9-番外編3 東雲刑のぶらり探訪 モートリアの腐敗だね…いやクズ過ぎる。
「すいませんでした。」
それからして、その偉い大臣のおっさんに連れられ私は、ある一室に来た、近くに数多くの木管とかがあり、執務室なんだろう。紙は開発中でまだ木燗とかが書類だと聞いたことある。
「…用件を聞こう。」
「ギルドの人間にできれば剣術など教え、訓練して欲しいのですが…。」
「…生贄にしていると聞いてる。」
「それは…わかっています、勇者たちの暴走です。が本当に申し訳ない。できるなら、これで魔石の取引を止める事だけは…。」
「…私は依頼で来た。」
もはや頭を下げっぱなしのまま交渉する大臣さんがつらそうだ。
「改めて、私はモートリア国の宰相、エンバー・コルドウィッチと申します。よろしくお願いします。」
「…よろしく。」
エンバーさんの顔が青い…まあ、環境的に血の気多すぎだろ。見た瞬間襲ってくるとか…いや、よく考えてみたら、今の私の格好は、モンスターそのもの。人と同じ外見ではあるが、本能的に分かるんだろうか…。そうでないと説明付かない好戦的な内容だ。市民が歩いていたら、突然こっちに飛び掛かってくるレベルにかみついてくるな。
「で、用件ですが、できれば数日来ていただいて。勇者たちと軽い稽古をつけていただきたい。場合によっては他の地域にいる勇者にも、つけていただきたいが…まずはここの勇者を
あの大原君を頼みたい。」
「…大原?」
「さっき闘った彼です。警備隊の隊長を戦ってもらっていますが、騎士団長だとかなわないのです。ですが、修行させようとしても。自分が強いの一点張りで…。」
これもう駄目なパターンだ、強いというのにかまけて、全く何もしない。これは…ちょっとこいつに討伐されるのは嫌だ。
「…明日からでいいか?」
「構いません。明日朝おいで下さい。…さて今日は送っていきます。」
この宰相って人は優しいが、どうも周りが腐り過ぎてる。が、それを痛感したのが、帰ろうとしたところだ…。
「待てや。」
そこには騎士団、王様らしいマントを付けたおじさん、勇者。勢ぞろいしていた。
「…何?」
「お前を生きて返すわけには行かない。」
「…依頼で来たのだぞ?」
「勇者が負けたとあらば、国益に反する。お前にはここで死んでもらう。」
王でさえ、剣を抜く展開に隣にいたエンバーさんも悲鳴をあげ逃げていった。
「けっけっけ、これでお前も終わりだな。」
王もクズなら、勇者もクズ。仕方ない、ちょっと本気で行く。
「…覚悟はいいか?」
私はステータスにおいて身体強化を使った場合、6ケタのステータスを誇る、これはコクヨウちゃんも検証もあるが。このクラスになると歩くだけで、被害が出るようになり、最悪クレーターが
出来る。そしてこの頃になるともう、武器は神話級でもないと腕力に耐えれなくなる、このため武器が折れてしまい、付け焼刃の剣術の練習をしていたんだけど、練習していた魔界の被害がひどすぎて、急遽武器探しを優先することになってしまった。が武器はないわけではない、賢者には実は、この対策用の魔法が存在する。それが近接矢だ。この魔法単純に魔法の矢をつかむことができるというものだ。で、形状は魔法操作で変化可能となるので、武器として魔法の矢が扱えるようになる。で、この魔法の矢にシリーズには、長谷川ちゃん検証であることが分かっている、○○アローのシリーズは全部この攻撃魔法の効果対象となるのだ。ダークマターで作る場合と違い、こっちは、腕力とかの査定が入らなくなるが、魔力のみで攻撃ができる。闇魔法の特性も矢にはあるので、そっちも活用できるのだ。が、今回は魔法の矢を近接用にする。あっちはもっと奥の手だ。
「な!」
白い矢を手に持つ姿は魔法剣士に見えるだろう。が、ここでこいつら殺すのは依頼に反する。ので仕方ない!
ズドォォォォォォォォォン!
町いっぱいに響き渡るような轟音と振動が町全体を襲う。私の地面を中心にクレーターができている。力いっぱい地面をぶん殴ったのだ。その振動で、建物の壁のもろい所は削げ落ち、地面は巨大なクレーターとひび割れが起き、その衝撃で全員が倒れたり、腰を抜かしていたりする。
「………もう一度聞く。覚悟はいいか?」
流石に全員が驚いているようで、動く様子もない。
「…ギルドに逆らうという事はこういう事だ、…警告はした。…依頼に基づきまた来る、…この時はもっと礼儀正しいといいな。」
悠然と歩いて去っていく鎧騎士を…全員は化け物を見る目で送るしかなかった。




