10-9 解説さんって意外と理解させるに必要人材です。
「さて、決着も付いたところで、皆様にはしばしご歓談の上、ご自由な時間にお帰り下さい。」
そのざわつきもしばらくすると、若いダンマスが騒ぎ、又も。喧騒に会場は包まれていた。その中、イツキはナオを見つけ…迫っていた。
「すげえな…エレノア…。」
控室であろう部屋に通された3人はナオとエレノアの二人が入る部屋にいた。実は会談用の部屋が六つあるので、そちらにイツキ、ミリー、ニャーコの3名がいた。
「あれでも手加減のほうが難しいくらいです。」
「流石・・。」
「でも食うは…。」
ミリーは一度エレノアの戦闘を知っているので、あれがらしくないのは理解している。
「それは禁止されてる、あれをやると魔石がエレノアに取られるので、あれに当たると。次の試合から出られないし、蘇生もできない。そんなことやったら魔王バトルは初日で終了する。」
「やっぱり。」
「それであれニャ?」
「というか、あれ何やったんだ?」
「結構手品の種言うと簡単に…。まず体の一部を部分的に作って、本体の位置を透明な床に変形しておきます。氷みたいなものですね。それで、しゃべっている間に向こうの対岸の塔まで制圧。彼女の足元以外は制圧完了してました。そして、その上を体に一部を動かして歩行したふりしてました。」
エレノアがナオの所から現れると、立ったまま答えた。
「実際聞くと何でもないが…。」
「そう、あそこは夜の塔の上、実際視認性は悪かった。そこを突いた感じだね…。」
「で本体は床の方ですので、何かしそうでしたので、それを誘うべく表の体の方で攻撃をして釣り、攻撃を食いました。」
「ん?」
「攻撃を吸収して…ダメージは受けるのですが、これで攻撃を覚えることができます。流石、魔王というだけあります。あれは刀王です。で。それを吸収してで、せっかくですので、攻撃して彼女のすべてを吸収した扱いにしておいしく。後は支配してたエリアから適当に体の一部を出して。」
そう言うと、エレノアはナギサの姿に変わる。
「頂きました。後は退場させました。」
そう言うと元に戻る。
「相変わらず怖いわ―。」
「そうか、そこまで緻密にやってたのね、あれ…。」
ミリーか感心して、飲み物をもらう、リンゴジュースだ。
「ついでにあとの参加者は、最低でも魔王軍幹部クラスです。もっと凄惨です。私がいちばん優しいはずなのです。」
「え?」
「本当はコクヨウを指定して、もう一戦分浮かせるつもりだった。はっきり言ってあの子が怖い。戦略も大体予想付いている。」
「あれ、どういう意味だ?勇者の欄が空欄って。」
「あれはあのままの意味。南は躊躇なく最終手段切ってるし、リーメ君も結構えぐい手使ってる。流石だ。」
「え?」
イツキの予想とナオの意見が全く違うので驚いていた。
「ただ、僕らは目立ちたくないので…。せっかくみんなハッスルしてるので、僕たちはまったりしてるつもり。」
「いいのかよ?」
「んー。戦って勝つだけが勝利じゃない、みんないい所が取れればいい。だから僕は散々負けてきたからわかる、勝つだけが道じゃない。」
「ただ、固定で発生する魔王バトルではできるだけ勝ちを拾うつもり、それが最低限度だと言い張るべく。」
「はい。」




