表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
第6章 VSクラウドドラゴン
237/1812

8-24 リンクな冒険 他力本願な生き方っす

『ダンジョンバトルが申し込まれた。お前ら!今度ももうけさせてもらうぜ!』

「おおー!」

 シライの兄貴の声にダンジョン中が揺れる。俺たちは結局一人頭、1億GP=1千万DPの報奨金を貰い、これを使って、みんなで固めて、シライの兄貴だけをダンマスレベル6にした。これによりサブダンジョンの開設が可能となり、それにお合わせ、ハナカワさんとミズキさんがそのままこっちのダンジョンに来て、サブマスターとなった。それで、余った分でおいらとミカを強化した…そしてそのままダンジョン領域を地味に広げていきすっかりおいらも戦闘に慣れてきた。

「行くよ!」

「私たちは見学だから…。」

 ハナカワさんは前世は経理で、簿記とかやっていたらしく、農業とともにこの辺で商会を作って、商売に精を出すこととなった。無論暇があればこっちを手伝ってもらえるというか

「結局ダンジョンから出ないっすねよ、」

「だって、コーラおいしいもん、出たくない。」

 やはり食べ物の魔力は恐ろしかった。一応戦闘訓練所とか作ってもらい、戦闘はしてるらしいが、それより花を育てたりする方が好きなようだ。

「太るわよ。」

 呆れるミズキさんは逆にこっちに来て戦闘に参加するようになった。あの天空城での事で、自分のやれることに意義が見つかったそうで、今ではテイマーとして活躍している、ペット(偽装)として自分の第一眷属である”ホーク”を使っている、偵察、攻撃と役に立つ子で、しゃべれるが、基本無口だ。ついでに最近闇魔法を持つので、荷物持ちになっている。まあ、ダークボックスからの落下物攻撃するので、主に攻撃手段となっている。普通に魔法も使えるかなりのバイプレイヤーに育っている、

「だってこっちのほうが楽だもん…。」

 と怒るものの…実はそこまでミズキさんとレベルの差はない。商会の経営でDPショップの卸販売が軌道に乗り、近くの村を事実上買収した。金貨で。まさかここまでできると思わずびっくりした

が、そこにギルドを置くことになり、しばらくミヤックさんはそっちで受け付け兼ギルマスをするそうだ。ただその時に実ミヤックさんと従者は解消となった。

「私の参加は元々独り立ちできるまでで、そのあとはほかの子にチャンスを上げて欲しいのです。また、行ってくださればいつでも以来とか融通するので、おいで下さい。」

との事だった。ついでに”聖女教ネル派”の教会の設立もあるらしい…。そこまでやるのかよ。今はそう言う事で村の経営とダンジョンの防衛他おいらの任務となっている。そして今でも万年下位ランキングのおいら達ではあるが、実際はもう上位を目指すという話はなくなってきた。

【現在、第3層迷宮区画にて交戦開始。個別撃破で削った後、時間稼ぎフロアで撃退します。各員出撃。】

 声と共に俺たちは戦闘フロアに突入する。もうミカは戦場入りして、暴れているようだ。というのも実際俺たちはかなりのDPを稼ぎ、儲け分だけで実際は中位に届くまでになっていたが雑魚ダンマスと侮って俺たちに襲い掛かるダンマスが多く…。それを餌にした経営のほうがうまくいってしまったのだ。それをすべて当日中に物体やスキルにして、保存、DPは必要分除いて全て使い切る。そしておいらはその余りで強化され、今ではあの時見たキラリさんとまではいかないがそれくらいにはなっていた。ただおいらの能力が開花するにつれてみんなの目は冷たい。


名前:藤崎臨久フジサキ リンク

職業:勇者LV22

Hp:222

MP:314

STR:43

VIT:22

INT:92

MID:37

AGI:22

MAG:22


スキル:絆LV6 他力本願LV4、勇者の力LV4 剣術LV4 生活魔法LV4、鑑定LV9 闇魔法LV4 光魔法LV6、詠唱LV4、交渉LV2

称号:勇者 異世界からの来訪者、寄生 臆病


所持金:226万4千GP 金貨2枚 銀貨3枚

装備:皮鎧、鉄の剣、


絆LV6     (特異系) 

強い味方を得やすくなり、交渉成功度アップ。従者が成長時SP+1、要勇者称号+勇者専用。 

必要DP 特殊


他力本願LV4  (特異系) 

自身の成長補正をすべて従者に与え、自身は成長しない。要勇者称号+勇者専用。

必要DP 68万DP

 となった…。うん、思ったより惨い方向で成長したらしく、お飾り勇者と言われるようになった。がミカだけは違ったようで

『その能力あれば普通に天下取れる、ただし人がいないと何もできない。その能力がリーメ君にあったら最強。ただしそればれたら最後、君は飼い殺しに合うよ。』

 となってしまった。ミヤックさんが身を引いたのはこのスキルの方向性が分かったかららしい。弱いからではなく、”これで弱い子育てたほうが強くなる”とのこと。その能力を生かすにはカンストしている自分は必要ないと考えたようだ。さすがエルフとこの時は思ってしまった。ついでにミカさんは専用の処理をされ、レベル1になったそうだ、この為に。なんという・・・。

というよりも魔王軍怖いわ、レベルを下げる方法があるのかよ。って思った。が、その分あって今のミカは凄い強い。普通に単独でダンジョンのエースになっていた。僕でもそれなりには

強いのだが、ハナカワさんとミズキさんには敵わない。シライの兄貴にも全く敵わない。が、これが自分のスキルだという。がこれで俺は満足している、この方が身の丈に合ってる気がしてる。

ただ、こんな能力に育つ前から…。ずっと自分で行くのと、他人に任せるのは半々だった気がした。自分ができない無力感はいつもだった。だから、逆にこれが心地いい。そう感じたのだ。

「今回はここまで来ますかねえ?」

「ミカちゃん張り切ってるから、ないんじゃないかな…レベルが下がってもあの動きだからねえ…。」

 一度画像は見た事あるがもはや、それは人の動きとは思えなかった、壁を走り、ダンジョンの壁を使った立体軌道を脚力だけでしている彼女は獣というにも生易しい…鬼だった。そう、講習会の

最後を思い出した。

『僕が知る最強の”勇者”は、ステータスを無視して、しかも攻撃が効かない化け物みたいな人です。千倍以上のステータスを覆し、いまでもそのステータスと裏腹に凶悪です。だから覚えて

おいてください、最後に強さを決めるのは、ステータスでもスキルでもない。あなた方です。あなた方の意思なんです。それは覚えておいてください。』

 それを今のミカを見て思い出す。今はもう人類の敵かもしれない…だが…。だけど、僕は人である。今でも確かに時々勇者も討伐に来るが、あのダンジョンを全力疾走するミカを前にして

その狭さで討たれていく。その脇で結局ミズキさんの精鋭部隊となったピーコックたちが情報を伝達し敵の正確な位置を教えていく。すっかりミズキさんのオペレーターに慣れた。結局俺達は

『こっちに来る部隊はない?』

「確認できない、このまま、相手のところ行って、終わらせて…飯でも食べよう。」

 ミズキさんの声が…コア経由でミカに伝えられる。僕は念のためにここで 立ってるだけだけど…レベルは僕の元にも来る。…さらに他力本願に拍車がかかるな。実際飯はうまいし、

試作品は時々来る。安定した生活…僕は本当は何を望んでいるのだろうか…ふと、複雑な思いにになってしまった。

これで第7章 VSクラウドドラゴン戦 終了です。次回からは番外偏”キラリの冒険”となります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ