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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
第8章 魔王バトルの章
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10-10 拳の勇者 コクヨウ

「あんな化け物が相手なのか。」

 三日月月光が即座にダンジョンに変えると、ナギサが申し訳ない顔をして立っていた。

「申し訳ありません、兄上。」

「いや、いい、あの化け物相手によくやった。あれに勝った勇者がいるのだろう?」

「そのはずです。」

 実際はその頃よりパワーアップしてるとはだれも考えていなかった。がそれはともかく魔族中心の部隊であるこの月下の庭園では10名のダンマスを抱え、軍事訓練の最中だった。

「があれ、理解できたか?」

「いえ、空中に浮くし…。しかも瞬間移動までする。気配は全く感じませんし、全然、理解できませんでした。」

「攻撃は、当たっただろ?」

「はい、感触はありましたが、感触がおかしかったのです。なんかふわっとしてるというか…。」

「これは戦略練り直しかもしれん。谷川!」

 一緒に護衛としてついてきた。谷川は実際勇者ではあったが、従者共々粗暴で実際乱暴者だった。護衛として行った。商人と口論しているところに捜索に引っかかった。そこで従者を殺し

自分の元に引き寄せたのだ。

「んだが、あれに挑むのか?」

「魔王のほうは負けても稼げれば何とかなる、あの負けルール聞いてふざけてると最初思ったが、あれに勝敗の分け目がある。ただし、魔王同士では勝敗しかつかない。のが問題だな。」

「あの様子だと…。」

「分からない、魔王バトルは負けるのがつらいかもしれんが、ナギサ。頼んだ。」

「は!」

 問題は他の参加者、そしてオッズ表共々見た、参加者一覧図はもはや全員訳が分からない感じだった。動画の映像通り、キラリが来ると思って構えた南の方はシャラとか言う謎の人間そして、魔王として指定された5人の半分以上が女性ともはや相手はなめているとしか思えなかった。がリューネの話は確かに聞いていた。竜姫の騎乗するドラゴンがその名前だ。実際映像でも竜に変身していた。だからあれはドラゴンであり、男女の差はない。が魔王の5人の中で、一番楽なのが大方…鬼王そして…。

「楽園の七海…ねらい目かもしれん。」


 一週間かけ、最初の一日は勇者を見送るところから始まる。というのも、魔王バトルにおける勇者はまずダンジョンバトルと同じ形式でダンジョンが開き、その中をダンジョンアタックするのだ。が…。

「まさか初戦にエレノアさん選ぶと思わなかったっす。」

「リーメ君鬼畜なんですけど。」

「いい、リーメ君の文句は言わない。私はこれが正しいと思っている。」

 リンク達勇者パーティはまずエレノアに挑み、その具合で次を狙う事にした。初日はエレノアに出番がなかったためだ。『コクヨウVSナギサ、七海VS鬼ちゃん』となっていた。『今回は相手を散々引き出した上での。負けを相手が狙ってくるはずです。なので、リンク君とミカちゃんでないと攻め切れません。お願いします、皆さん。』

 今回リーメ君のお願いでシライたちがその報酬に目がくらみ、シライは勇者を貸し出したのだが…。

「が、相手にキラリがいないのはなんでだ?」

「ああ、南さんが従者をしている勇者が、シャラさんなんです。」

「な!…後あの無記名は何?」

『ああ、それは今日の放送見ればわかりますよ。はっきり言ってあれは卑怯だと思いましたから。』

「え?」

『今後一年の間にあれを狙うマスター増えるでしょうね…。そしてその隠し玉を持つリューネさんが怖いし…さすがだと思ってます。』


「コクヨウさんですか・・・。」

「お初に…いや画像では昨日ぶりです。」

 鮮やかに一礼をするゴスロリ服の女性である。三日月の作った魔王の間で、それは謁見の間を模したもので、柱に包まれた会場であった。

「あなたはドラゴンなのでしょう?」

「一応、こう見えて、お嬢様付きのメイドでもあります。」

 そう言うと格闘の構えを取る。

「そうですね、運営には許可を取ってあります。あなたに選択権があります。」

「何?」

 刀を構えるナギサは疑問そうな顔をする。

「一戦ですべて終わらせるのと、2本連続でやるの。どちらがよろしいですか?」

「どういう意味?」

「私が勇者でもあるのですよ。」

 その言葉に三日月陣営が凍った。そんな無茶聞いたことが無かったからだ。

「なので、運営に許可を取り、あなたに裁可を求めることになりました。魔王バトルと勇者戦、まとめて一本にするか、連戦でもう一戦やるか。」

『卑怯だぞ!それは!』

「魔王と、勇者は一緒に戦場には入れませんが、勇者で魔王であるなら問題はないのです。称号としても勇者がほら、存在してるでしょ?」

『なんだこれ?拳の勇者?』

「なので、あなたには武人として、拳の勇者として、あなたに決闘を挑みます」

 それは負ける勝てるの次元ではなかった。勇者として上の立場のドラゴンとかだれが予想して戦力を整えるのだろうか。

「私は、兄上の刃!一戦でいいでしょう。」

『…すまない…頼んだ…。』

 ナギサは剣を構える。

「魔王たるもの圧巻の力を持って迎え、それを持って勇者をいなすのです。来なさい!」

 コクヨウの声に触発され、ナギサの孤高の戦いが今始まった。

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