10-幕間-6 魔法のお勉強 光魔法
この頃になると午後の授業ではこの体育館いっぱいの人でさえ足りず、仕方なくリンシュメルトギルド地下のダンジョンでもある”ギルド訓練室”を講義場所に指定した。ついでにここなら、人が入る前なら人数に合わせて座席数は変更できる。が、それを持ってさえ大人数であり、一部は全く見えないため、解説用にモニターも設置された。
「皆様今日はは午後の”大講義”魔法の基礎”においで下さいまして、わたくしもリューネ先生も感謝しております。トップバッターは私が、光魔法について解説したします。また午後の授業の一部は専門家により解説を交え、より具体的なより実践的な魔法カリキュラムとなります。さて、時間がすっごい押してるそうなので…。」
そう言うと南が手をあげると光る画面に光の魔法のリストがあらわれる。
「これが光魔法10までのリストとなっております。ただ注意して欲しいのは取得にまず条件があります。最低でも”職業”又は”種族”どちらかにおいて”中位”でない場合は取得できません。勇者は、最初からなっていますが”上位”扱いなので、また従者も最初の職業は”上位”扱いが多いので、その辺はお気になさらす。」
南は周囲を見渡す。午前中の時と違い全方位から見られる形となっている。当然障壁は張り終わっている。
「では光魔法LV1は発光、微光、光色の三つです。光がぴかっと出るか、そろそろ―って出るだけなんですが。これができないと火力調節できないので後ですっごい苦労します。」
皆には苦笑いしている。
「実際ここで光の操作覚えないと。普通に味方巻き込みます。で2番目がヒールライト。ちょっと体力やけがの直る光ですが、他の回復魔法と違い、全体回復となります。意外と戦場では役に立つので、とりあえずこれ、ぐらいの感覚でも構いません。後は持続光。触った位置が光大体4時間続きます。結構ダンジョンは薄暗いので役に立ちます。最後のフラッシュは目つぶしになります。これ馬鹿にする人多いですが、奇襲で一発、目を潰せば対処は難しく、不意打ちを狙いやすくなります。欠点は目が付いてる生物しか効果ない事ですね。後光色は光の色をこうやって変える事です。」
そう言うと、南は天井のライトを指さすと、それがピンク色の光に変わり、少し薄暗くなる。
「実はこうやって光があるのに薄暗いという環境を生んだり、芸術では使うので、また光はその色で、精神状態を安静にしたりするので、実際かなり有効な魔法です。この辺は詳しくないので専門家にお任せしますが、これはこの光が消えるまで継続します。さて、戻しますか…。」
そう言うと光は手を伸ばすと、明かりがまた同じ色に戻る。
「で3レベルですね…。サーチライト、遠視、ライトアローですね。結構初期から手に入る軽量の攻撃魔法です。まずはこれで攻撃魔法になれるのがいいです。サーチライトは範囲内にある指定したアイテムが光を放ち、探し物が見つかるようになる魔法です。探索系ですね。遠視は無論遠くの景色を見ることができる魔法です。ここまでが一般人…というか騎士とかが多そうですが、この辺が覚えれる魔法です。でここからが凶悪化する4からですが…。4はメガヒールライト、蜃気楼、染色の三つです。メガヒールライトはヒールライトの単体版です。その分強く深い傷跡まで直します。但し回復魔法までの回復能力がないので、止血できる…までだと思ってください。また輸血には”水作成”で本人の血をコピーできるならすればいいので、その辺もあるとかなり楽になります。」
全員がかなりメモを取るか…じっと機械みたいに見つめる人の数が増え始めてきた。
「蜃気楼はこうやって、映像を生み出す魔法ですね。無論実体はありませんし、はっきりしたものは作れませんが、かなり楽です。」
そう言うと自分の蜃気楼を作って見せる。
「で、染色は実は連携専用魔法です。連携は使うたびにかなり大きなMPを食いますが、この染色は”放った魔法の色を変更する”魔法です。場合によっては目立ったり誤解させるのに使えるので
そうですね、例えば…。」
そう言うとさっき出した蜃気楼を消すと、自分の服の色が黒である自分そっくりの蜃気楼を出す。
「こういう感じになります。魔法を視認しにくくするとか、後自分のイメージカラーに染めたり、結構アレンジと個性の出る魔法ですね。」
その言葉に全員の驚きの声が聞こえる。
「で5が、レーザーライト、光付与、光の祝福ですね。レーザーライトはこういう感じです。」
そう言うと鎧騎士をちらっと見た後レーザーライトを放つ…動作さえないが効果があった様子もない。
「実はこれ、照射時間があるので、その時間中ならこうやって薙ぎ払う事も可能で、意外と使い勝手がいい魔法です。」
というと南は自分の蜃気楼を三つ作ると、それをレーザーで薙ぎ払った。
「で、後の二つ、光付与は、付与したアイテムが魔法攻撃可能で、しかも”わずかに光ります”。光の祝福は”光への耐性”をあげ、ステータスアップします。さっきの目つぶし対策として覚えて
おくと便利です。意外とステータスアップも貴重なので、支援でかけておくと後が楽です。で6は勇者の憧れバリア、パニッシュメントレイ、後光の三つとなります。バリアは…騎士さんお願いし
ます。」
そう言うと鎧騎士が頷くと、鎧騎士の手に光の巨大な板が現れる。
「これがバリアです。防御可能で、ウォールと違い、味方と認識した相手の攻撃は貫通します。但し、だまし討ちとかある場合においてはウォールのほうが有能であり、また維持にMPがかかるので
そうかかると維持にMPかからないウォールの方が優秀ではあります。またパニッシュメントレイ!」
というと鎧騎士の頭上から光が降り注ぐとそれをバリアを使い見事に防ぐ。
「とこうなります。パニッシュメントレイは有名な光魔法で、勇者と言えばパニッシュメントレイという魔法です。天井から光を振り注がせ、定点攻撃可能な強力な魔法です。他の属性に比べ必殺魔法の位置が一個下なのもあり、かなりの利便性があります。そして後光は連携専用ので効果自体は持続光と一緒です。がその時間が終わるまで連携された効果を維持する効果があります。」
というと自分の背中に光を登場させる但し少し光が薄い。
「これですぐ消えるはずの支援魔法とか、様々な物を維持することが可能です、ヒールライトも維持できるので、回復をこれに任せ、戦闘することも可能です。ただ注意して欲しいのはこれは、自分にも光が当たるので、攻撃魔法を後光に連携させると…自分に当たります。すっごい痛いです。」
その言葉に苦笑が漏れる。
「しかも頭とか不意打ちなので、変に強力な魔法連携させるときは必ず”対策”をお忘れなく。また後光は自分にしかつきません。覚えておいてください。」
勇者たちが自分の手を見つめている。
「たいていの勇者はここで修業を終え、外に出されたり、まあ、これ以上はほとんど見ません。まあ、1-6までの利便性に比べ7-10はその強化版が多いです。7は聖付与、そして透明化。」
そう言うと南の姿が消える。
「声は聞こえると思いますが、光の向きを変え、透明になっています。聖付与は付与したものを”魔法から守る”効果があります、例えばゴーストを切りたいときはこれを使うと条件無視で
当たる場合があります。最終兵器に近いので覚えておいて損はないです。…で8ですか…。8は集光、幻影です。幻影はまたも連携専用であり、蜃気楼みたいな画像が、スキルや魔法に付随する
様になります、ちょっと恥ずかしいですけど・・・。」
そう言うと南は鎧騎士に手を向けると、光が降り注ぐ…がその周囲には光の羽が舞い天上の景色を思わせた。
「こういう風にエフェクトを付けることが可能となります。差を付けたいあなたにピッタリな魔法ですので、練習して欲しい所ですね…。そして…集光は一瞬周りの光を集めそれを攻撃や防御
に使う事が可能です。例えば・・。」
そう言うと南が手をかざすと鎧騎士だけが光り、後は一瞬暗くなった。
「こういう感じです。そして集まった光は熱に綯ったり、または魔素でもあるので、それを餌に魔法使ったりと様々な事が出来ます。で、9位は極光。これは午前中に見せたリューネ先生の魔法で、光を集め増幅し、指定した一点に光を集め爆発させる魔法です。光の最大攻撃魔法ですね。で、浄化光はヒールライトの最大系で周囲の魔素を正常化させ、弱体の効果を消し、HPが回復します。ついでに傷も骨折とかの光が届かない範囲以外全部直りますね…ただし骨折はかけた場合、皮膚だけが縫合された形となるので、ものすごい激痛を放つようになります。そこだけは注意してください。で、最後の光の第10位は光の結界となります。バリアより巨大な光の結界であり、持続時間数が日単位の魔法です。しかも物理、魔法全部対応なので、相当に固くなり聖女が目指す究極の魔法となります。」
南が軽く手を振ると、南の周りを神々しい光をまとう壁が現れる。
「但しこれ…持続光と連稀させると、移動可能ですが、持続光の時間終了後に消えます。注意してくださいね。」
その言葉に…全員が呆れた感じだった。それやったのかよ…という空気である。
「魔法に連携専用が加わり、楽しく、また、攻撃回復防御とかなりバランスがいいのですが…欠点は”食べ物とか生活関連が薄い”という事です。アイテムボックスが欲しくなるのはこの辺を
賄うためですね。まあ、ここから先は取得者が少ない魔法なので皆さんも余裕があれば取得して。生活の足しにしてみてはいかがでしょうか…。」
そう言うと、南は一礼すると、去っていき、それに全員立ち上がり、拍手で、南を見送った。




