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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
第9章 勇者48
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11-36 東雲恵の魔界探訪 計算外はどこまでも

 一応スパイである宮永というダンマスの小隊の元数人の勇者たち実行部隊がきていた。手順としてはピーコックで伝書バトしつつ連絡。頃合いを見て奪取し、屋外で待機する彼らが最後に持ってくと言う考えだ。宮永というダンマスの情報は当然南、ドルカスは知っていて必要情報だけは流してある。

「じゃあ、頼んだ。」

「「「はい。」」」

 私たち3人が衛兵の服装に着替え答える。一応スパイは泳がせておき情報の拡散具合を精査後に処分する予定だ。がハーリスの話だとこの情報は現在月下のみが知っている、との事だった。

「似合う?」

「いつもじゃない?」

 シーアが着替えた服装で回って見せるが、田中ちゃんの姿の上に…(ついでに容姿の使用は本人に許諾済みです。)田中ちゃんは基本普通体形なので、似合うと言えば似合うし特徴が無いと言えばない。

「私は?」

 優が袖を引っ張りこっちを見るが…。

「不自然。」

 優の体形は幼女であり、英兵としては体格が小さすぎてヘルメットが髪の毛も隠してしまうために藤善極まりない。

「頭痛い?」

「それはない。」

「それはよかった。」

 シーアが心配して、長い髪をクッションとしてみつあみを組んで株との間に差し込んでいた。どうもこれ、南の所で親衛隊長をしているときの兵士たちのアイディアで。兜のサイズが合わない時に使うテクニックらしい。ついでに私も髪の毛を兜に押し込めるふりをしている、霧を間に差し込み緩衝材代わりにしている、ついでにあとのメンバーは全員差し替え済み、ついでにこの手配をされて後退した衛兵は現在監禁中だ。軽く手を振ると全員と別れ、3人は召喚会場に乗り込む。と言っても実際はザガートン国の首都の後宮地下にその召喚会場はあった。が実はこれがかなりケイには驚きだった。

「これは?」

「どうもここの王は世継ぎを生むために後宮という女性だけの園が作られていて。ここは男子禁制らしい。」

 もぐりこむ会場の目の前、後宮前には女性兵士たちが並んでいた。

「じゃあ…。」

「そう、警備として女性を探していた。で、そこで送り込んだらしい。」

「でもふつう私達ってギルドに気が付かれるって思わなかったのかな?」

「…だよね。」

「考えてないんじゃない?」

 軽く兵士たちに手を上げると、さっと中に入る。一応立場は一般兵だが全員部下の為か。打合せ一つない。正確には入れ替わる際に全員に説明はしておいた。会場内部は宮廷魔導士である一人の男性とギルド幹部から通称3羽ガラスと呼ばれるネル教メンバー。そしてネルが来ていた。いずれも魔法使いのプロであるが今回はこっそりリューネが巫女の姿で参加していた。最近開発された”儀式魔法”による”勇者召喚”を覚えるためである。儀式魔法には数多くの難関がある。一つは完全に唱えるためにレベル5まで鍛えねばならず、その状態で再現する”状況と現象”を見ないといけない。そして頭に浮かんだ文章…どうもプログラムっぽいらしいのだが。これを書き留める。そしてその文章を特殊なインキで文章を書いて魔力を注ぎ込んで、必要文章を唱える。これも現象毎に文章が違い、一文字でも間違えると材料は全ロストする。必要材料も魔石と釜力の籠った物が欲しくほぼ特製となる。但し状況と魔力さえそろえばどんな魔法でも、どんな現象でも再現可能というのがこの魔法の売りだ。そしてここ一年めったに行われない勇者召喚はモンスター側が儀式を行っても発動しないことはわかっている、なら発動状態を儀式魔法で再現するのは?となったらしい。興味があるととことんである。がリューネさんは遠くから見ているだけとなる。一定範囲内にいるとダメなので、私も含めかなり遠い位置での警備となっている。当然外も警戒。横切って、興味を持って範囲内にモンスターがいた場合、追い払わないと儀式は成功しない。

「中では?」

「ネルはわざと外警備で、ネル教も一緒見たい。教授も入れないから南が勇者の従者の子一人を送ったみたい。シャラも送りたいって言ったけど。あの子…。」

 3歳児が使い魔連れて警備とか…アウト条件を満たし過ぎている。

「ネルは人間じゃないの?」

「人間認定は神様規定。今はまだモンスター扱い。ついでにそうだったとしても、ネルはマスターに作られたモンスター。それを否定なんかできないよ。」

 優と私は外警備として城門近くに立っていた。彼らの力ではここの警備の交代が限界だったらしい。が深夜の警備である。深夜の理由は単純で寝てる人が多く、いるだけで相手を不審者扱いできるから。

「そうなんだ。」

「…マスターからの命令がない限り。私たちはきっとマスターに作ってもらったことを私も…誇りに思うよ。絶対。」

 そのとき不意に後宮から光があふれる。

「お…。」

 勇者召喚が行われたみたいだ。

『警告。ザガートン西の国、バルマギア公国にて勇者召喚の儀式発生。儀式は通常の失敗ではなく、アイテム消失の上何も起きなかった模様。現在召喚勇者総数が19につき召喚は成功したと見込まれる。またこれに伴い調査員を派遣中。詳細は後日連絡。各員各地域の警戒を密にしてほしい。』

 は?警備員全体の目が点になった。どうもこの情報以外でもう一か所勇者召喚をした場所があったらしい。そして当然先に行われてしまったこのザガートン側は失敗する。勇者定数の関係だ。がこれは…まずは。

「静かに!」

 単純に部下のサブマスターたちを抑えるべきだ。変に動けば悟られる。が光ったよね。

「ちょっと…みんなデータとるよー。」

 優の腕の一部が霧に変わり、サブマスターたちに触れていく。そして、周囲の画像を確認する。内部からは儀式が失敗し。情報他伝わった為か外に宮廷魔導士以下、全員が外に出てくる。がネルの顔も固い。

「これはやばい事が起きた。」

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