10-20 僕たちの戦いはこれからだ!
「担当の?」
「あの時は私含め5名が持ち回り制でした。が、他の魔王はあまりに相手が弱く、殺す選択肢しかできませんでした。この方だけが唯一、あなた方を見て救ったのですよ。」
「え?」
「それは知らないんだけど?」
南は驚いて…黒騎士を見つめた。
「これは…魔王のときね…普段はこっち。」
そう言うと鎧の表面がはげ落ち…銀色の鎧となる…。
「これは!鎧騎士!」
「君たちの評判を聞いて、一度見てみて、で、君たちなら倒されていいって思ってた。」
「え?」
「初めて声を聴きましたけど…女性ですか?」
鎧騎士から発せられる声に驚いて顔を見つめる、そこには分厚い鎧があるだけだった。
「だって、ケイさん、」
「この格好実は苦手なんだよね。」
そう言うと、一瞬黒い霧が包むとそこにはウェイトレス姿の女性の姿があった。
「この方が、魔王の一角です。」
コクヨウが手を向け、紹介する。
「S級冒険者の鎧騎士…。か…。」
「確か、一度だけ任務で一緒でした。」
ナギサも驚いたようだ。が自分より少し小柄な少女とは思わなかったのだ。
「いやあ、君たちまでダンマスとは思わなくてね。後で聞いてびっくりしたのよ。だって成功者ほぼ全員ダンマスになってるじゃん。」
「すっごい軽いんですけど。」
「俺もそう思った。」
「でさ、どうする?遺恨があるなら戦ってすっきりする?それとも、なんか聞きたい事あれば聞くけど?」
ケイがダークマターでテーブルと人数分の椅子を作るとその上に料理を置いていく。
「どうして俺達を…魔王討伐させた?」
「うーん、実は私も数件は魔王として勇者と戦っていたのよ、ただその多くは腕を過信した連中ばっかりで、13とか15レベルで来ていた。せっかく条件あるのに。それを低いレベルで見積もって、で、そのくせひかないから殺さざる負えない所まで来ていた。それに周りに当たり散らす子が多くてね。見ていられなかった。で、そんな子に辟易していた。その中で努力して勝とうとする君たちが好きだっただけだよ。」
「鎧騎士…。」
「ケイでいい。」
「さっすが―。」
テーブルの方を見ると、イスに座り食べ物を食べる女神の姿があった。
「女神!」
「まああれよ、最低でもダンマスなら、魔界に来てギルドカードを取ったら?昔のナンバーあるはず…でもないかモートリアは。」
「はい、そうですね、まずあなた方は何も聞かないで、反亜人同盟でしたからね…。まあ、実際私にはありがたくて涙が出そうでした。」
「何言ってるの?敵なのよ?」
ナギサが流石に疑問を持った。
「私たちはギルドの正当性の為に国があるだけだと思ってます。勇者をバックアップして、魔王に挑んでもらうための。そのための組織です。そうでないならモンスターも出ないこの世界は国家間の戦争にいの実注力します。当然勇者にも国を出る必要のあるものもいるでしょう、罪人もいるでしょう、えん罪もあるでしょう、そんな受け皿があればそんな彼らに生きる場所を与えれるのですよ。」
「私たちは最初から手に平の上か…。」
月光が項垂れる。
「いえ、あなた方の作った状況を利用しただけです。ただ、月下の庭園の同盟は…。」
「ああ、責任を取って解体の申請をしておいた。もうあの体たらくでは維持もできまい。だからここに来たのだ。もうすべてを失ったのだからな…。」
「月光…。」
「雇った勇者は逃げ出したよ…逃がしもした。恐れて戦闘する気もないやつを俺は勇者と呼びたくない。我々は今でも勇者であった自分に誇りを持つ、モンスターを倒した日々もある。が、もうそれは愚かなのか?」
「そうだね、モンスターも、人間も勇者も魔王もその存在である前に『人』なのさ。」
「私は兄上と一緒にいればいい。その為に来た。だからモンスターであろが、私は私だ。」
「ナギサ。」
「私もリーメ君もみんな…。持てる全部使ってあそこにいるんです。手を抜いて勝てる領域にはいないんです。相手は。」
「それは言わないでよー。でもこれで、上がいること、あなたの願いである”真の魔王討伐”に一歩近づいたでしょ?」
「すごい遠いんですけどね…。」
呆れて月光が草原に腰を下ろし、空を見上げる。
これで魔王バトルの章は終わりです、次回からはせっかくだから解説回を複数話。”大講義:魔法の種類”です。




