10-5 リナミア誕生
「これが…私の従者?言った通りの奴?」
せっかくなので、美月達がこっちに来て第2職業を取得し、表示職業を選択している間に彼女の従者の希望を聞いて作ったのが、このスーツに身を包んだ。メガネが似合いそうなサイドアップの女性
「リナミア…。」
「そう、君の為に作った、世界最強になるかもしれない…そう言う従者だ。」
美月が興奮で身を震わす。僕が聞いた感じかなり…いや、相当マッドな設計だ。みんな女の子はもっとファンシーなのが好きだと思ったよ。で、魂及び、所定スキル配備完了。久々だな。僕が
モンスターを作って起動させるのは。そして…このタイプは…初めてだ。
「・・・インストールソフト確認。OS起動完了。」
「思いっきり世界観ぶち壊しよね。」
南たち一同が見つめる中、リナミアの目に生気が灯っていく。
「そう言わないでくださいよ、聖女様。憧れなんですよ、超古代文明の遺産とか。後、専用メカとか。」
分かる。そしてそう言うのがファンタジーにあるという約束されたチートが好き。理解できます。
「起動完了、状況・・・確認完了。マスター。命令を。」
リナミアが勝起きるとともに片膝をつく。が実は基本知識はハーリスと相談のうえ、生成時には付与しておいた。でないと、本当の命令である”お目付け役”を入れられないからだ。
「君に指令を下す。この勇者美月の従者となり支えるように。また基本情報収集及び身辺警護が役割だ。」
「了解、では、マイマスター命令を実行します。美月。あなたに仕える事になりました。従者、リナミアです。よろしく。」
リナミアは一度立ち上がり、改めて美月の前に膝をつき、首を下げる。
「よ、よろしく。」
「私は、始祖機械生命体であり、…データによると私の習性は理解しているようですね。私は、マスターであるナオの命以外ではあなたにお仕えします。」
流石に固い…そして専用チューニングをして設計した彼女は”巨大ステータス対策”を念頭に置いた設計のモンスターでいくつかのテストデータを取得するためのものだ。そしてまあ…この世界では
ほとんどいないであろう新規種族にしておいた。が、この種族がモンスターで生まれる事は…ないと願いたい。僕は最低でも作った記憶がない。が、設計上は凶悪の一角だ。
「というより、私が思った最強の勇者そのままの人が来たんですけど…。」
「というか、そんな妄想してたのね。メカ系のユリとか、特殊過ぎない?」
南が呆れてリナミアを見つめる。確かにすっきり系の美人で、できるキャリアウーマンに見える、ただし年齢次第ではお局様だ。
「南様、できれば罵倒は…。」
さっと美月の前にリナミアがかばうように立ちふさがる。
「私向けにお願いします。その…。」
「何よ?」
「もう少し棘のあるタイプの罵倒をお願いします。後、できれば高笑いも。」
リナミアは頬を赤くしていた。え?
「完璧に…これぞ勇者!苦痛に耐え、それを喜び(変態)に変えれる。これぞ勇者よ!」
美月ちゃん、ちょっと待とうか。それ別の意味の勇者じゃない?




