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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
番外編 2年前のあの日
305/1813

9-番外編13 東雲恵のぶらり探訪 スタンピードと三日月流

「進軍…ですか?」

「はい、現在王城めざし、大陸統一機構のダンマスたちが結託してペリアエードの町に進行中とのこと。その数4千。獣人中心のメンバーで、中級から上級が多いかと。」

 4千と言えば、相当に多い。この説明を受けているのはエルシュウッドにある領主の館である。と言ってもログハウスから上がってすぐなんだけど、

「4千は相当多いね。」

 ダンジョンのストック限界は一ダンマスごとに50なのだが、これをサブマスターとサブダンジョン追加で50ずつ足せる。これで一ダンマス500体のモンスター迄拠出できるが、これにスポナー召喚等

を絡め、増加も可能だが、もっと手前でこれを複数のダンマスで起動すればもっと増える。4千と言う数はありえないほどの大軍という事になる。

「はい、現在北部鉱山地帯から南下中でその一部を冒険者が報告、現在ペリアエードにてネル様中心に城壁を建設中です。で、援護として来て欲しいと。」

「援護でいいなら行くけど…。で、こっちの兵力は?」

 これは本気の侵略ってタイプだ。数が多すぎるし、上級メインだと魔界での敵よりきついだろうね…。

「冒険者に召集かけてますが、500が限界かと。それも近隣で集めた銀級がメインで、戦力としては期待できません。勇者の数名というか、数チーム来てもらっています。」

 魔法も最近ちらほら出回りつつあるが、戦闘力の低い一般人500人集めたのと今回は戦力が変わらない。

「相手のレベル平均教えて。最悪長谷川ちゃん呼んで一掃してもらう方が速い。」

「大体15ですかね、最大。これ以下も多いです。」

 意外と低いが、数押しで負けるか…。勇者のレベル次第だと単体でも勇者が死にかねない。

「やるしかないか…。」


「お前ら!大軍が来ようがお前たちが耐えねば後ろにいる市民が死ぬ、いつもの飯屋がつぶれる!」

 壇上に立つのはこの町のギルマスの姿だ。メイン大都市以外の各場所はギルマスは活躍した冒険者になってもらう事になっている。その為この人も冒険者としてある程度ダンジョンとか、外のモンスター退治とかで名声を手に入れた人だ。まあ、異世界人の召喚者に任せるという話もあったが数人は軍隊とかに就職してくれたが、これも芳しくない。が、今回は私が目立つのはまずい。勇者に花を持たせないと自身を付けて魔王討伐とならないからだ。念のために、ギルドの一室に体の一部を分離して置いておいて、退避可能のしたうえで、私は鎧騎士として部隊の様子をめぐっていく。

「お前たち、ここは俺たちが名を示す。絶好の機会だ!」

「は。」

 男の号令の下、女性一人、男性4名が丁寧に頭を下げる…。

「王の命令ではないが、このような非常事態となっては。人として助ける。そしてわが流派の名声を知らしめるのだ!」

「は。」

 流派ねえ…。

「ん?」

 その男の方が気が付いたみたいだ。

「お前は…有名な鎧騎士か?」

「…何の用だ?」

「ああ、私たちはモートリアから来た勇者の三日月だ。この者たちは門下生でね。」

 5人は礼儀正しくお辞儀するが…。

「…魔法を使うものがいないな。」

 戦士×5といった風情だ。が、魔法が一般的でない世界においてはこれが普通だ。

「ああ、魔法の素質はないが…。それでも私が回復を覚えている。それでカバーをしている。」

「…ふむ…。私が力を貸そう。この度の戦争では…あなたたちの力は必要だろうが…。」

「お断りする。」

「…なぜ?」

「…貴殿の力を借りれば偉業はたやすいだろうが、それは借り物の力でしかない。我らの実力に合わない評価は自らの力を滅ぼす。」

 いろいろ考えているんだな…でもこれって私が前線に立つ前提?

「…いや、あなたたちを後ろから見守り、援護をする。それだけだ。」

「弓使いか?」

「いえ、兄上、この身のこなし…どうも武術だけでは言い表せない何かがあるようです。」

 お、この女性の人鋭い。

「…そうだな、私はある程度なら援護可能だ。そして、危なくなるまでは直接的には手を出さない。それでいいな?」

「わかった、後詰を頼んだ。そうはならないと思うが…。」

「…それでいい。」

 でもよく考えると、こうやって援護するのは実は初めてなんだよね。賢者として仕事するのは少なかったし…。

『来たぞー』

 大声が響く

「…パーティを組め。私が入る。」

「ん?分かった、カードを。」

 カードをお互い接触させる。

「パーティ結成だ。改めて、私は三日月月光、こっちが妹の渚沙、あと柳、大塚、宮城だ。各自三日月流の門下生たちだ。もう一人いるのだが、下の城門前で構えている。」

「…よろしく。私は鎧騎士だ。通称で構わない。」

 名前を言うとばれるし…。

「・・・そうか、仇名でなく本人の名乗りなのか…。」

「…ああ。色々あるのでな…。では、あとは散開して抑えていく、でいいな?」

「おう!」

 戦闘の戦端は開かれており、ぶつかり合っていたので、軽く…無詠唱版のフルエンチャントをかけておいた。今の支援能力だとPT設定してあればどこに居てもかけることが可能だ。この魔法が

手持ちの付与系を頭に思い浮かべた全部を一気にかける魔法で付与魔法を唱えているだけで5分とかかかりそうな展開を防止する魔法だ。ただ、一応実験した事あるんだよ。これでも普通人だと

体が凄い軽いとかいう程度に補助がかかる上に今は”ライオンハート”まである。ライオンハートという魔法は”士気減退効果軽減+士気アップ+精神紅葉”の効果の突いた戦闘士気を上げる魔法だ。

士気は検証だと100がスタートで、1上がるごとに全効果1%上がる。戦闘終了時には徐々に興奮が冷めると同時に下がるが高すぎると、興奮と血流増加で死にそうになるが。魔力でさえ活性化させる。

という魔法だ。それが常人と比べ物にならない範囲でかかるんだ。攻撃力、防御力も別口で上げれるし、死亡率を全部さげる。

「何をしたんだ?」

「…支援だ。」

 無詠唱でしかも顔の向きまで理解されないなら無詠唱は基本見破られない。が…。

「これが秘密なのか?強さの。」

 月光が気が付いたらしい。というか、全員気が付いているようだ。すごいね。

「…ああ、魔力を活性化させた。行って来い。今のお前たちはこんな暇はないだろう?」

「ああ、勇者として行かねばならない。行くぞ!今こそ三日月流の名を上げるぞ!」

「おお!」

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