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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
冬スペシャル 12/31+ā
324/1813

新年スペシャルSP3 新年初ケイブ 砂漠はつらいよ、環境が。

『全員が見た先では何も起きていなかった。そして、空を舞う一枚の請求書だけが見えた。』

「あ…。」

 一応関係者は知っている、ハーリスの声である。それがアナウンスとなり、何も起きていない砂漠の…リューネさんの目の前の紙となって落ちてきた。

『ダンジョン損傷値段:27億DP.給料及び負債として、給料より天引きさせていただきます。 ハーリス』

 この展開は全員が予想していなかった、指令書からは、リューネさんの口から放たれる巨大レーザー砲が見え…。そして”何も起きなかった。”がこれは何が起きたか魔王軍だけは理解できた。単純にこの砂全部”ダンジョンオブジェクト”だったのだ。基本破壊不可能。で、この状態だと、ちょっと砂で足が埋もれるだけで実害もない。が、リューネさん、お姉ちゃん。及びエレノア・・。だけはダンジョンを破壊するだけの火力を出すことができる、じゃあ、ダンジョンを破壊するとどうなるか。一定値まではダメージを耐休止、そのあとは”破壊して復活させる”が、このダンジョンウォールは実は数千万や数十億のダメージは耐えるすさまじい硬さを誇る。がその分一回破壊されると、ダンジョン側はそのHPの二倍ほどのDPを使ってダンジョンウォールを復活させる、これがダンジョンの”不壊設定”だ。その為…ダンジョンオブジェは破壊されると。数十億DPの損害を受ける。が、こんなもの普通のダンマスにいきなり叩きつければ即座に破産する。むしろこの負債を払って生きているダンマスをまずは褒めるべきだ。ついでにこれが発覚した瞬間、魔王軍では”ダンジョンオブジェ破壊”については破壊者に無理やりでも徴収し、回収するという決定が出た。その代わり全ダンジョンでのダンジョンウォール破壊のDP支払いは僕に一時的に来るのだ。つらたにえん。

「あちゃー…。」

 リューネさんの顔が青い、ついでにこれ位だと普通に払えるので。面倒なだけだが・・・これの意味するところは”地道に探せ”って事である。

「師匠?」

 何も起きてない砂漠…そして足元に落ちた請求書をリューネさんは影で塗りつぶし、さっと回収してしまった。僕はその様子を見逃さなかった。

「そう言えばダンジョンだから、これ、建物扱いだわ。キラリ、サーチライトお願い。」

「は、はい…。」

「ブーステッドサーチ!」

 キラリは、取りあえずポーズを取って手をかざすと…。手の平から赤い光が出て、一点を刺す。サーチライトという魔法は”視界内”の探しているものがある方向に光を当てる魔法だ。がキラリにはチートというか、優遇がある、まずは輝きによって5倍、そしてMPブーストでいくらでも倍率を加算でき、しかもその倍率はさらに5倍される、なのでMPを注ぎ込めばいくらでも火力があげられる。そしてそれでブーストしたサーチライトはどんな距離でも探し物を探せる魔法となっていた。当然”出口”でもだ。但し一直線に光るので、・・・複雑な建物には効果がない。


「あー!」

 椎原さんが発令所で叫ぶ、さすがにこれは予想していなかったようだ。

「ガーダーは置かなかったのか?」

 そして、それに合わせ、リューネさんそして、初心者たちも一緒に歩いて出口に向かっていく、そしてよく見ると、後方に教授たちが歩いている、…さすがだな…。

「置くわけぇ、ないじゃん。宝箱は一応…。」

 ふてくされた顔で椎原さんが語る、ドルカスもじっとマップを見つめている、ついでにスポナーは配置できるがそこまでで、設置する場所についてはダンジョン設計者に一任される。

「でもよ、これ、…地図あるよな。」

 一応作戦室には地図とマーキングした侵入者の図を見ているが、…あれ?動いてないぞ。

「水をぉ、売るために暑くしてぇ。でぇ、面倒だからぁ、マップは最大まで”フィールド”にしたのぉ。」

「…レベルは?」

「サブダンジョン全部使ってぇ…7かな?」

「…大丈夫だろうな?大体マスターレベル7で、最大までつかったフィールドダンジョンは小さな市並みに巨大だ。」

 は?井原さんの言葉に全員が指令室内部は唖然としていた。

「だから、最悪サーチライトない場合は一年かかるぞ、捜索に。」

「大じょぉぶよぉ。フロア数はぁ。引いたランダム数で小さくなるようにしておいたからぁ。」

 がちょっと待て、ダンジョンに入って砂漠歩くだけで最悪一年?あと15時間とか12時間とかで出れるのか?


「うあ、これあれか…。」

 ゆっくり歩くリューネさんの顔が、3時間も歩くと険しいものになっている、一応コクヨウさんが傘というか板をダークマターで作り、内部を”火の祝福”で覆い温度を一定に保っているため、そこまで熱くない。が、当然変化しない景色に全員の顔は暗い。

「何ですか?」

「天井はともかく、これ…大方、この最大の敵は距離だわ。仕方ない。」

 リューネさんがメールを打ち始める、

「どこに?」

「ああ、コクヨウ。ちょっとお願い休憩用にダークボックスで箱作って、日光遮りたい。」

「は。」

 コクヨウさんが声をかけると黒い物体で作られた黒い箱が登場する。

「入るわよー。休憩するから。」

「はーい。」

 全員が入っていく、が、入った直後…。箱が消えた。最低でも僕たちにはそう見えた。作戦室からは。


「何が起きた!」

「なに?」

 全員が、カメラを注視してみていた。が、お姉ちゃんだな…。

「ハーリス。」

 小声で話しかける、ハーリスの分裂体がイアリングに変形して僕の手元にある。当然コアの能力があるので調査可能だ。

「はい、」

「メールの内容は?」

「はい、出口の方向と、送ってという言葉です。」

「やっぱり。」

 やったことは予想できる、お姉ちゃんの力でダークマターでてきた箱を透明化して抱えて、出口まで運んだんだ。お姉ちゃんは霧の体で全長2万kmほどはある、が体は”鎧騎士”に使っている鎧だ。あとは全部霧として処理される。なので、その霧の体だけ”元に戻す”とテレポートモドキができる、後はそこに”首”を置いて首テレポートを展開する。そうすることで、疑似ロングテレポートで移動可能だ。但し迷宮では迷路の長さ分まで長くしないといけないが、体長の大きさという力技でカバーした形だ。

「…何これぇ!」

「いや一応な、S級って奴は”何が起きても対応可能”が売りなんだぜ。が、これは…。」

 ドルカスさんがこっちを見る、

「大方…かなり強引な手で回避しないといけない緊急事態だったんだよ。」

「そうだな。あのままだと最悪目印もないから迷って…。遭難するな…。」

 千鳥万花の人たちも…あまりいい顔してないな…。ついでに出口の前には小型の商店とオアシスがあり、水とあと食事処が置いてあった。サボテンステーキもあるな…。

「あー!」

 出口の町の目の前に黒い休憩室が置いてある、そして出入り口の前には当然鎧騎士が無言で降りて行った。

「もう少し練り直せ。あのままだと遭難するぞ、せめて、救援部隊回せ。でないと…。」

「分かったわよ!」

 これはあれだな、見直せっていう説得用の茶番だな…頑張れ、お姉ちゃんたち、

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