8-外伝6 勇者キラリの冒険 全身全霊であいさつをする女の子
「転校生の光だよ、よろしく!」
「というわけで新入生が来ました。皆さん仲良くしてやってください。」
先生が元気そうな男の子を紹介する。実は先生も…先生をやりたいという異世界人の人が来て行っている。教科書は彼らの持ち物から回収後それを登録後にハーリスが編集して南に渡した。
ただ、一応亜人同盟の話は知っているし、内部事情を話した人たちである。まあ、学校は安定するし、ここは元々勉強したりないという勇者は異世界人のための学校で教科書も歴史はこの地方の物を使っている。その為、先生は逆にこの世界の人は少ない。教えるだけの教養がない人が多いのだ。服は普通の男物のブレザーである。流石にいつものはまずいので避けた。余談だが、男物のブレザーを着た瞬間に南とリューネがやってきてなぜかポーズを取らさせれたりしていた。
「新入生か…。」
教室がざわつく、当然といえば当然で、この世界において勇者はしばらく召喚されていない、異世界人も召喚が多いので、いまだ転生の異世界人はほぼ見ない。ただ教師にはいるという話は伝わっている、いずれ来るという話もしてある。が、この時期の新入生は珍しいのだ。
「はい、今まで、冒険とか―してたんですけどー。ここに学校があると聞いてきました。よろしく!」
「冒険者だったんだ。」
「はい!」
「あともう一人来ます、来なさい…。」
ゆっくりと足音がして…少ししては行ってきた女性は赤い髪の縦ロールの女性だった。ここには学生服とが多い中、一人だけ貴族風のドレスだった。
「わたくし、リアと申します。この光様と一緒にいたいので、来ました。よろしく。(ズドゥン!!)」
形容しがたいほどに鋭い眼光が教室を包む。
「リアさん・・・。」
「何ですか?光さん。」
「ほぼ全員気絶してる。」
さっとリアが見渡すとほぼ全員泡を吹いて気絶していた。先生だけが唯一、見ていないため威圧されないですんでいたようだ。
「な!何があったの!?」
「いや、威圧はしない方がいいと思うよ。」
「威圧?そんな事するわけありませんわ。ただ全力で”挨拶”しただけです!」
「…全力で挨拶すると相手が気絶という名のパワーワード。うん…ちょっと深呼吸しようか。」
「すーはー。」
リアが深呼吸する。が納得は行ってないようだ。
「大方、威圧が発動してる。ちょっと発動しないように…先生大丈夫?」
「一応私は大丈夫だが…この子は?」
「リューネ師匠の娘。だから…。」
それで納得されるという事はの人ここでも…。
「あの…わかった。このまま授業にならないから、君たちは校内散策してなさい。私は医務室行って、回復魔法使える先生連れてくる。」
「あ、それなら僕やっておきます。」
そう言うとキラリは手を出す。
「ヒールライト。」
その声と共に数人は起き始めた。
「ありがとうございます。どうもあいさつに慣れなくて…。」
「いいんだけど、ちょっと不安になってきた。」
「本当にすいません、お母様に”転校初日が大事”と聞いてまして。」
「なんか色々方向性が違う気がする。」
「さすが…いやいや、ここでは光君だね、さて、みんな起きたか―?」
「いや、何があったんですか?」
「先生のよく分からない。とりあえずリア君と光君はそこに座ってくれ。では早速授業を始める。えっと光君たちは教科書持って来たよね?」
「はい!」
「なら、リア君は?」
「ありませんが、ここから、光さんの物を見せてもらい、後で購買部とやらに行きますわ。」
優雅な物言いに全員が落ち着いて授業が始まった。
「そ、そうか始めるぞー。」




