9-11 世界樹の試練
中に入るとそこには巨大な部屋が一つだけあった。
『ケイちゃん相手だと、3体いればいい.それの様子を見て認めるの。それ以上は大方無意味なの。一体目、マシンナイト!』
そう言うと、扉の向こうから巨大なロボットみたいなものが現れた。
「うーん。嫌われたのかな?そんな強そうに見える?」
『これはかた…。』
そう言う瞬間、マシンナイトの腹から上が…抉られて消えていた。
『え…。』
「私もそこまで弱くないよ。」
実際のところは、貯めておいたキラリの最大出力パニッシュメントレイを貯めておき、それを分割で射出しそれにさらに収束で、敵の名前単独指定して火力を上げたものだ。なので、実際は小さく見えても…火力だけは極悪なほど高い。
『えっと、ケイちゃん?』
「なに?」
『ずっと本気隠してたとか?』
「能ある鷹は爪を隠す。常日頃全力だと疲れるよ。」
さも平然と答えていた。実際レベル6の中ボスクラスなので、普通は瞬殺されないはずなのだ。
『やばい…3体とか見栄張ったけど、これ瞬殺かもしれないの…。』
少しダンジョン全体が震えた気がした。
「大丈夫。そんなことないって。大丈夫だよ。」
『それ、励ます方向きっと違うの。とりあえず、もう一体出して様子見る。今度は魔法が効かないクリスタルケージ!』
名前:不明(未設定)
種族:クリスタルケージLV1
職業:なし
ソウルレベル:3
HP:43000
MP:3245
STR:7
VIT:922
INT:263
MID:9875
AGI:483
MAG:4222
DP:25000DP
スキル:ランダム2種類、魔法耐性LV8、捕縛LV5、融合LV8、光魔法LV3
身体特徴:魔素栄養LV5、
称号:
所持金:なし
捕縛Lv5 (特異系) 対象一体をしばらく一時的に行動不能にさせる。抵抗可能 必要DP
TIPS:無機物系の一種で、複数の宝石が舞う形のモンスター。特に鉱山において宝石に擬態することが多い。能力は光の檻を作り物理的に閉じ込め、その生命力を徐々に吸い、
自身の光を増す。かなり体が硬く魔法は弾くため、これを鉱山で見かけると鉱山は閉鎖される。
『これなら大丈夫のはずなの、もう魔法が…。』
という間もなく出た瞬間に、今度は切断され…そのままケージは動かなくなった。
「一応リューネちゃんに頼んで、無明閃も吸収しておいたのよ。だから…。」
その瞬間ダンジョンが大きく揺れた。
『うわーーん。ケイちゃんがいじめる―。』
「いじめてないよ。だって、こうしないと勝てないじゃん。しかも勝ってオーラ出してたのそっちだよ?」
振動に耐えながら…。ケイは慌てて周囲を見るが、なにも思いつかなかった。
『うわーぁぁあぁん。!!!』
「あああ…。」
流石に…。だが、ケイは何か吹っ切れたように腕を突き出すとそこから…強い光がダンジョンの床を貫き…いくつもの壁を貫き、そして奥まで行って消えた…。
「今日は本当なら、ユーちゃんのお痛を止めるために来てるんだよね?」
『…はい。』
「で、戦って負けて泣いてすむと?」
ケイの言葉に軽い殺気が籠る。
『え、あ、いや…。』
「こういう時は言う事あるでしょ?」
『ご、ご、ごめんなさい!』
「それでいい。みんないい子なんだから、反省すればいいよ。で、そこから?」
『うん、出ればいい。ごめんね。ケイちゃん。』
そう言うと、悠然と…ケイはダンジョンから出ていった。




