7-夏SP7 ギルド商会は会議中
「で、これが出店計画書?」
「はい。」
エルシュウッドの族長の館では出された書類を監査する今回の担当である、商業担当のハイエルフ”心配性のネーリィ”と”と”偽エルフのカラム”が勇者たちから出された”海の家建築許可書”
に目を当していた。中央には今回の為の招聘された警備責任担当である、ファミール・エルフウッドもいた。
「これ、なんや?」
「これはケイ様に聞いたところ。どうも、”異世界人の短期商売”として有名な方法で、一時的に出店することで、勇者の活動資金を得たい考えです。また勇者レシピである”醤油型ウスターソース”
が予想できるとの事ですが…。」
「やばいやん。」
カラムは前はギルドマスターであったものの先の失態で、退任したが、勇者より強い”ハイエルフ”の一んである、死刑よりも強制労働のほうがいいとして、必要分の年数”下っ端”として
働くことが会議で決定し、今回も雑用として召喚されていた。
「これもしかして…。」
「そうです、ここを試金石に商売系勇者がいっぱい来て、市場破壊されないか心配で。」
「それはないやろ。」
「いえいえ、警戒すべきです。」
「今回は、海の家だけだが、今回の問題は規模に寄るぞ。」
「そうですか?」
「もっと手前だ、この警備計画書だと…。これ、匂いにつられて、ゴブリンが大軍で来るぞ。」
「げ…。」
この世界のゴブリンは上の世界でのインスタンス製のソウルレベル2の言語理解の無い者でなく、言語を理解した一亜人所属に近い挙動を取る。しかも連携が多いため、魔界ゴブリンは一味違うのだ。ついでに経験値は一緒。これより手ごわいのがゴブリン村の精鋭ゴブリン部隊なのだがその中間にある彼らは非常に質が悪い事で有名だ。
「前はなんやったっけ?」
「ああ、干物1箱欲しさに、大陸同盟ゴブリン部隊が来て、2万の大軍だった記憶がある。が今回、これに…。」
「これ、焼くといい香りするらしいんや。もっとひどくなるんやね。」
「警備が勇者だけか?」
「今回はリューネ様、ケイ様が来るらしいんや、で、エレノア様も復帰らしいんや、内部はええんや。問題は外部や、エリアの周りひどいと思うんやで。しかも今回、壁無理やろ?」
「そうだな。」
「それ、覗きとか勇者がしません?しかもそれで嫁の皆さんと別れたりしません?」
「オークか?」
「いや、レベルにもよるが、オーガ、又はワイバーンまでは計算に入れていい。人数も今回は、破格になる。」
「予定やと…。確か、ドルカスはんたち”ドワーフ鍛冶屋慰安旅行一同”、”エクトネーゼ国王一家”、”パルミダーク公の家族”やろ?後はうちらだけやん?」
「いえ、今回”冒険者学校夏期講習一団”、”リンシュメルト騎士団夏合宿一同”、後、今回エルフの市民権の為、選抜エルフ娘の水着投入もするそうで。」
「三桁…4行く?」
カラムの書類を見る目に眉間に皺が加わっていく。
「こっちも土産物屋、あと街を改造するそうで、ほぼシオバニラを全部”民宿”に書き換える処理を行うそうだ。しかも海に特殊建築で”宿泊用洋館”の設置も行うそうだ。」
「またごっついやね。」
「20日予定だからな。それはもう巨大バカンスになる予定だ。だから、宿泊、あとDP決算量も増える。後冒険者として、勇者たちの配備及び、今回は許可に従者迄限定で冒険者も投入する。下側からも金級も投入する。現在、向こうのギルドのグランドマスターと交渉中だ。」
現在魔界は制度上、創業者一族としてギルドの上位組織として”ハイエルフ”が存在している形で命令権がある。なので、連携は可能だ。
「食べもんも…。」
「実はそこも問題で…。」
「何や?」
「備蓄のマグロが枯渇予定です。」
「は?」
「保存技術がまだ未確定で…。氷倉庫があるんですが、さすがに3ケタの人間がみんな20日間食べるだけのマグロは確保してないんです、暴動が心配で。」
氷倉庫とは入れ物自身を氷室型の冷蔵庫にして、生活魔法の”冷却”で管理された冷凍保存するために建築された倉庫である。外は太めの木で段鉄しており、内部の壁の部分は冷気が伝わりやすい
鉄板で包まれており、氷部分は鉄と熱い木版で包まれ、ほとんど溶けない。が、これには非常に大きい氷と建築費と、予備冷却時間が欲しい。
「まずいやん、宣伝バンバンやで?しかもマグロ定食はレポ人気一位やで?それ無いっちゅうたら。まずいやん。」
「これ、結構遠洋の上に周回地域に顎クジラがいるので、代案のDP生産だと枯渇の恐れがあります。」
「が…依頼を出すか?と言っても今からか?」
「シーア様呼ぶ?」
「あの方は今、南様のダンジョンのサブマスターですよ?」
基本的に海中での物体確保全部シーアの担当で、地上より海中の戦闘のほうが得意なほどだ。
「あの方問題あるんやなかった?」
「はい…。問題で。今ですとシオバニラが津波で全滅の恐れがあります。」
「確かに…。現在の大きさが大きすぎて、開放すると、海面がメートル単位でせり上がるからな、しかも低い単位でしか、満潮、干潮の制御してないはずと聞いたから。確実に今のシーア様だと
確実にシオバニラは一度全滅するかと…。流石にマグロ欲しいから待ちを潰すのは…。」
現在4kmメートルはあるお言われるシーアの本体は本体の状態で入ればそれだけで海面上昇の危険があった。しかもマグロは大きさもあって、そこまでの巨大な生き物が割烹する必要もない。
「じゃ、どうするねん。」
「今から突入では問題があるので、魔王軍の方々に相談してみます。で・・。」
「期間中は足りなそうなら勇者に狩猟依頼も出した方がええで。」
「確かに…。」




