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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
第6章 VSクラウドドラゴン
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8-4 聖女南のリンシュメルト建国談 世界の深淵を見る解説会 前編

「さて、世の中の深淵を見る解説会にようこそ。今回は先んじて映像を取り寄せておきました。」

 というと、謁見室のカーテンは閉められ、そこにプロジェクターで画面が映る。それに全員が驚く。

「まずは画像見ながら解説していくよ。」

 その言葉に映像が流れる。

「まずこれ何?光が出てるけど。」

「最初ね…二つやってる。一つは聖域のスキル。これに聖女の呼吸を乗せて、さらに魔力操作で魔法合成して、周囲に溶け込むように霧の結界の魔法掛けてる。効果受けてる人に回復入れてる。」

「すげえ…。」

 ドワーフたちも驚いているようだ。向こうの大陸はまだ魔法は発展してないのでここまでの展開はなさそうだ。

「でもう一つは余り勇者が使わないんだけど、光魔法のレベル6”後光”。」

 そう言うと、聖女が光ってるシーンが映し出される。

「これ目立つようだろ?」

 勇者の一人が自慢げに話す。

「惜しい、これ、実は連携可能の魔法。いくつかあるんだけどこれ、他の魔法と一緒にすることができる。これで光や防御、回復とかを維持できる、ただし、これやると消費でかい。」

 その言葉に勇者たちがじっと画面を見つめている。

「パニッシメントもできるの?」

「できるけど味方と自分も当たるよ。…やったことある。」

 その言葉に全員が笑う。

「俺にはそいつもわからねえ、なんだ?パニッシュメントレイって。」

「通称”勇者魔法”天からレーザーを打ち下ろす魔法で向きも変えれる。巨大レーザー砲出す魔法よ。勇者はこのレベルになると、たいていこれ撃ちまくるから。」

「派手だな…。」

「ついでににキラリちゃんの必殺技でもある。」

 その言葉に全員が感嘆を漏らす、

「キラリってあの女の子か。」

「ああ…うん…。」

 数人の勇者が目をそらす。分かってるな…あの辺。

「あれで防御と。」

「そう、回復を両立させてる、実は見えてなかったと思うけど、今回数十発は魔法飛んできてたからね。あれ。」

 その言葉にぎょっとして全員がきょろきょろしている、

「でここでクラウドドラゴンが動き始めた。あいつのソウルレベルは3.すなわち人間並みに知恵がある。考える。無論敵意が分かれば襲ってくる。」

「で、ゴブリンたちが出て行ったんだよな…。」

「うん。」

 その言葉に映像がゴブリンたちが出発していくシーンになっていく。

「でも、このゴブリンどこから?」

 勇者たちが不思議そうに見ている。

「それは後で説明するわ。これも結構重要なんだけど、映像に…。」

 そう言うと画面が、ゴブリン航空隊の映像に変わる。

「これを見て欲しい。私たちは気が付かなかったんだけど、ゴブリンたちはここで敵を引き付ける役目をしてもらっていた。目的は”相手が何を召喚するか?”。」

 召喚対象を見極めるためでもあるんだけど、MPが召喚以外で削れることを期待してたんだけど、ここが当てが外れた。

「ん?」

「何だそれ。」

 樹が不思議そうに画面を見つめる。

「スキル表を見て欲しい、そこには、身体魔境ってスキルがある。そして眷属生産って文字がある。」

 そう言うと、画面の横にクラウドドラゴンの鑑定結果が出る。

「で、身体魔境は”モンスターがダンジョン化してる”と言うスキル。でもう一個の眷属生産って。」

 その言葉にごくりとする。

「”対象のモンスターをMPで複数体呼ぶ。”って意味。」

 その言葉に全員がざわつき始める、

「で、こいつが3だから、3種類ある。ただ、地上の敵3種なら、ここで何も出ないでクラウドだけで突破、第二陣は安全に出発できる。がそうはならなかった。」

「あのエイか…。」

「そう、あれは”フライングマンタ”ワイバーンと飛龍の間くらいの強さ。但し相手はこれを”量産”できる。で、これで迎撃してきた。でそれを確認して、フェイズ2に移行。」

 映像が、ネルのほうに移る。

「で、敵の攻撃で、あいつの攻撃は雲を使って”嵐を引き起こすとかの自然現象を起こす”のと、”城の武装を使う”とかのパターンがある、あれ自身が実は防壁と同時に攻撃手段でもある。

それで雲を回転させ、下降気流を作り、地上部分の薙ぎ払いを狙った。」

「そんなことになってたのかよ…。」

「で、それをリーメ君が防御。ミサイルプロテクションを応用して、風を起こし、それでダウンバーストを相殺。」

 そこで映像が、真面目な顔で手を出すリーメ君の姿になった。

「すげえ・・・。」

 従者たちの感嘆がところどころで漏れる。

「でそれに合わせて、ネル様が行動開始、」

「あれ何だったの?」

「森魔法レベル1、ネルの得意魔法、蔓の鞭。」

「え!」

 その言葉に全員が驚いた。レベル1魔法なんてだれも見向きもしないのが普通だからだ。

「これがスキルの妙でもあるんだけど、ちゃんと使い方を誤らなければレベル1でも最強になれる。それだけの素質がある。」

 これは先生に教えられた奴だ。

「でこれは何してこうなったんだ?」

「まずは詠唱で、威力を増加、6ワードだから、詠唱が6レベルはある。」

「ワード?」

「詠唱は”その術に関係する言葉”を並べると、その数分だけ強くなり、レベル6は一回70%だったか、50%だったかどっちか。で、そいつが一ワードごとにかかる、」

「すごい便利系だな…。魔法使いにとって。」

「実は私はこれが苦手。というのも戦闘中に別のこと考えないといけないってスキルで、凄い使い勝手が悪い、しかも6ワード出せるくらいなら、無詠唱2発撃つ。」

 そして、ネルの詠唱シーンが映る、して、蔓の鞭が。

「これだと全然じゃねえか?見たのより。」

「ここからもっとすごい。森魔法の特徴に”自然にある根や蔓を使い地面から生える”という特徴がある。でこれを利用して、この蔓を”成長”させた。」

「は?」

「そのためにさらに倍率を上げるべく、詠唱付きで成長をぶち込んだ。でこれをさらに成長に効果がある魔法を計三つ重ねた。ほぼ数百倍か数千倍のレベルの蔓の鞭。」

 その言葉に画像に目を見張る。

「これで、内部を薙ぎ払いつつ、クラウドドラゴンを足止め、で、この時ネルはこれを囮にして”みんなを突っ込ませる予定”だった。」

「これが囮かよ!」

「そう、それで、防御を展開し始める、鞭を維持しつつね。」

 その言葉に感嘆が漏れる。映像は、それに合わせ走り出すハイエルフ部隊の姿だった。

「で、次が木をはやしたんだが。」

「あれも恐ろしかった。あれはネル様のスキル”眷属召喚”でトレントを召喚。そしてそれを蔓の鞭がある場所に下した。」

「はあ?」

 ここまで来ると、プロの解説がいるレベルの高等テクニックだ。

「トレントには”栄養成長”と言うスキルがある、その土にある栄養をトレントに吸わせたの。さっきの蔓の鞭に使った分を。これでレベルが低くて使い物にならないはずのトレントを成長させた。」

 周囲からスゲーという言葉が漏れる。

「でもそれだけしてたわけじゃねえよな。」

「ネルが恐ろしいのはここから。この”眷属召喚”は精霊も呼べる。これで黒い精霊を呼んだ。そしてそこから闇魔法の8レベル、”黒い世界”を発動。」

「黒い世界?」

 全員が首をかしげる。ここでヨミ様の名前は出せない。

「闇魔法の特徴は数が少ないけど”頭”を使えば強いってある。それの一つ”黒い世界”は影を立体的に拡大して巨大化させる魔法で、ここからが真骨頂。」

 そう言うと闇の中から銃がいっぱい出てくる。そしてそれが各それぞれ攻撃を始める。

「これ、大方私だとマネできないと思う。」

「どうして?」

「消費が大きすぎる。これまず、この武器一個一個が連携ダークマターでダークボックス内の武器をダークマターにコピーしてそれを黒い世界内で大量に連打。それで銃器がどこにあったのか

分からないけどそれをコピーしてそれをぶっ放してる、」

 本当はヨミさんが持っているナッツの形見だと思う”聖銃シングルブリット”これの大型弾を連打してる。はっきり言って想定はあったけど、ここまで連打するようには作ってない。

「しかも弾は魔力変換のレベル6で作ったやつ。作りためておいて打つって奴。それで弾を量産して射撃。って事。すごい手間も仕込みもいるのよ。」

 但し、MP消費だけで魔力変換を連携ダークボックスしておけば行けるけど、この量は異常。

「だから現代風に言うと、スナイパーライフルを大隊分召喚して、掃射した感じ。」

 その言葉に周囲が固まる。分かる、私も今映像見て死ぬほどびっくりしてる。

「それを使って退避するゴブリン部隊を支援、これでゴブリン部隊の仕事は終了。」

 入口に逃げ帰るゴブリンたちが映し出される。

「というかすげえな、ネルって奴は。」

「だから言ったでしょ。それだけ強いんだって。あの人は。」

 ネル様の評価は最近は低いんだけど、そうじゃないんだよね。ただ、あの強さでさえ、上4人ほどじゃないのがもっと怖い。


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