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はじめてのまおう~《勇者に俺ツエーさせるRPG》   作者: どたぬき(仮)
夏スペシャル シオバニラで休日を
202/1810

7-夏SP9 海開き初日の朝の様子

「お姉ちゃん。」

「待って、鈴香、」

 楽園の二人と普通の水着を露店で買い、ビニールシートはないので、少し頑丈な厚めの布を砂の上に引きビーチパラソル(召喚した)を設置した。

「あらあら…よくできたビーチね。」

「透明度もいい感じよ。」

 姉と母は二人とも海際により、海の水を掬っていた。流れる水の透明度は高く、さらっとした水質だった。ロングパレオ系のモノキニスタイルの水着の柳葉と綾香の二人は美人というより妖艶だった。

「でも朝早くるなんてね。一日たつと日焼けが心配だわ。」

「大丈夫ですよー、綾母さん。モンスターは日焼けしないそうですー。」

「そう言えばそうねえ、光合成ある分…。」

 光合成はモンスター系のスキルで光を経験値やMPに変換するスキルである。植物系の彼女たちは当然日光は餌である。

「それがね。どうも、お腹は空きやすいらしいんだよね。光合成は体力使うから。」

 鈴香が枝の祝福一部にで木の風呂桶の作成を開始する。

「じゃあ、どうしましょう。」

「私がここで栄養吸っていれば、海水のみ過ぎなきゃ大丈夫だよ。」

 植物とか塩害で枯れるという通り、本来植物系に海水は弱点に近いが、認識して”水分”を取らないようにすれば防げるのであるが、それだけの知性がない事も多いので植物の塩害は起きる。が、知性ある植物系ダンマスである彼女たちは当然調整できる。

「経験値も稼げるけど、店番お願いしていいの?」

「うん、どうせ南来たらそっち行くし、それまでは、こっちで栄養水作って吸ってるよ。涼しくしておくし。」

「おねがいね、鈴香ちゃん。」

「みんなも遊んでらっしゃい。」

 鈴香が2重の木枠で作った水風呂の中層に水と氷を詰めていく。その脇には5人の、男女の子供たちがいた。元々はネルの部下の”精霊”達で、6属性いる。がうち一人”ブラック”は教授の付き添いで、あとの5名は…人間の撃退数が0で、手持ちの信用できる魂がなく、双頭の首として、七海たちの部下としてというより、綾香さんの子供として登録されていた。

「はーい。」

「いいの?」

 ”ブルー”が水桶を見つめる?

「大丈夫、南ちゃんが後で来る…今日は無理かもしれないけど、ここに担当いないと、あとでエルフさん来たら困るでしょ?」

「いいの?」

「いいよ、遊んでらっしゃい、気持ちいいよ。」

 その脇では先入りしたナオとエレノア、ハーリスたちが、海岸の見回りをしていた。

「これでいいはず。もう3徹は嫌だよ。」

 目の下にクマを漬けたナオがフラフラに近い感じで海岸を歩いている。今回、ダンジョンも欲しいという事で、海岸近くのいくつかのエリアを結合、そしてそれを全部手作業で編集した特別エリア”白浜海岸”である。

「こればっかりは、どうしようもないかと。ただ、モンスターの沸きエリアが…。」

「分かってる。そこはみんなに頑張って稼いでもらう。が、エレノア。」

「はい!」

「きれいだよ。」

「ちょっと泣きそうです。」

 赤のビキニタイプのドレスアーマーを着たエレノアが少し涙ぐんでいる。

「わ、私は?」

 白のビキニスタイルのハーリスは…ちょっと一部の小ささが、背伸びした幼女感を出している。

「ちゃんといい感じに仕上がってるよ。」

「やっぱりナオ。」

 ハーリスが腕にしがみつく。

「あ!」

「ちょっと待って、ハーリス、今僕普通に倒れそうだからね。そのまま砂の中で窒息するよ、その勢いだと。」

「あ、すいません。」

 慌てて通常編成に戻す。

「一応、大丈夫みたいだね、聖域の話聞いて任せてみたけど、モンスターの湧きは…。」

「大丈夫だと思うです。後ミストスコールを?」

「一応熱中症対策で撒く予定。但しこれ…最悪弾くよね、」

 ナオが見上げる先には上空に張られた光の結界を見つめる。実はこの世界でこのレベルの光魔法は南しか使えない。硬さよりこの魔法の売りは”効果時間”の長さである。日とか月の単位の

効果時間を誇り、ブーストでさらに延長可能という一品である。その為防御力の高さでは想像を絶するものがある。ついでにこの魔法は光魔法レベル10である。

「僕は、そこの雑貨店でカウンターしてるよ、日差しが痛そう。」

「それは、リューネ以下、部下一同が必ず阻止すると思います。なので、交代を提言いたします。できれば”ご褒美パート”を各員2時間ずつは設置していただきたいかと。」

「ごめん。僕にそこまで体力がない。」

「大丈夫ですよ、仕事の合間でよろしいですし、20日あります。」

「長いよね…。」

 エレノアとハーリスの目つきがある意味怖い。

「それが、これはエムント王の提言で…どうも王家は長い休暇になる上に、予算がこっち持ちなので、できれば20日ぎりぎりで居たいとの話が。」

 これも実は国家運営では当然難題の一角となる”国王陛下の休日”問題である。休日であっても王家は責務として派手でかつ”予算のかからない”成功者としての最低限度の派手さをもつ休日を送らなければないのだ。成功者が成功者していなければ、国家としての品を疑われるからだ。が、今回は魔界という”来れる人間の数に制限のある”エリアの出の休日の為肩を張らなくていいとあって、また、日替わりで”王家にゆかりのある”勇者たちが遊びに来るので、日数が必要となったのだ。

「警備大変だね…。今回ギルドは?」

「一応耐久テストの結果は、リューネさんがほどほど手加減ブレスでは破れないと報告があったので、まあ相当大型が来ない限り…大丈夫でしょう。ただ…。」

「何?」

「海水のあるエリアにも壁を張ったため、一日一回海水の交換が欲しいとか、そうでないと海中からトビキリウオが上陸強襲しかねないと報告が。」

「国賓の防衛だけでもちゃんとしてね。後、僕たちが動くのは基本、最終手段で。」

「了解です。」

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