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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
第9章 勇者48
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11-20 勇者48 異世界に遭難する勇者たち

「ん…ここは…。」

 俺達は目を覚ますとそこは…学校だった。どこまで覚えてる…確か授業があって、そして、突然光に包まれて、足元に魔法陣があって…ああ、混乱する。

「あれ、ここは。」

「里井さん、」

 ここにはクラスの全員がいるようで。と僕たちは全員確か普通に生活していた…島の子たちが集まった学校だ。が…。空気の匂いが違う。

「大野君?」

「委員長、大丈夫?」

「私は大丈夫。でもなんか…。」

 窓の外を見ると、普通はあるはずの海も建物もなく…そこは森林が覆っていた。

「何だこれ?」

 空を見ると、数匹の大きな鳥が空を通り過ぎる…空は青いな。

「これ、なんか空気の匂いが違う…。」

 うちの地域のクラスは一クラス22名の2クラス、22人いる…かと思ったら隣のクラスも音がするな。

「ああ、ここはどこ?」

 立ち上がる先生。

「先生!」

『起きたようね…とりあえず、ゴブリンたちとかの露骨なモンスターを彼らを出さないように配置して置く。出られるとスキャニングできない。後、ドアはロックしておく。』

『主、了解した。』

「というか、学校?なんで?私飛行機に乗って…いや、ちょっと待て、これ、学校じゃん。」

「飛行機?」

 クラスの数人から疑問が飛ぶ。

「ちょっと記憶が混乱してきた。私冬休みになると、いつも実家に帰ってるんだけどさ、で帰りの飛行機に乗った記憶があるんだけど、まあいいや、みんな無事?」

 担任の下村先生だ、結構村の男衆と飲みに行く都会から派遣されてきた先生だ。

「はい!」

「で、…何が起きたの?」

 その言葉には全員が首を横に振る。当然だ、周囲の景色さえ違う。

「分からない、クラスにいて、光が当たって…までは覚えてるんだけど…。」

「これ、もしかして、異世界転移って奴じゃあ?」

「もしかしてそうなのか?」

 数人が黙っているが…。確かに可能性がある。

「そうかもしれない、隣にも人がいるんでしょ、」

 下村先生は活発で有名な都会から来た先生だった。だから人気なんだよな…。

「道川先生!」

「そっちはどうだ?」

 中年のおじさん先生が来る。この人は地元に帰ってきたんだよな…。

「分からない、ほかの先生はいないし、ここ島じゃないよね?」

「確かに…。」

 僕たちは離島の島の学校だから、景色が違うのがよく分かる。

「通信も効かないし、スマホもダメ。」

 確かに…。

『やっと上司から吐かせました。どうも召喚時にスキルが一部自動発動した模様です。で、召喚されたものの大きさが建物と合致せず、その為エラーを吐いた模様です。でランダム召喚に変更そのままこの地域に吹き飛ばされたようです。でそこにいたのが同じ高校の一団だったらしいです。』

『じゃあ、これは?』

『どうも、誰かの特異スキルの暴発の模様です。で、どうもその人の願いが発動したらしいです。上司が現在死ぬ気でデバッグ中です。なので不測の事態が。』

『もう、いくつか対処しておいた。学校に食べ物が一切なく大方このままだと生存できない。その話だと、記憶があいまいな場所は全部無くなってるとみていいね。なら補充掛けておく、後で領域買ってよね。後、謎の鳥が来てた、複数。』

『はい。観測と監視を急がせます。』

 全員が周囲を確認する。が、変わったところはない。

「どうします?」

「まずは、水と食料確認しましょう。救援は…なんかなさそう・・ですよね…。」

 俺が声をあげる。流行りの異世界モノなら、当然助けなんか来ない。

「ですかねえ…確かに救難でもそうしますもんね・・・。じゃ、みんな手分けして、探して。」

 僕たちは手分けして…僕は料理室だ…しばらくみんなで探す。

「ここに乾パンある、これでどうにかなるな・・。」

 大村が答える。が・・・ん?ふと横を見ると菓子パンが置いてある、ジャムパン?転移してきただけならこんなもの無いはず、こんな…よく見るとなんか違う…。見たことないタイプだな。

「とりあえず。」

 その時女子から悲鳴が聞こえる。そっちの方を向かうと…緑色の小さい人間が、扉の向こうからこっちに…噛みつこうと扉を叩いている。

『ちょっと来る人数多い!ゴブリンたち、少し騒いで。増援送るから、扉に寄らせないように騒いで。但し自分から攻めちゃだめよ、殺すとまずい。』

『主、これは夜は脅して、寝かさせた方がいいのでは?』

「何だこれ!」

「ゴブリンだ!ゴブリンだよ!」

「いやどうした?」

 生徒たちが騒ぐ中…先生たちが来る。

「ゴブリン、ゴブリンです。」

 入口は閉まっていて、空きそうにないが、外にはゴブリンの集団がいて、どうもこちらに入りたそうにドアを叩いている。良かった。こっちに来れそうにないらしい。が、出れないのか?

「ちょっと屋上に行ってきます。」

 そう言うと俺ほ屋上に走っていく。上から見れば状況が分かるはず。

『えっと、ハーリスさん、一応鑑定終わったら最終的にこの地域から、勇者たちを出すんだよね?』

『はい、できれば誘導も?』

『領域内に焚き木のオブジェ置いて、煙出す。それで人家の方向示しておく。一人、高い所から見るとか言い出したから。』

『では、ドルカスの方にはそっちから山狩りを行うように、指示を入れておきます。』

『主、問題発生です、なんかゴブリンに興味津々で扉越しに思いっきり観察されて、ゴブリンが恥ずかしがってます。』

『なんで!?』

「こ、これがゴブリン。ゴクリ。」

「鑑定とかあればじっくり見られるのに…。なんか驚いてない?」

「向こうもきっと私たち人間視るのは初めてなんだよ。」

 女子三人組がじっと扉越しにゴブリンを見つめている。時々扉を叩くと驚いてはなれるが、すぐ…傍に寄ってくる。

「お前ら、ゴブリンよりまず飯だべ。」

「分かってるわよ…。」

 リーダーらしい男の声に渋々3人組が扉を離れる。

『ビビッてないですね…。』

『私が最初ゴブリンと合った時、トラウマで2週間寝込んだのに…。あの血の匂い…。』


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