8-3 聖女南のリンシュメルト建国談 鍛冶王との残念会
「お疲れさま。」
「すまねえ…。」
戦闘終了後”慰労会”を開くべく全員をダンジョンゲートで繋いで来てもらい、王宮の広間で関係者全員に料理を出していた。本来はこれ、戦勝記念パーティ用だったんだよね…。
「いいのよ、私も出し惜しみはしていたから。…あれはもう2段階規模引き上げないと乗り込む奴いないわよ。」
「まさかあんなのがいるとは思わなかったんだよ、相手が天空城だろ?確かに神様が”やれるもんならやってみろ”みたいなものだと言うわ。」
いつもは笑いながら飲むドワーフマスター3人組が今日は静かにちびちび飲んでいる、
「難しいけどあれに対策立てないときついわよ。そして、あのエイ、そして黄色いやつ、後でネルに聞いた。」
「何だって?」
「ランク6雑魚”フライングエイ”とランク7中ボス”サンダーバード”鑑定のデータはもらえなかったけど、はっきり言って、ランク5に戸惑う程度だどうにもならないわよ。」
「あの時数は…。」
「数十体いた。黄色も、エイも。ただこの情報はSNSに流せない。怖すぎる、そして引き運が自分たちひどいわ。」
そう言うとグイッとオレンジジュースをあおる、これはナオの所から譲ってもらったドリンクで、トレント製だ。意外とうまい。
「挑む奴いなくなるし、映像が嘘くさくなる、」
「あげた?早く上げないときついよ。」
「コアに言って上げさせた。コアの奴も興奮してたからな…。あれは凄いってさ…。」
「うちの子もそんな感じだった。で反応は?」
「上々。ネルの評価が凄い、旧魔王軍”トップ”の実力は凄いっていさ…。」
そう言うとドルガスも酒をあおる、この話は流石に広間でできないので、人払いした、会談の影に料理片手にしてる、
「でもさ、あれ俺半分も理解できてねえぞ。何したんだ?あんたら?」
「あれが私たちのいう”普通の戦闘”よ。足りないとは思わなくてね、もう少し仕込み入れればよかった。」
「あれでか?」
「ネル様はやっぱりネル様だった。とは思ったけど。」
「俺はよく分かんねえんだよ、あの人、」
「うん、あの人が私が知る最大の勇者の”従者”。」
技術は教授だけど、魔法は”ネル様”なんだよね…。あれで農夫という・・・。
「そんな奴なのか?」
「あれは最大状態ではないけど、あの汎用性が凄い、」
「と言うか召喚してたな。DPか?」
「あれはスキルの効果でMP直接、だから回復する。がちょっと待ってね…。」
そう言い、周囲を見ると勇者たちとドワーフたち、参加したダンマスたちが取り囲んでいた。
「どうしたの?」
「いや、僕たちあれ、なにも理解できなくて…できれば教えてください!」
そう言うと全員が頭を下げた…。
「ビビったんだ、俺たち。あれ見て。あんなすげえのと一緒だと…そして進む気が起きなかった。だから!」
「向上心あるっていい事よ。私もこんな年になったのかな?」
「そうか?若く見えるぜ。」
「ありがと…ただ、解説をネル様にさせるわけにいかないけど。」
「あの人がするのか?」
「あの人見た目より口下手で…。解説には向かないのよ。」
「分かる。」
なぜか、全員がうなづく。
「でも、聞く限り全員。約束して欲しい。聞けば、引き下がれない。そして、人類の敵になる可能性がある、それでも聞く?」
その言葉にドワーフ、そして戦士たち、勇者たちが戸惑う?
「俺もか?」
「これは先生もやったのよ、深淵って奴。だからこそ、私は何回もこれを言われたわ。ついでに躊躇したのよ。素直に私は。」
「って事はあんたは?」
「職業は”勇者”で”聖女”。その上って奴ね。」
その言葉につばを飲み込む、
「ついでに、聞く気がない、人類の敵なんかなりたくないなら出て行きなさい。選択させてあげる。ついでに会場は連絡入れて、講習会と行きましょう。ただしこれ、後悔するよ。」
「お、俺は!」
ドルカスの顔はにやりと、いや、にたりとした。
「誰も引かねえのな?」
「そりゃあ、俺ツエーしたくて来たのに、あれ見て悔しくない?私は大方宿屋いって、一晩泣いてから特訓するわよ。」
その言葉に全員がどっと笑う。、
「強くなるって覚悟がいるの、私もそれを見てきた。決まったら…謁見の間でいいかな?あそこに椅子用意したから、あそこ楽なのよ。解説…。」
「俺達もか?」
「聞きたくない?」
「聞きたいけど飯は?」
「ああ、運ばせてる、それでいいかな?」
そういつと全員が…エクトネーゼ王含め全員が謁見の間に移動していった。




