表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
夏スペシャル シオバニラで休日を
205/1812

7-夏SP12 夜の警備と連合軍

「お前ら!気合い入れろ!」

 ハイエルフの旧魔界の冒険者ギルドトップにして、現ワークギルドの戦闘部門長ファンダンが、立ち並ぶ勇者たち及び冒険者の一団を見つめる。そして、その脇では鎧騎士がじっと立っていた。

「作戦の概要を説明する。今回は緊急ミッションだ。今現在、奴らオーク、ゴブリン、オーガの連中から犯行声明が来た。」

 深夜のシオバニラ城門前にその数500の各兵団の選抜部隊がいた。大きさも10mほどの巨大な壁の奥であり、シオバニラ防衛の要だ。

「俺達も参加させろ、女の子とバカンスさせろ!出来れば勇者のハーレム要員の水着の生写真でも可。」

 そこで、ファンダンの大声が止まる、各所からは、歯ぎしりの音や、剣が震える音が聞こえてくる。

「だとよ。が、その為にいる部隊は現在、この聖女の建設した光の結界の外にいる。そして、連中はずっと光の結界を攻撃し続けている、数日以内にこのままだと突破される可能性がある。それに住民が買い出しや…串焼き素材の”ボア肉”の補充ができないと苦情があった。最悪明日からエルフ塩の串焼きの露店ができなくなる!酒のビールだけ飲んでそれだけの生活は辛かろう!」

 その言葉に、リンシュメルト聖騎士団が俯き、肩を震わせる。

「その為!夜襲をかける!報酬はカードに入るから思う存分、武を振るうがよい!」

「あ、明日はだれか、慰安に来てくれないんですか?僕たち…。」

 初日を夜警の為休んだ勇者や騎士団、そして冒険者たちの不満は大きい。ついでにファンダン達エルフたちはなぜか、海パンの姿もまま武器の2丁手斧を持っている。

「…そう言うと思った。一応ギルド上層部と掛け合った。」

 その言葉にざわつく。

「とりあえず20日で、一日最低一人。S級のメンバーの一人が増援が来てくれることになった。今日は龍姫の護衛であるこの方だ。」、

 そう言ってわきから現れたのが…水着姿のままのコクヨウの姿だった。が出てきた瞬間、全員が歓声を上げる。

「勝つる!これで勝つる!」

「いや、今日、俺は勝った、第3部完!」

 全員がガッツポーズをしていた。

「えっと…ファンダンさん?これは?」

「いえ、コクヨウ様。お気になさらず。これも彼らなりの戦意高揚です。なので貴方様はここで監督をお願いします。」

「鎧騎士さん。」

 黙って鎧騎士はコクヨウの傍に寄った。

『大丈夫ですか?彼ら?』

『きれいだから嬉しいんだよ、胸張っていいんだよ?後、ちょっとツンとしてる方がこういう時は燃えるから、あまり今は長谷川ちゃん以外には優しくしないでね。』

『よくわかりませんが、分かりました。』

「最初の戦端は、今回の警備である、鎧騎士が開く。後に続いてコクヨウ様も出る。お前らはサイドから攻めるように。仲間からの流れ弾に注意しろよ。感知は最大で張るように。」

「は!」

「全員抜刀!開門せよ!」 

 全員が武器を構える。

「安全地帯確保後、魔法部隊は正面から魔法攻撃開始!」

 空いた巨大な門に滑り込むように鎧騎士が駆け出す。そして、南に教わった連携で魔法を展開する。”後光+ウォール+幻覚”これで透明な壁を自分の前に展開する。魔素の濃さの関係でこの光の結界は一定距離にしか展開できないが。これがあれば相手に視認されないまま巨大な防壁を展開できる。ついでに自分中心なので移動可能だ、欠点は…これ張ってると味方が寄れない。そして味方の魔法も弾く範囲に入るのだが、ここで役に立つのが収束である。収束でこの魔法の効果対象を選べ、選ぶと魔法が強化されるため、その項目を走りながら設定していく。

”人間、又は、魔王軍関係者と彼らの撃つ魔法、オブジェクト以外が対象…でいいね。後は…同じ設定で…。”

 鎧騎士が、ダークアローを賢者の専用攻撃魔法の”近接矢”でソード状に展開し”加算矢”でMPを注ぎ込み巨大化させる。闇に紛れたその巨大な剣で敵の連中を横なぎにする。

「お前ら!突撃!」

 城門からせり出した勇者達の部隊がファンダンの号令でそのまま一気に駆け出す。とりあえず、間引きが終わったのでわざとそのまま鎧騎士が動かないようにして。勇者部隊に紛れ込む。

『流石…。』

 いつの間にか、鎧騎士の後ろにはコクヨウが来ていた…そう言えば、彼女も闇魔法の使い手だった。

『これ位でいいよね。ちょっと多いんだよね、感触。』

 今回はひそひそ話が多いという事で、生活魔法のオーブが支給され、レベル8の生活魔法”念話”で会話していた。

『よろしいかと。ケイ様。後…。私は出ます?』

 鎧騎士は手を掲げると、…小手を上空に射出する。

『闇の祝福いい?』

『は。』 

 リビングアーマーの能力の一つ”分離”で体の一部を分離して、そこに五感を移し…。小手を浮遊させたまま…周囲の把握を行っていた。一応リビングアーマーは視界は人間と一緒なので暗闇を見通すことはできない。

『やっぱり…あれ、一部みたい。今回5桁がありうる。勇者たちが優勢だけど疲労が問題になりそう。一部を下げさせる話をして。で、交代で攻めるよ。』

「分かりました。ファンダンに伝えます。では。」

 そう言うと、コクヨウが影に消えていった。

『けどまあ…これ、毎晩じゃないでしょうね?確かに浄化で追い出したエリアが多いから、その分外側で生成が増えるかもと聞いてるけど、これはひどいね、5桁のオーガ連合軍とか…。どこぞのスタンピード真っ青よね。後光式フルエンチャント、も展開しておくか…。死亡されても困る、』

 悠然と鎧騎士が歩みを進める。部隊の展開に合わせ、結界をずらすことで、徐々に相手の行動を制限するためだ。

『長い夜になるわね…。これは…後でナオ成分補充しよう。本気で。』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ