11-32 組織が巨大化すると画面には会議フェイズしか映らない件
精査した情報はハーリスに伝わり、魔王軍で会議が行われていた。完全な黒、タイミングは”月光殺害時”となっていた。そのあとも盗賊団になってしまい周辺住民は往来さえできない状況になっていた。なお、月光団の旗を掲げ、上納金を納めた商人は行き来できる。がこれを行われているのはザガートン大陸南部。俗に行くギルド範囲外だ。情報も少なく分かっているのは100以上の国家に分かれた小国家群となっていて、群雄割拠の様相だった。その中で傭兵団は相手に必要は武力を貸し出すことで成長していった。月光がいる頃は正義で名をはせたが。ハーリスの調査で、どうも最近は山賊と同じ感じとなってしまった。
「どうする?」
ナオも書類を呼んでため息をつく。
「…ギルド出店してない。国が擁護すると手が出せない。」
ネルも書類を見て、歯がゆい顔をしていた。が実際堕ちていようが三つの国家に影響がないなら放置でもいい。それが僕たちの考えだった。但し彼らが、こっちの表舞台に出て来るなら別であるし、タイミングの問題で彼らが堕ちたと判断してダンジョンバトルできたダンマスもいなかった。但しナギサは許さないと思うがそれは個人でやって欲しい。ダンマスが減ると収益も減る。
「ただ、目先にこだわるとは言え・・・居るんでしょ?」
リューネさんも書類を見て頭を書いていた。珍しくこういう会議は魔王城VER2の2階会議室を使ている。流石に浮遊島のだれが来るかわからない店先を使うわけにはいかない。
「うん、千鳥万花はわざと公言させて留学生置いているけど、月光側からも秘密裏に一人来てるみたい。そこ経由で秋のイベントとかの潜入を行ったみたい。」
「秘密会談?」
「いや、口頭のみで。会談を起こして縛らなかったみたい。その代わり一回ごとに報酬を支払う。だから向こうの情報なしに見つからなかった。」
「じゃあ、向こうの魔王国はどうやってきたのよ?」
「それは…。」
ナオも考えてしまっていた。
「たまたまに近いですね。一応秋の祭典は開催地はSNSに情報を載せました。誰も来ませんでしたが。が彼らはどうもザガートン大陸のどこかに拠点があり
そこから砂漠を渡り、北上したみたいです。到着時にボロボロになったゴーレム車があったという話を聞いています。それに秋以降亜人同盟に加入したダンジョンマスターに元魔王国関連の方がいます。この話からすると…。」
現在席に座るのはナオ、ハーリス、リューネ。一応エレノア。ネル、教授だ。
「流石だね…。」
「ふむ…放置でいいと思うがね。変に手を出すと、相手の国が問題なのと、砂漠越えが問題だ。」
これも意外と問題で、ギルド商圏範囲内なら、処罰部隊を送り、国家を黙らせることも出来るが、ザガートン国においてギルドは実際商売で他の商人連合に地味にライバル関係となり、ザガートンでもシェアを奪いきれず、リラシルト国では国の許可が出ず、しかも海運としてスキュラカンパニーと商業的にぶつかり、拡大ができなかった。ザガートン西部の諸国連合はいまだ出店計画がです、南のサンディーンは設置できたが、そこで飲料水と塩の販売が禁止されているため、ギルドは基本苦戦させられていた。出来れば南部にも出店したいが。月光団の範囲内での出店…に対しての情報としては山賊まがいであり堕ちた勇者がいる相手とだと、厳しいという事になる。本来カラムに調査させていたのは、ギルドが出店するに際し月下の庭園と交渉可能かのの調査だった。が結果は入れ替えの目撃隣出店計画を大きく見直す結果となった。
「女王は?」
「…軍隊で商業が滞るのが嫌だ。ゲート開くのはうちの利権が消えるからと反対。許諾はもらえなかった。」
魔王軍が前身であるギルドからしたら、潰すことも視野に入れたが、市民第一という考えであるためが、ネルは大っぴらにつぶそうという考えはなかった。
「放置?」
「せざる負えない。」
そうでないにしてもナギサに潰させるという考えがある以上。うかつに手を出すことをためらわれた。
「むしろ千鳥万花や魔王国の手が思ったより広い。これはかなり…危険かもね…。ただお互い平和主義で、アンテナ広げてる感じだから…。」
「だよね…。」
「平和が一番だよ。が、確かに考え的には協調すると考えにくい…といったところだな。後は会議はあるかね?」
「一応、ついに勇者定数が定数下回ったため、勇者召喚がありうる。そしてモートリアの勇者召喚の儀式の書類が売買されたことが分かった。」
ナオの宣言は全員に衝撃が走った。




