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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
冬スペシャル 12/31+ā
321/1812

9-冬SP15 12/31 ナオのログハウス

「僕たちはこれが一番なんだよね。」

「プミィ。」

 エレノアを頭に載せ、ハーリスが蕎麦を持ってくる。ここは実はめったに人に見せていない”隔離空間エリア”の一つで。”ナオのログハウス”区画だ。めったに来ないし、時間調整も計算されている、ついでに基本的にこっちに来ることはない、懐かしのログハウスがあるだけで、向こうでに一日がこっちでの20日になってしまうので。仕事が溜まり魔王城で用がないならこっちで作業にしている、実はこれは3年前にある物のコピーで本物はネルの園にある、が懐かしいので、隔離空間の余りをもらい、草原にこれを設置。ついでに千鳥万花から”疑似畳”を現地で数個購入し、コピーした。実はダンマスから買うのでなければ道具はコピー可能だ。それを現地のおひざ元の”家具屋”に行ってもらい。ハーリスが買い付けてきた。でそれをログハウスに貼り付けてある。

「でもまあ、蕎麦だよね。」

「はい、でも蕎麦ですか、」

 エレノアもスライムの状態で手だけを器用に作り、そこからそばを体内に取り込んでいる、

「昔はごみの再利用で、これを食したらしいんだよね。で、余り物に金運があり、それで景気が良くなった人がいるっていう、ジンクスかな?」

「思い込みですか?」

「プミィ、プミィ。」

 エレノアも上機嫌のようだ。実際、普段は魔王として、又は僕の従者として気を張って生活しているが、実際はこっちの方が気持ちいいらしく、隙を見てスキンシップを行っている。ついでに少女状態もあるが、こっちのほうが好きでたまらないらしく、いかに毎日負担をかけてるか、思い知る内容だ。

「信じて、そう言う魔法とか発動させてるかもしれないんだよ?」

「そうかもしれないですね。」

 エレノアはいるものの、ハーリスとこういう会話はよくしていた。今日は一応”休日”という事で店のドアは閉めてある、よくドアを閉めたままダンジョンは維持できるかという話はあるんだが出入口の構成物を”空気”にすることで解決できる。空気にするのは”風魔法”のダンジョン効果にある。これにすることにより、ダンジョンの入り口部分の壁を空気にすることが可能で、これにより”フィールドの仮再現可能となる、空気同士の壁ををお互いに貼り付ければ良いが、この壁と出入口を接合しないと、空気壁がゲームの透明壁みたいな挙動になり、意識を持つ存在のみを弾く仕様になる。がこれを”出入口”に配置して部屋の出入り口より大きく設置すればそこが”ダンジョンの魔素取り込み口”となりこうしてドアを閉じても、魔素の供給は止まらない、但しこれ、この建物ごと”土で埋め立てた”場合はそれができなくなる。がその時はその時だ。だから、休みにしても問題ない。

「遊びに来たぞ。」

 玄関を開けて入ってくるのは予想していたが、教授だった。

「どっか行ってたんじゃ?」

「行ってきたぞ、で、こっちで少し過ごした後、向こうで約束を取り付けてきた。私好みの居酒屋が向こうにあるのでね、その時にお土産を…取りに来た。」

 教授がこたつに入ると、ハーリスに手紙を渡した。確かにこの空間の接続は”NEO雑貨店リンシュメルト本店”にあるが、通貨には魔王城VER2も突破しないといけない。普通にここに入るには結構かかるんですがね?

「後、そばをもらえると嬉しい、できれば衣の多めの天ぷら入りで。海老天は…あるかね?」

「カッターエビの天ぷらですか?ありますが、曲がってますよ?」

「贅沢は言わん。あるだけ良い。このために私が蕎麦の実を探したのだからな。」

 この人も結構いろんなことがあるな。

「でも教授、米じゃないんですか?」

「米はあったが、私はそばのほうが思い出があるのだよ、クックック。」

「そうなの?」

「私はよく新年年越し24時間耐久格ゲーとかやっていてね。その時に蕎麦をすすり、戦友たちと勝負に明け暮れたのだよ。」

 …何それ?

「10人ぐらいが、なじみの店に集い、延々と戦闘する。そして意識がなくなるまでそれをやるんだ。…思い出すと負け越したのが腹立たしい!クックック。」

 え?教授が負け越す?なにそれ?

「ヒイラギの奴はそれこそ、こっちの最中に真横に豚汁置いて匂いで偽装したり、ゲーセンにもかかわらず、なぜか大音量の妨害工作迄かけてくる。ぐ、思い出しただけで。腹が立ってきた。」

 この人もすごい経験あるな、ゲーセンってあれだろ?店だろ?豚汁?音響妨害?

「大変なんですね。」

「ナオがこっちと聞いたわよー。」

「来たじぇ。」

 ドアを開けて入ってくるのは。南さんとネルだ。後、メイドさんに連れられた、シャラもいる、

「…来ちゃった。」

「集まらなくてもいいのに…なのです。」

 いつの間にか、赤いどてらにトレーナー姿のエレノアが横に座っていた。こういうところが可愛いんだよな。

「…甘い、独占させない。」

「私もいるんですが?」

 蕎麦をいくつか持って。ハーリスが席にそばを置いていく。

「…これだと足りないわよ、きっと。だからテーブル足して。」

「…作る、」

 ネルが手を出すと枝の祝福だろう、テーブルがポンっと三つほど…ついでに”木綿布団”も出てきた。これはこたつのか。

「すいませーん、ハーリスさんにこっちと聞いてきました。」

「相棒、先にお土産。」

「あれ?依頼じゃ?」

「ああ、今夜だけ、用事があるって、言って来たんだぜ、契約にも書いておいたから大丈夫だぜ。」

 リーメ君と相棒の鬼ちゃんと珍しいな、第一部下の”メルッチ”だ。

「お土産の。火酒と、後、向こうの商隊から差し入れです。」

「でもなんで来たの?休みじゃ?」

「うーん。忙しすぎて、面と向かって騒ぐとか、感謝するって出来て無いじゃん、区切りがあるからさ。世話になった。」

「ほら、ダチ公と一緒にいるって憧れでさ。で、あたしにダチ公っていうと…。で無理行って来てもらった。」

 シャラがメイドさんと変身して、大人モードになっている。

「…まあ、鍋用意する?」

 ネルが、鍋をダークボックスから出してくる。

「遅れました。今日は休みと聞いて。」

「だぞ、お姉ちゃん忘れるとか。」

「これは・・・畳かぁ。お兄ちゃん、これ、こっちにあったの?」

「後これ、向こうのお土産、建築中のダンジョンの奴、後、ヨミがこっちに来れなくて悔しいってさ。」

 お姉ちゃんと、シーアさんと、優だ。ヨミは今仕事で”竜王の住処”に行っている。その為来れない。その代わり、報酬に今日の料理一式を送った。

「例の計画もちょっとずつね。」

「分かってる、ヨミには伝えてある、どうも、ヨミが地味に危ないらしい…。ので、エレノアに時々変わってもらう算段建ててある、」

 いろいろあるらしいが確かに、エレノアの売りの一つが”変形”と”分裂”だ。体を切り分け、そいつ五”変形”と、対象の知識を付与する。そうすることで分身を対象の誰かに変更できる。当然ダブルスパイ可能の上、スライムの特性も持つ、こうすることで、代わりを用意できるのだ、HPがあるが限り。最近発覚したのはどうもこの分裂で減るHPは”最大HP"らしくて、回復ではどうにもならない。が。元よりエレノアは”超生命体”というクラスの硬さ、タフさ、大きさを持つ。その為基本分裂したエレノアを放っておいてあり、…潜入もできる、但しいくつかのスキルは”オリジナルスキル”としてコピー不可だ。教授の”連携”、”見切り”、お姉ちゃんの”溜め攻撃”、リューネさんの”拡散”がそれだ。後、コアのいくつかは独自スキルを持ち、それでダンジョンを支えている。ただよっぽど大物でない限り、オリジナルスキルにはならないが…あの偽ギルフォードが持っていたスキル”三日月流皆伝”はどうも”オリジナルスキル”の疑いがある。ついでに複合以外で見たことない、”超級”スキル。だ。これだけで、最強近い恐れがある。前衛魔法、後衛魔法と同列のスキル…来年も忙しくなりそうだ。

「遊びに、いやむしろ食いに来たわよ。」

 リューネさんたちか?

「どうしてばれた?呼んだ覚えない。」

 ギギギッと首を動かいているが、洋装に変化はない、キラリや

「南のところに遊びに来たら。いないって事でセバスチャンさんに聞いたんです。」

「み・な・みぃ?」

 ネルの顔が怖い、

「いえ、ネル様?そんな顔されても困ります。」

 一応、二人とも神様だからね。?

「みんな同志て集まってるのよ?」こっちはほら、遊びに来たついでよ。」

「一応代理の子を用意して、影武者してもらっていますからね、向こうは。それにもうそろそろお開きですよ。向こうは、こっち見たく深夜まで飲む習慣ないので。」

「そうなんだ。」

「夜会ねえ…。」

 リューネさんも…こたつを作ってつなげてきた。それにリューネチームが…コクヨウさん込みで入ってきた。

「ですわね、勇者様。」

「いや、私の!」

 リアと早音さんが、どうもキラリの隣の席を…いや、キラリ君、君、立派なチーレム勇者だぞ。もう。目線をおった先のリューネさんと…チラチラ見てる南さん。4人いるな…もう。ただ、シャラは…いや南さんは扱い場はシャラの”従者”でもあるようだ。キラリとも仲がいいが、実は最近”異世界人”の従者が”生まれ変わり”で配置されているという話が出始めている。ある”転生勇者”がどうもザガートン大陸に来ていたらしい。そしてそこに”異世界人”の従者がいた。という事は。世界に当然シャラの”異世界人従者”がいるはずである。ナッツのおっさんは不明だが…。それ以外に”規定人数”いたはずである。対応魔王…というよりダンマスも。

「でも、みんなでたべておわり?」

 リューネさんが蕎麦をすすりながら皆を見渡す、当然、大晦日特番もへったくりもない

「あ、ないわよ。そんな物。作る暇ないし、年末戦争するのは趣味じゃないのよ、」

 …あ、神様までいる、蕎麦は自分で出したな。

「でも、暦ができるのか。後、いろいろ?」

「はい、今年が正式発布ですね、長さ、重さ、時間の単位です、ただ、呼び名に名前を付けるのは今後の協議となりました。これに伴い、ダンジョンの単位も統一されます。」

 ハーリスも全員分の食事を作り、今は僕の隣のこたつに入っているが、今、エレノア・・・そしてネルとぎっちぎちなんだけど、頼むもう少し距離を…。

「え?元々されてたんじゃないの?」

「あれは、意訳変換なのよ、まあ、結構まちまちだから、単位を合わせたって事。この差益商売はちょっとえぐいからね。」

「…そうなの?」

 ネルたちも気が付かなかったようだ。

「クックック、定番ネタだぞ、隣の国と同じ名前で単位が違うっていう物だ。単位の統一というのはいらない詐欺をさせない、信用を高めるという意味では必須なんだがな。」

 隣の国と同じ名前で単位が違う…か、

「だから、1グラムと1cmの正式定規は国宝扱いとなっている、…南君、飾っておきたまえ、必ず。」

「は、はい!」

 そう言われてみればどの重さが1グラムとか決定しないと、単位とかないのか…。ふむぅ…。

「そう言えば…。」

「やっと終わったー!なのだ―!」

 あ、春宮さんたちだ。後ミーアもいる。

「今年も一年お疲れさまでした。」

「「お疲れさまでした。」」

「どうしてたのよ?」

 リューネさんのどんぶりを見るともう、汁すすってるな。

「ああ、パーティの後かたずけしてきたのよ。で、ついでにこれ、まってる間に向こうのパーティで出された物、持ってきたよ。」

「みんな別…。」

「入った瞬間、こっちに全員飛ばされちゃうよ?」

 双頭持ちがダンジョンは世界をまたぐ場合入った先に全員が移転してしまうため、双頭持ちはダンジョンとかに入る際は凄い警戒する、そしてここはダンジョン隔離空間内だ。当然規制に引っかかる、

「ですね。」

「だよねー。会長。」

「こっちはどうします?」

 綾香さんが…何それ?

「おせち持ってきました。」

 重箱・・・というより桐箱だね、ふたを開けて置いていくと中身は…普通の料理だな。そう言えば、おせちの中身はほぼそろっていない。卵とか肉はあるが。縁起物に手がでないな…。

「え?食べていいの?」

「一応形だけですけどね。みんなもとりあえず、蕎麦食べて。」

「「はーい。」」

 懐かしいというか…ゴーストの子供たちだ。今は大精霊迄ランクアップしているが性格は当時のままの子供だ。この人たちも相当…。でも、こうして並んでみると…30似ん以上いる…去年というか、冬は二人きりだったよな…。そう考えると、これも幸せなのかな?

「大丈夫だよ、私たちが…ううん、今までの分も幸せになって見せるよ。」

 ケイお姉ちゃんがそう言って、いや、ここ結構狭いんだけど、さらにぎゅうぎゅうなのは…。

「こういうのもいいね。でも一番はあなたよ。…隙間もないか…そこ…。ぐ、」

「そういう時に強引に行けない…これが負けヒロインなのです。」

「…それはない、強引すぎると嫌われる。例えばそこの…。」

「皆さん、正妻力という言葉を…。」

 いつものメンバーがワタワタ…いや、僕が目の前にいるからね。

「クックック。いいではないか、皆、これを求めてずっと待ったんだぞ?それを味合わせるのも、トップの仕事だぞ?」

「教授。」

「ゆっくり、みんなと遊んでみたまえ。少しは楽しいぞ。人間は群れる生き物だからな。」

 教授がいつの間にか、酒を傾けていた。年齢はともかく外見が…。

「なのです。」

これで冬スペシャルは終わりです。1月1日の元旦は縁起を担ぐために休ませてもらい、1月2日から

新年スペシャル”新年初ケイブ”となります。今年も1年。お疲れさまでした。

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