冷えている気がした。

「薄気味悪いな。」

「逆に怖いよね…。」

「開けるわよ。」

 開けた先には一人のボンテージ服に身を包んだ女性が王座に座っていた。

「あなたは?」

「魔王エレノア、ようこそ、勇者さん。歓迎するわ。」

 その言葉に私は素っと剣を抜いた。

「正々堂々ね。」


名前:魔王エレノア 

種族:スライム LV222

職業:なし

HP:2412

MP:420

STR:1227

VIT:4800

INT:68

MID43

AGI:487

MAG::486


スキル:変形LV9 手当LV2 液体化LV9、水魔法LV4 アルマッサン語LV1

称号:なし、

所持金:なし

装備:魔王の服 魔王のマント


 その圧倒的なステータスを前に…いや、私よりは弱いか…二人は守らないと私は自分にかけたリミッターを解く


名前:長谷川はせがわ 喜利きりん

職業:剣士LV20 、賢者LV75

HP 2876

MP 2340

STR:457(+42876)

VIT:4226(+42876)

INT:9887(+42876)

MID:8870(+42876)

AGI:1680(+42876)

MAG:42876


スキル:拡散LV10 剣王LV1 攻撃魔法LV10 防御魔法LV10 アイテムボックスLV10 

    スキル取得補助(強)LV10、転移魔法LV10、物理耐性LV6、魔法耐性LV6、

    HP自動回復LV10,MP自動回復LV10、支援魔法LV10、並列思考LV10 

    高速思考LV10、ステータス偽装LV10、鑑定LV10、看破LV10、鍵開けLV10、

    儀式魔法LV6、回復魔法LV9、連続魔LV10、詠唱LV10、身体強化LV6、

    生活魔法LV10、隠身LV10、気配感知LV10、弱体魔法LV10.防御LV10

    付与魔法LV9、変装LV10、経験値倍加LV10、ステータス成長倍加LV10.

    魔力操作LV4、魔力変換LV2、状態異常防御LV4、光魔法LV6、限界突破LV5

    賢者の心得LV10

称号:異世界からの来訪者 記憶保持者(2週)(前世の職業を受け継ぐ)元賢者、オタク

  、日陰なる少女

所持金:なし

装備:異世界の服(学生服) 異世界の靴、鉄の剣(自作)、


物理耐性LV6 戦闘系)

物理に極めて強い耐性。 物理攻撃に対してダメージ99%カット 必要DP 特殊

魔法耐性LV6(戦闘系)

魔法に極めて強い耐性。 魔法攻撃に対してダメージ99%カット  必要DP 特殊


 一度転生する際にレベル1にリセットされたもののステータス、スキルは残っており、そこからさらにレベル上げをこっそり行った結果ここまで上がった。ここまで必要かわからないけど転生物なら最終局面ね。ただこれでも魔王だから注意しないと、2段階変形とかあったら…。

「てめえが魔王か!パニッシュメントレイ!」

 茂樹が素早く魔法をたたき込む、珍しく的確ね。が回避され…いや食らった…。

「ぐ、やるな。」

 彼女の顔が痛みでゆがんでいる…。あれ?HP1くらいしか減ってないよ。弱点属性とかあったんだ。じゃないだろ!

「仕方ない、変身して本気で戦ってやる。」

 呻くように言った。そう言うと、彼女の体は膨れ上がりそして…牙をはやし角ができ、黒い不格好な羽が生えた。いかにも魔王っていう格好だ。がステータスは一つも変わってなければ、いや変形があったんだ、それだろうな…スライムだから…。ならあれできっと切り裂いてくるんだろうな。

「くらえ!魔王翔咆拳!」

 魔王が手を突き出すと手から衝撃波が出る。それを食らい吹っ飛ぶ茂樹…。いや、いやいやいや、えっとそれ変身前にできたよね。爪とか羽根とか関係ないよね。

「後…(それとなく)凍れる波動!」

 なんか、それとなくとか聞こえた気がした!しかも行動に意味はない!…が東雲ちゃん含め全員満身創痍という顔だ。むしろどうしよう。ステータスのせいか、このどうしようもない攻撃に全員が苦戦を強いられていた。何この茶番。まともな私がつらい。

「魔王、やるな…。」

「かかってこい。お前たちの力はそんなものではないはずだ!」

 この時だけあの魔王から出る声はおっさんの声だった。細かい。

「ぐ、」

「茂樹!これ・・。」

 そう言うと初めてというか、光が体を包む、あれは支援魔法LV5、フルエンチャント!、実戦ほぼしてないのにここまでできるんだ。

「これで勝てるはずだ!食らえ!パニッシュメントレイ!」

 光の柱が魔王を包む、ステータス10倍差だろ、それでも。…やっぱり。HP1しか減ってない…魔王が硬直してる。しばらくして。

「ぐ、やるな勇者!だがまだ倒れはせんぞ!」

 ブチ!次の瞬間私の中で何か血管が切れた気がした。そして息を吐くように剣王LV1の技”無明閃”を放つ、これは物理耐性無視でダメージを与えるスキル。これがあればあの物理耐性もそしてこっそりこの武器は魔法属性(任意選択)で攻撃可能な自作付与、これで死ぬはずだ。もう茶番は終わらせる。その一撃に魔王は吹き飛び…光の粒となって消えていった。終わった。

「終わったのか…勝ったのか!」

「終わったと思う、存在は確認できない。」

 ………。何も起きない。魔王倒したのに?ナオ君が出て来るんじゃないの?

「やったな、でもこれからどうするんだよ?」

「知らないわよ、ナオ君はどこ?」

「ナオ、そんな雑魚どうしたん?」


 ブズ!


 勇者の喉を私の剣が刺す。血はまだ…噴き出ていない

「私のナオ君にそれ以上口を出すな!雑魚が。」

「な…なんだよ。」

「知っているんだよ。お前が口出して、ナオを殺そうとしてたこと。私はナオ君を保護するために忠告したのにそれを悪用して、殺そうとしたのはお前だよ!」

 東雲ちゃんは震えていた。もう、すべての茶番は終わりだ。

「ずっと我慢してきた。限界なんだよ!ナオ君がいない事に!ナオ君と一緒にいれない事に!あんたはここでお前は魔王にやられたことにしておく。ナオ君が戻ってこないなら、もうお前を生かす

義理はない!ナオ君の敵!」

「何で…あんな雑魚に・・・。」

「ナオ君を知らないお前が言うな!」

 その怒号とともに茂樹の体が光の柱に包まれる。そして光が収まると…死体の欠片も残らなかった。

「これが!本当のパニッシュメントレイだ…。う…う…う…。」

「長谷川さん…。」

「うぉぉぉぉぉぉおぉぉおおおおぉおぉ!」

 雄たけびを私はあげ、やたらめったらにま以上を切り裂く、もう、ナオ君は戻ってこない! 


 東雲ちゃんはもう、怖がってその場に伏せていた。魔王城はその外観もほぼ残らないように上部分が全壊し、日の光が破壊痕から差し込む。何も起きない。魔王もいない、もう終わったんだ。

「帰ろう・・・。」

「うん・・・。」

 私たちは帰路につく。もう、ナオ君は返ってこないんだ。

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